Tuesday, December 23, 2003

Season's Greetings

thanks a lot !

明日からクリスマス休暇に入り、旅に出る。仕事中心の日常とはまったく逆の時間を作り一旦頭を真っ白けにする。基本はオフラインの予定のため、この日記はしばらくお休みになる見込み。このエントリーが今年最後かもしれない。

思い返して見ると今年も色々あった。先が見えなくなった、慌てた、焦った、冷や汗かいた、失敗した、悔しくて唇噛んだ、落ち込んだ、失望した、虚しさを知った、怒った、怒鳴った、壁を殴った、ゴミ箱蹴った、人の心の痛みを感じた、自暴自棄になった、大泣きした、徹夜した、疲れた、裏切られた、嘘を突かれた、へこんだ、酔っ払った、前を見た、ふんばった、やる気を絞り出した、頑張った、信じた、祈った、先が見えた、息をのんだ、どきどきした、涙があふれた、大笑いした、みんなの笑顔が嬉しかった…。

大きくはすべて順調。でも小さなことではこんなことの繰り返しの日々だった。でも、この繰り返しから多くを学んだ。少しだけでも自分を成長させようと努めつつ、気がつくと一年が過ぎていった。僕は成長できただろうか。出会いも多かった。友達も沢山できた。嬉しいことも苦しかったことも悲しかったこともあったが健康で過ごせた素晴らしい一年だった。その中でも、何よりも僕は人に深く癒された年だった。両親を亡くして開いた大きな穴も仲間と友人たちに癒された。仲間も含め、叱咤と勇気を与えてくださった多くの方々に深く感謝。そして仲間に乾杯。みんな最高。ホント最高。僕の誇り。ありがとう。そして来年もよろしく。

works, today 1223/03

3時帰宅。9時起床。快晴。穏やか。用事があって渋谷で人と待ち合わせたがクリスマス前の休日とあって街はものすごい人出。そして人々の表情は決して暗くなく幸福そうに見え、個人消費が進み景気が戻った気分に満ちていた。その後、休暇に入る前に残りの仕事を片付けるべく集中。

昨年に較べると今年は個々の案件の内容が数段高度化したものばかりだった。単純にサイトを作ればいいという簡単な仕事は一つもなく、どれにも個別に強いミッションを持たせ個々に独自の価値を創造していく必要があった。それは、裏を返せば、クライアントである企業側が既存のモデル(ビジネスもコミュニケーションも保持しているはずの価値にも)に危機感を持った証だったようにも思える。

企業が持った経営戦略を受け、業務の悩みを聞き、企業人の心を読み解き、少し先を見据えた解を、個別に組み立てること。そういう仕事を通じて、僕は時代の価値観変化を毎日ビンビン感じながら日々自分の思考自体も解体し組み立て直すことを余儀なくされ、それによって非常に鍛えられた。

予想したことが数ヵ月後、日経新聞に出る。察知した業態変化が半年も経たぬうちに形を伴ってくる。その中で次は次はの繰り返し。先を読むことの重要性を今年ほど痛感した年はなかった。来年もこの流れは止まらない。まだ誰も10年先を明確には予測しきれない。足元を見つめ等身大で先を見ることを続けたいと思う。

Monday, December 22, 2003

works, today 1222/03

2時帰宅。2時半就寝。9時前起床。快晴。結構元気。整体を受けてから睡眠が深くなった気がする。聞いた話では骨盤が捩れていると胃も働かなくなるらしい。重力に逆らっての二足歩行は大変なんだ、と理科室にあった人骨模型を思い出す。

10時半、某社へ。11時、トップマネジメントの個室でプレゼン開始。12時、無事終了。やったね。後は細かい部分を仕上げるのみ。精神的にすごくほっとした瞬間だった。チームを連れてランチ。難しい仕事への真摯な取り組みを労う。13時すぎ帰社。休暇から戻ったD輔とデザイン打ち合わせ。仲間の中では責任感が人一倍強いD輔に元気が戻っていて安心。16時、銀座の某社へ。新しく着任された取締役にご挨拶。思っていた以上にコミュニケーションに関する話とブランド価値をどのようにして利益に繋げるかの話が弾み予定を越えての会議となった。

