Thursday, January 08, 2009

深夜の読文

昨夜は夜更かししてしまいました。普段は枕元に置いてある本を手にしてベッドに入り、ある程度読み進んでキリの良いところで電気を消して寝るか、時には読んでいる最中にそのまま寝てしまったり、という感じなんだけど、去年の11月ぐらいからは、横になってから本を手に取らず、携帯で経済の動向や経済学の解説を読んでいる。それも胸元にノートパソコンを置いてではなく携帯で読む。なぜ携帯かと言うと、論文系ってウザいぐらいに文章がむずかしいわけ。この手の難解なモノを、あの広々としたブラウザ上で表示して、文字で埋め尽くされた状態を前にすると、その段階で萎えてしまうわけ。だけど携帯だと画面上での一行の文字数が少ないので、ちょうど原稿用紙ぐらいの感じで読みやすいわけです。読書じゃなくて読文っていうスタイルかな。

そんな感じで、昨夜も携帯で読み始めて、ずぼっとハマってしまったのが12年前に書かれたクルーグマン博士の「White Collars Turn Blue」というコラム。これは「This was written for a special centennial issue of the NYT magazine. The instructions were to write it as if it were in an issue 100 years in the future, looking back at the past century.」と著者が注釈しているように「2096年から過去の100年を振り返って」というつもりで書いてあるというもので、これがむちゃくちゃ面白いというか深いというか…。クルーグマン博士が振り返ってる風に言っている指摘はどれもこれも真実が含まれているように感じかれて、一節を何度も読み直しながら考えさせられました。さらに!さらにこれを、あの山形浩生氏が「ホワイトカラー真っ青」というナイスな感じで訳しているのを見つけて、この山形訳がこれまた最高!ほんとにわかりやすくて面白くて、こちらも何度も読み直してしまいました。さらにそれ以外の山形訳にもハマってしまって、すっかり夜更かししてしまった、というわけです。学問としての経済論をそのまま講義されてると全然お手上げなんだけど、こうして色々な実体経済の話に落としながら、そこにあるパターンや理論を語ってもらえるのは、僕のようなバカには本当にありがたいことです。

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