Thursday, April 23, 2009

Sigma DP2

いよいよ明日「Sigma DP2」が発売されます。すでに予約された方々には、おそらく今日中に手元に届くと思います。

これまで守秘義務的な側面もあって、あまり語ることが出来ませんでしたが、そろそろこのユニークなカメラのことを書いてもいいかな、という時期になりましたので、今後は色々と書いていきたいと思います。

SD14、DP1、そしてDP2と続けて、それぞれのカメラのブランディングとコミュニケーションコンセプトの組み立てを手がけてきました。どういうカメラとして訴求していくのかの骨子のところを詰めていくのは、そのまま仕様や開発の部分に対しても大きな影響を与えますし、実際に数多くのテストを僕自身で行ってきました。そういった、かなり深い立ち位置で手がけてきたわけなので、「発売」という瞬間が来ると、「どんな風に評価されるだろう…」というドキドキ感や不安はもちろんあるのですが、やはり、この製品が世に出て行く、というところで嬉しさを隠せません。手塩にかけた子供が巣立っていくような感情に近いものを感じています。

DP2は、とにかく素晴らしい描画能力を持ったカメラです。数ヶ月前、ロケ先のホテルの部屋で、アルファ機を使って、終日走り回って撮影してきたRAWデータを現像したとき、自分でも、その画質の高さと解像感に驚きました。それは単なる「解像度」ではなく「解像感」です。でも、何よりも一番驚いたのは、そうして撮影してきた写真をカタログにレイアウトして出稿し、その色校正を受け取ったときです。ハイエンドな一眼レフと高価なレンズなど、プロ用の機材を使って撮影した写真を遥かに超えた刷り上りでした。これには自分でも驚きました。1200dpiのCMYKカラープリンターで確認はしていましたが、実際に印刷で、ここまで出るのか、と驚きました。クリアさと濃密さ。シャープさとボケ足。それらの両立と言えばいいでしょうか。DP2のレンズ性能は筆舌に尽くしがたいものがあります。さらに開放でF2.8という明るさは、DP1のF4よりも1段明るいわけですが、この1段の明るさはとても大きいです。DP1に比べて実際の撮影時の手ブレ率が激減しました(笑)。

まぁ、アルファ機であるプリ・プロダクト・モデルを使ってのロケ撮影は、本当に大変だったんです。その話は、また別の機会に。まずはDP2発売、おめでとうございます!

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