19時半帰社。処務とデザインディレクション。21時、某社の企画作業。22時、D輔に頼んだデザインの確定作業。23時、某案件の打ち上げに顔を出す。24時に帰社。某社案件も含め年明けまでの業務の段取り。

Sunday, December 21, 2003

rest, today 1221/03

10時起床。整体治療のせいか首の後ろ側が微妙に熱っぽい。ゆっくりと首を後ろに反らすと、頭の重みに耐え切れなくガクンとなってしまう。それ以外にも身体のアチコチで骨格を直したことで骨を繋いでいる使えていなかった筋にテンションがかかっているのが自覚できる。だが、固まっていた形に戻した方が筋肉は楽だから徐々に悪い姿勢の状態に引き戻そうとする。その小さな鬩ぎあい。とにかく暫くは意識的に姿勢を直し、正しい骨格に筋肉がついてくることを待つのみ。

16時、出社。Tosca聴きつつ某社カタログのデザインワークに入る。Rolf Royceが好き。21時、一段落したので某雑誌社に送る原稿作りに入るが思ったより手間取る。23時、明日のプレゼン準備最終確認。今年は数え切れないほどプレゼンして来たが一応明日が最後の予定。何としても唸らせてやるぞぃ。

Saturday, December 20, 2003

rest, today 1220/03

ほぼ12時間爆睡し11時起床。このところほとんど土日のどちらかは必ず何かで働いているわけだが、週末のどちらかを安静・安息日に充当しないとウィークディが持たない。土日の両日とも働いた翌週は必ず深夜まで集中することが出来なくなり食事を取ると必ずガクっと落ちる。自分がどの程度睡眠を取らないと駄目なのか自分では分からない。でも、今の僕は7日間という週単位のサイクルが限界のようだ。どういった理由でこのサイクルが決まり、どれほどの昔からこれで社会が機能し始めたのか全然知らない(誰か知ってる?奥が深そうな話だよね。なんか人文科学系、人体生理系、宗教哲学系とかが複雑に絡み合っている感じ。)のだが、これが10日サイクルだったら俺は到底持たない。

16時、整体へ。今日、詳しく自分の身体がどうなっているのかを聞かせてもらったところ、どうやら左側がおかしいのではなく身体が正面から見てS字型に捩れているらしい。つまり、右よりも左足が弱っていて、それを右腰がかばっていて、それを背中の左側が補佐しつつ首の右側でバランスを取っているとのこと。そう言われると実は言葉にしない程度の小さな自覚症状がある。そうかそういう脈絡なんだ、とわかった瞬間、逆にどうすれば元に戻れるかの啓示をもらった感じで、思わず20台半ばかと思われる彼女に、「なるほどぉ」と言った瞬間に「はいー」と笑顔のまま首をボギ。「うげゃ」。「痛いですかぁ」。「いえ、きむちいぃですぅ」。いやープロってこうなのねを実感。

20時、年末のご挨拶も含め「TのT(秘密)」の大将のところで鯛ちりでほっこりして帰宅。I am SamのサウンドトラックCDをiPodへ。このビートルズのカバーメドレのサントラは僕の世代には聞かずに死ねるか系(謎)の◎。

Friday, December 19, 2003

works, today 1219/03

4時帰宅。5時就寝。9時起床。10時、某社にて取締役意識調査報告会。調査結果は某社の体質を如実に物語っており正確な課題設定が可能となった旨を報告し、どのように意識改革を行っていくかの骨子を話す。12時すぎ帰社。某社CI整備のためのデザインワーク開始。14時、来客。某社サイトの3年後を見据えた提案を求められ頭の中をアイデアが駆け巡る。年明けに骨子提案予定。15時、デザインに戻って集中し16時完成。16時半、O森さん来社。例のブランドについてお話を伺う。17時半、bAの定例を挟み、19時、グランドハイアット東京に移動し、フレンチキッチンで会食しながらブランドについての会議継続。1部上場企業の社長を複数経られた方の見識は流石に確かで細かいことへの洞察や興味のお力にも舌を巻く。22時、今年お世話になったお礼を申し上げて解散。強烈な睡魔に襲われてそのまま帰宅しばたんきゅ。23時就寝。

