Tuesday, January 27, 2009

バカ国家:日本

オバマ大統領が就任してから、その演説や、その後の施策を見ていて、改めて景気が悪くなった2007年ぐらいからの情報を色々読んでいる。そうすると、日本の外務省がいかに無能なのか、さらに日本の政界がいかに無見識なのかを嫌と言うほど思い知らされる結果となった。

日本は、とにかく諸外国(もちろん西欧先進国)からは「お金を出させるに都合のいい国」でしかないようだ。福田さんの環境サミットも、麻生さんになってからのG20も、諸外国は「金は出さないと言い出さないように機嫌を損ねない程度に相手しとけば十分」という態度ではないか。日本の首相や、その都度の日本の提言などが、国内では「一定の評価を得た」などと新聞やニュースで流れているけれど、海外での扱われ方を見ると、愕然とするほど「相手にされていない」ことがわかる。

「新しい金融システムに向けての会議」に向けてと題して「ドルの覇権体制の永続を強く望むとともにIMFに1,000億ドルの資金を拠出する」と放言したり…。ていうかコレ放言でしょ。そもそも国民はそんな考えがあるなんて聞いてないし、「あんたらには理解できそうにないから説明しない」と言って、そんな巨額な約束を諸外国相手に勝手にしてきてるわけだからね。さらに野党も突っ込まない。1,000億ドルったら9兆円ですよ。半年前の為替なら13兆円。ものすごい巨費ですよ。それを国民に知らさずに出しますと。給付金に2兆円を身勝手に使うなって話と、この9兆円って別の財源なんですかね。日銀券じゃなくて政府券で出せるわきゃないし、結局これって日本の総予算から出るんでしょ?それを日本に戻ってきて「貢献を高く評価された」と言われていた麻生さんのG20での演説。だけど、これって実は世界の新聞で取り上げたところがほとんどなく、取り上げられてもアジア欄にしか掲載されていないのが現実(AFPですから)。9兆円出すって言う話を「まぁ、日本はそれぐらいは出しとけや」ぐらいにしか受け止めてもらえないってどーなん。それは一部のニュースがそうしたという事ではなくて、諸外国にとっては「どーせ金しか出せないんだし」という認識があたりまえになっている、ということの証だろう。

これって情けなくないか?おれたち、どれだけのアメリカのドル債権を持ってあげてるわけ?このところの中国の対米通貨対策での大量ドル購入で一位の座は譲ったけど、中国に次いで、日本は5,732億ドルものドルを保有して、基準通貨としてのドルを支えてるんですよ。だからと言うわけでもなく、俺たちってお金だけじゃなくて、もっと世界に貢献できると思ってるのに、なんでこんな扱いなわけ?政府はなにやってんの?という気持ちが湧いてくるのを僕は抑えられない。

外務省の無能さと日本政界の無見識さを感じる出来事は、他にもいっぱいある。北朝鮮問題に関しても、アメリカの「テロ指定国家解除」という身勝手な動きに対して、普通に考えれば、なんでアメリカは北朝鮮だけ「攻撃しない」のか…、そこがアメリカの考えを読み取るポイントだと思うけど、日本は「拉致問題」という視点からしか動けなかった。それだって中国にイニチアシヴを譲って米中関係を改善しつつ、よしんば中国管轄下での元に38度線の緊張が解ければ「アジアに駐留させる米軍をアフガンに回せたらうれしいかもー」っていうアメリカの画策の背景も見えるはず。シリアに核技術を供与したって話も、アメリカの捏造ってことは今や明らかなわけで、アメリカの報道を鵜呑みにしている感(していないと言ってもそういう動きしか出来ていないのは事実)の強い日本政府は、世界から見たら「アメリカに従属するバカ国家」でしかないと思う。

経済でも、「円キャリー」という手法でさんざん利用され尽くしてきたのが日本であって、そういう、世界から見た「日本」っていう国の現実を、僕たちはちゃんと知っておかなければならないんじゃないだろうか。いま、政治を仕切っている世代も、官僚のトップも、日銀のトップも、普通の会社なら定年の世代。彼らの時代観のままに世界で立ち振る舞われるままでは、日本はずっと「バカ国家」から抜け出せないのかもしれない。

1 comment:

  1. 麻生さんが国民に知らせないままに約束しちゃったIMFへの1,000億ドルの資金拠出ですけど、中川さんが正式に署名。その額9兆円ですよ。どうなんですかね。
    http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009021400138
    だけど、署名した途端に中川さんは酔っ払って辞任。なんちゅー政府なんだろう。

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