Thursday, December 18, 2003

works, today 1218/03

熱が下がったので夜出社し今日の某社への提案準備と、某社トップページのデザインワーク。シンプルなゲートウェイ機能をデザインで粋に見せる。某クライアントのサーバが夕刻から落ちたまま明け方になっても復帰しない。急ぎの作業なのに本番環境へのアップロードがサーバダウンで出来ずイライラ。帰宅4 時半。6時就寝。

11時起床。随分楽になった。薬が効いたようだ。今日の目覚まし懐かし音楽はU2のWhere The streets Have No Name。良いわぁ。一発で元気出た。ついでに、I Still Haven't Found What I'm Looking ForとかもiPodへ。メールを確認するとサーバ管理会社の人が出社してメール見て初めて気づいて再起動しましたとのこと。今どき、そんなサーバ管理ってどうよとかブツブツ言いつつ処務。13時、某社へ。考えに考えた提案が「なるほど」と気づきを生む瞬間は毎度ながら嬉しい。具体的なスケジュール組立てフェーズに前進し安堵。

帰りに銀座のApple ShopにてBELKINのメディアリーダを購入。支払い中に隣で70代と思しき高齢カップルがiPodを購入していて、僕の顔を見て「大丈夫かしらぁ」と言う。「すぐ慣れるし、なにより世の中変わって見えますよ」と応えたら満面の笑顔。モノを買うってこういうことなんだよ。17時帰社。シアトルから戻ったケイタが来てて、休みの間はbAの仕事をしてもらうことに。17時半、社内ミーティング。18時、某社カタログのデザインワーク。だがウチで撮影したものと別撮影の素材を混在せざるを得ない。美意識の違うアートディレクションの混在をデザインでどうにか処理しようとするのは正直萎える作業。B. FleischmannのTake A Day Offなんかを聴きつつ集中。23時、ひと段落。24時から明日行う先日のヒアリング報告会のための最終ミーティングの予定。

Wednesday, December 17, 2003

works, today 1217/03

10時起床。最悪。風邪引いた。発熱。時々強い吐き気。やってしまった。この年末の忙しい時に馬鹿かよ俺は。疲れが溜まり抵抗力が落ちているのを忘れ、昨日冷たい風に当りすぎたようだ。自己管理の甘さを反省。

しかし、こういう時、「だ、だめだぁ」と伝えたら「よっしゃ安心せい」と引き継いでくれる数多くの頼れる仲間のありがたさが身に沁みる。僕には、難しいことでも「やるぞ」と決めた僕について来てくれる仲間、解が見つからず悩む時「どう思う?」と相談し会話できる仲間、へばっている時に「珈琲いれたデ」と気遣ってくれる仲間、「それじゃ駄目でしょ」と正直に突っ込んで余計に悩ませてくれる(これが一番ありがたい)仲間がいる。書き出したらキリがないが、優秀で常に前向きで心優しい仲間に僕は生かされている。

Tuesday, December 16, 2003

works, today 1216/03

事務所で詰めてるメンバーが6人ほどいたが時間とともに落ちていくのを横目で見ながらデザイン。結局徹夜。明け方少し冷える。8時半、出来上がったモノの内容をもう一度確認し添付で送り、9時半帰宅。着替えて一度横になり10時就寝。正午起床。珈琲を飲んで頭を覚まし、気分転換に懐かしい Princeを聴く。Purple Rainは今でも充分カッコいいのでiPodへ。14時家を出て多摩美術大学へ。15時半、会場でのセットアップを終わらせ17時すぎまで講演。

自分の出番が終わってからadobeの石井社長に挨拶し暫くお話しする。その後、担当の方からアドビの新しいソルーション「Creative Suite」の説明を受け驚く。Photoshop、Illustrator、InDesign、GoLive、Acrobatが一つのクリエイティブ環境になるとこうも違うのかと眼から鱗。またデモ機はMacのG5だったが、あまりにスコスコ動くのでappleの大宮部長にスペックを確認したほど。「ちょっと試して見る価値はありそうだなぁ」と口走ったら、すかさず「MacでSuite使ってなんか作ってくださいよ」と言うところは流石マーケティング本部長。恐れ入りました。マクロメディアの田中さんも来られていて情報交換も出来て充実した時間だった。今日は裏ではRIAコンソーシアムの第1回のカンファレンスを開催。JPCがあったのでそちらに顔が出せなかったのが少し残念だった。

Monday, December 15, 2003

works, today 1215/03

昨夜見た「we got him」っていう記者会見、なんか出来すぎてて首を傾げてしまった。あんな恐怖政治を行っていた独裁者の変な従順さへの違和感だろうか。アミンやチャウセスクの狂った眼を思い出す。不安が緩んだか株価とドルが上がっていく。クライアントの決算を考えると円高傾向が収斂する方向に向くのは歓迎。だがそう思った矢先にバグダッドの警察が爆破。この戦争はどのように収斂するのか想像もつかない、って感じの僕は、それとは関係なく企画とデザインと明日の講演の準備で普段通りにクソ忙しい一日。気が付くと24時。月曜から徹夜ですか。頑張ってください。はい頑張ります(誰と話してんねん)。

Sunday, December 14, 2003

rest, today 1214/03

終日沈没。整体の効果が出たのか身体が過激にダルく、なんとも言葉にしにくいんだけれど、どわんとしたダルさに見舞われ中。微熱がある時の心地悪さとか、鈍痛系の頭痛とか、なんとも言葉にしにくい状態って困る。その状態を人に伝えられない自分の語彙の少なさが問題なのだが、人によってそもそもの経験も違うわけで、説明しても受け止めてる感じは違うんだろうなぁと思うと説明を諦めてしまうことも少なくない。まぁ今の状態は病と言う程ではないが正常ではないっていう状態。疲れてるんだろうな。

Saturday, December 13, 2003

tamasaka / gourmet

西麻布の「たまさか」で夕食。今日は、竹の間で、豆腐とあいなめと牡蠣に唸った。器がもう少し良いといいんだけど、食事は文句無し。

rest, today 1213/03

何打噛んだで遅くなった。帰り道、Monsoonでニュース読みながらじゃがいもカレー食べて4時帰宅。睡眠不足で眠たいはずなのに頭の冴えが納まらないので、久しぶりにJohnnie WalkerでナイトキャップしながらWeb Designingから来た10年前のネットについてのアンケートを書く。書いてて遠い昔話のように感じる。そうこうするうち眠気が来たので逆らわず6時就寝。

12時起床。寝坊してもた。スコッチが効いた。あちこち電話して調整して撮影へ。16時すぎ、広尾の整体へ。首を中心に治療。先週に較べると随分楽になったが身体の左側全体が悪いようで痛みが右に較べて格段に強い。18時、撮影の後片付け。19時、西麻布の「たまさか」で夕食。竹の間でのんびり。 21時半帰宅。今日はこのまま沈没。もう、ぐんにゃりですぅ。

mummy in a city of central

大阪・梅田のど真ん中でミイラ化した死体が見つかった。にわかに信じがたい。本当に起こった出来事とは信じがたい。僕の記憶では遺体が見つかった場所は御堂筋に面していて確かに人があまり行き来しない場所。とはいえ都市のド真ん中。ちょうど向かいには曽根崎警察。数10メートル離れたターミナルには毎日数10万人が行き来しているというのに、行き倒れ、生き絶えた上に、ミイラになるまで誰も気づかないなんて、それは余りに哀しすぎる。合掌。

都会人は自分の興味あることにだけ注意を払って生きている。それも、その自分が持った興味が、さも自分で見つけ出したように錯覚させられた上で生きている。都会は、人の何かを狂わせながら膨張するのではないだろうか。狂えば狂うほどその魅力が感じられる麻薬。刺激に疲れたと言いながら、それが無いと空虚を感じ、自分は何のために生きているんだろうと嘆く。夢と言う名の空虚を貪り、肥大していく都会という名の怪物から、僕ももう逃れられないのかもしれない。

COMMENTS : 一昨日、太陽の塔の一般内部公開の追加当選で大阪に行ってまして公園帰りに野田に住む妹と会って来たんですが、彼女モロに目撃してました。何で誰も気付かんねん!?て突っ込んでまいましたがハンガリーの某美術大学でも首吊り死体が何年もの間、作品だと思って放置されてたとんでもニュースありましたね。NAME : タロヲ : December 15, 2003 01:24 PM

タロヲ、ご無沙汰です。太陽の塔、懐かしいなぁ。小学生の頃行きました。内部の方が凄いですよね。色と造形が。 NAME : s_h_i_n_z_o : December 17, 2003 03:55 PM

万博話ついでに内部撮影は厳禁だったので撮れなかったんですが、中はこんなどエライことになってます。(誰となく)6400万もの人を動員したEXPO'70をリアルタイムで体験できた人の話を聞くといつも羨ましいなぁと思います。エキスポタワーは老朽化により取り壊されてしまい、寂しい限りですが今度の愛知万博は一体、どうなんでしょね〜。 NAME : タロヲ : December 17, 2003 08:31 PM

Friday, December 12, 2003

works, today 1212/03

3時半帰宅。4時半就寝。9時半起床。10時出社、10時半から定例のオヤジ会。12時半終了。すぐにデスクに走ってデザインワーク。時間がない。 14時、神戸から来客。1時間ほど色々と意見交換。15時、またデスクに走ってデザイン再開。16時すぎ、ようやく完成させ、クライアントへの確認出し。そのまま転がり出るようにして六本木へ。少し遅れて17時前にハイアットに到着。チームが先にプレゼンを始めてくれていたので問題なし。トップマネジメントのザビエルさん、僕の顔を見あげ、手を挙げてニッコリ。非常にセンシティブで厳しい人だがホントにいい人。課題と懸念事項を話し合い18時すぎ終了。

帰り道、街は大渋滞。金曜の夜な上に雨のためだろうか。窓越しの景色とヘッドホンから流れるArt of NoiseのMoments in Loveがやけに合ってる。19時帰社。引き受け仕事のデザインワークに取り掛かる。22時、某社案件の企画会議。日本ではなく欧州でのブランドコミュニケーションが主題なので、その方向に企画を組み立て直す。25時、もう一本重要な打ち合わせがありまだ終われない。

Thursday, December 11, 2003

works, today 1211/03

睡眠取らなあかんデと呟きつつ5時、就寝。10時起床。起き上がるのに「うぉりゃー」と気合がいる自分が情けない。先週から続けている企画作業を継続。 13時、Monsoonでランチ。マクロメディアのO田くんから電話をもらう。メモリアロケーションの件。その後、赤坂に寄ってから出社。15時、来週の講演のプロット組み立てと図式化に没頭。17時、昨夜作業した基本デザインの展開を一度確認。18時、昨日引き受けたコンテンツのデザインを少し考える。 19時、某。20時、某外資案件の企画会議。21時、明日のH社トップマネジメントへのプレゼン準備。五感に来る感じが作れたと思う。22時、先日撮影したコンテンツのデザイン開始。24時、別案件のデザイン確認。後は僕が仕上げることにする。予定表を見ると明日も予定がぎっしり。慌しい一日になりそう。

Wednesday, December 10, 2003

works, today 1210/03

26時帰宅。27時就寝。10時起床。今日は色々と予定があったが、どれもスタッフに任せられる状態と判断し、そのまま自宅に篭って某企画に没頭。会社にいると多様な業務が次々に舞い込み集中しにくいのが実情。もちろん、それら個々に応えていくのが僕の仕事なのだが、本当に集中しなければならない時は自宅で静謐な時間を作る。南青山は生活ノイズが少なく昼夜の境がないほど静かなので、その意味ではありがたい。17時、かなり進んだ作業の手を一旦止め、渋谷でiPod用のUSB2ケーブルを買ってから会社に出る。

18時、菅原一剛から連絡。19時、某案件のためのリサーチに1時間ほど集中。20時、昨日のヒアリングの社内報告会。聞き手によって受け止めたニュアンスが異なる部分を話し合う。かなり骨のあるリポートになる予感がして少しワクワク。21時、某社企画案件で起こっている問題対処の相談。段取りを話し合い、ひとつのカテゴリーのデザインを僕が引き受けることで調整を図る。この案件のADを務める仏も未経験な事の多さに疲弊していると思うが、弱音ひとつ吐かず前向き。本当にありがたい。22時、某社案件のトップページのデザインレビュー。それらしく納まっているが設計が甘い所を指摘し、部分的にキメのデザインを作業して見せる。

23時、痺れを切らしてT社案件の進捗報告を促したところ最悪の出来。仕方なく集中してどうデザインし直すかを考え、チームを集めて30分ほど内容確認。その場での確認事項を元に2時間くれぃと宣言し、すぐにデザインの手直しに入る。24時からベイシックなエレメントとグリッドシステムの微細なブラッシュアップ。集中したが基本デザインをレイアウトし終えるのに結局2時間半かかってしまった。とりあえず、これを軸に明日一気に展開出来るところまで作業して今日は終了。時計を見ると、げっ、27時じゃんよってことで、28時帰宅。眠いずら。

JPC Conference 2003

12月16日、日本パブリッシング協会主催の「JPC Conference 2003」にて講演の予定。ウェブに関わっている人にとってはあたりまえの事でも、印刷の世界の人には「え!そうなの?」という事は多い。僕は元々印刷ベースのデザだし、コミュニケーション戦略を軸に、そのあたりのギャップを埋めるべく掘り下げてみたい。

Levitt's words

鉄道産業が成長を停止したのは、旅客と貨物の輸送に対する需要が減ったためではない。需要は増え続けている。今日、鉄道会社が危機に見舞われているのは、旅客と貨物の輸送が鉄道以外の手段(自動車、トラック、航空機または電話)に奪われたためではなく、鉄道会社自身が、それらの需要を満たすことを放棄したからである。鉄道は自らを輸送事業と考えるのではなく、鉄道事業だと考えてしまったために、自分の顧客を他へ追いやってしまった。

Innovation in Marketingの著者、テオドール・レヴィは、その文中でこういうことを言っている。そして、この一節が、自分が今いるWebという業界が、今後どうすればいいかを示唆している気がしてならない。そう思うのは、旧世界から何かを奪い取ったつもりの人。また、どこかで革新が続いていると信じきっている人。さらに、何も考えずにサイト作りを仕事にしている人が多いことに拠る。自分たちで自分たちを狭めてはいないだろうか。自分たちは鉄道になろうとしていないか。


COMMENTS : あらゆるリレーションの密度を高めるために、webサイトを構成すればクライアントは拒否し、つながりたがらない、つながれない。いままでの商売でなしえなかったことを実現し、本質の商いに回帰すべく提案しても、思考できる環境にない企業の体制、その歴史で魂を抜かれた右向け右ちっくな兵士。思考をしようにも頭にフタが乗る体制・体質なのに、目標管理の人事制度、それが更に自分のことだけを考えることにつながる悪循環、つまりクリエイトできない、故に業務思考。役員も社長も例外なくその道を通ってのエスカレータ。良いところを引き出し、商売というものの不易と照らし合わせ、かつ成長シナリオを描き、アウトラインイメージを作り上げても理解するすべがない。痛い目みないと。webサイトとは、少なからず企業のアウトラインを示すモノ。しかし制作業者もそれすらわからず、また、わかっていても踏み込めるだけの説得力と、リーダーシップを発揮できない。サイトを作る、というならば、その特性を理解すれば、やはり枠を自ら取り払い、自分たちが感じる理想の着地点に導けるだけの精進をせなあきませんな。・・・と感じる、制作もやるコンサル会社の寝言でした。 NAME : とおりすがり : December 11, 2003 04:36 AM

コメントをありがとうございます。そうですね。本当に仰る通りだと思います。もう御意!という感じで、書かれた一字一句に頷いてしまいます。結局ウェブサイトというものは経営も業務にも強く改善を強いる存在なのですが、組織のために個人が存在してきた旧来の企業体では、すべてにディシジョンが曇ります。そこをどう突破していくかが僕の日々の課題です。そしてこれは、クライアント側にも言えることですが、ベンダー側にもいえる事。表層のデザインやパッケージされたソフトウェアでどうのこうのでは何も動きません。そういった大きな視点でモノを動かし価値を作っていけるように提言と警鐘を続けたいと思います。ありがとうございました。NAME : s_h_i_n_z_o : December 11, 2003 12:07 PM

黎明期からインターネットという価値を(「曼荼羅ネットワークという価値」の方が適当かも)必死に浸透させるべく尽力された方、そして「その先に何かがある」と、これまた必死に使ってきた人たちの潜在的なインスピレーションに何が訴え、そして使ってきたか(使われてきたか)ということを考えれば、やるべきことは凄く簡単ですよね。我々も含め、その方々が「その時点」で、どうすれば「いま」より「何が」「どう良くなるのか」ということを必然として考えるわけですから。これ、マクロ的に見れば、その時点のムリムダムラというものを均すということで、世の原理原則の一つで「バランス」というものだと思います。経営にも業務にも強く改善を強いる、またはすべてのディシジョンが曇ってしまうのは、このあたりが回答の一つだと思います。故に、「総論賛成!(IPネットワークを利用したアレコレ)」となるのですが、いざ走り始めるといままでの行為を否定することも多く、延々と目的地へランディングできない、または時流という観点からコトモノを見られず、「いままでの仕組み」へ引き寄せようという「妥協の産物」となってしまいますね。(^_^;)恐らく、本当にやりたいことの半分もできないのではないかと想像します。(失礼な話ですみません)私もできませんもの。また、提案したいコトモノも、本質的なプレゼンテーションという観点からすれば、半分もできていないというのも事実だと思います。私が思うに、大事なことは考え続けること、実践し続けること、反面、「こうしたら、あなたの会社はもっと良くなりますよ」と正直思ってやってるわけですから、それが素で伝われば良い、と、真摯にこだわらず、ゆずらずやっていくしかないんだ、と思ってます。はじめての書き込みなので、なんや酔うてんのんか?という口調であえて書いてしまいました。失礼しました。「仕事」を見てる人間が居ると思います。是非がんばってください。私ももちろん精進せなあきませんが。CIという名のラクガキ、(^_^;) 法務局そばの司法書士事務所のデカイ看板、医者のデカイ看板、葬儀屋の派手な電飾看板みたいなブランディング(能なし丸出し)、まず、コンサル会社やデザイン会社がこんなことをしなくて済むように頑張らないとだめですよね。 NAME : とおりすがり : December 11, 2003 11:48 PM

補足です。単純化と複雑化、農業化と工業化、組織力と個の覚醒、などなど単なる例えですが、相反するモノを融合していくという行為は今まで必要なかったですもんね。キーワードは人間力というもので、実質商売も何もかもここがすべてといって過言でないと思います。モノを作るのも売るのも買うのも人間ですから。(^_^;) そのためには、教育ならぬ共育という概念、成功するために市場に○○な戦略・戦術をうんちゃらかんちゃら・・←ではなく、如何に「溶けるか」。好き放題やる、と、好きなことをやり続けるの意味が違う、それを企業が認知するタイミングだと思います。もっとも「何が好きなのか?」が風化してしまっていますが。このへんが難しい問題です。我々は採寸ビシバシのオーダーメイドの服を作るのがベストな仕事でしょうけれど、逆に限られた時間の中で、妥協とも言える服であったとしても、そこに「逃げ」を作り、大事なことは着続けてもらうこと。・・・だと最近思いまする。NAME : とおりすがり : December 12, 2003 12:10 AM

とおりすがりさん、いっかい飲みません(笑)? いやまじで。是非一度お話したいです。よかったらメールください。ぺこり。 NAME : s_h_i_n_z_o : December 12, 2003 03:21 AM

このエントリー(コメント含む)から得られる価値はすごい高いですね。というか密度が高いと言うか。個人的なものですけど。お金払ってもいいと思いました。とあまり価値のないコメントをぶら下げるのもアレなので、得られたと思える価値を自分に活かせるようにがんがろうと思いました(謎)。いや、素で久々に文章読んでて感動して、かつてのML(謎)を思い出した勢いでコメントしてます。ごめんなさい。 NAME : 宙蔵 : December 12, 2003 03:53 AM

マジで感動しました。何度も読んじゃった。言葉ひとつひとつがすばらしい。精進精進・・・。 NAME : ワニ : December 12, 2003 10:12 AM

すみません、色々書き殴りました。。朝起きて呼んでみると少々こっぱずかしいですな。(苦笑)誤解無きよう記すのですが、私は企業さんに文句があるんやないです。ただ、転換期にさしかかっていると思います。私が思うに85年ぐらいからこの動きは表面化してきていると思います。いきなり一気にいけないですから、色々問題もありますよねえ。ただ我々が気づいているのであれば、なんとか情報としてお渡ししたいのですが、ご想像に漏れず、書いてることがいっぱいいっぱいで、(苦笑) 四苦八苦しとります。手段は仕事そのものでも、「絵」という抽象的な、でも一番わかりやすい未来予想図でも、なんとかもっとよさげになる方法がありますよ、と伝えたいのですが、単なる妄想かもしれませんね。(苦笑)飲みに行くんですか?ちょっと恐れ多いのですが。(^_^;) 色々お話聞かせて頂きたいのですが、すんません、メールアドレスがわかりません。(苦笑)私のは書き込んであります。>みなさま 単に言葉にしてるだけで、実践できるかどうかは別問題です。(苦笑)みなさんがんばりましょう。私もボチボチと。 NAME : とおりすがりじゃないやん、もう : December 12, 2003 10:48 AM

そもそも、我々は、サービス業として、企業さんのお手伝いをしているにすぎず、大きな意味での社会との責任関係は企業さんを通じてということになりますので。さて、話を本題の「鉄道の誤った選択」に戻して、わかりやすく言うと、そこに僕が見出すのは、そもそも俺たちって、なんでウェブに固執してんだ?っていうことです。他にもやりようはいくらでもある。その中で、自分たちの提案や仕事は、そもそも何なんだ?そもそも何を実現するためにウェブを使っての提案してるんだ?ってことです。もちろんサイトを作ることを目的とする話ではありません。その背景にある思想のようなものを、日々の自分の仕事に滲ませてるかい?っていうような危惧です。 NAME : s_h_i_n_z_o : December 12, 2003 07:30 PM

そうですね、そんな意味で掲載されたのであろうと思ってました。ハッキリ申し上げて、クライアントさんの要望を素のまま受け取っていたら「作るのやめましょう」というのがあまりに多いような。(^_^;) かといってクライアントのせいとか、自分たちのせいとか、そういう問題でもないと思います。要するにお客さん(企業)さんに満足してもらえるように、我々もまた、枠を取り払い大事な一点だけ見据えればよいのかな、と。自ずと取り組むべきコトは見えてきますよねえ。※メール書きますね。ありがとうございます。 NAME : とおりすがり : December 12, 2003 08:26 PM

デザイン馬鹿としては、仕事の中では泣きたくなるような理不尽さ(のように感じてしまう)や、自己嫌悪に陥るような虚しさ(のようなフーに考えて自分を保つ)を感じることが少なくない日々。でも、結局それは自分の力不足そのものなわけで。さらに、そういうことで毎回凹んでいる自分が誰よりも一番ダサいわけです。んで、おい信蔵!それを自ら受け入れた上で、ウェブっていいわぁ。デザインってさいこぉー。コミュニケーション楽しぃ。ってことを本当に考えてるか?考えられてるか?ってことなわけです。偏った考えに固執してしまってるじゃんよ、とか自分で自分を壊すのは辛いけど、それやんないと(笑)。 NAME : s_h_i_n_z_o : December 12, 2003 09:00 PM

Tuesday, December 09, 2003

works, today 1209/03

2時半帰宅。3時半、就寝。9時、起床。10時、赤坂。マクロメディアのデベロッパー向けセミナーに参加。得るものは沢山あったが結局メモリアロケーションの謎は解けなかった。会場に使われた「トスラブ山王」というビルがバブルしてたのが印象的。しかし、朝10時にデザを集めるというのもすごい企画だが、眠い目を擦りつつ集うところは皆まじめってこと。今後の業界は明るいね(謎)。

12時、一緒に行ったごっさん、えいじ、カズッシュと赤坂の「鳥元」でランチする。親子丼うまうま。写真撮ってくるというカズッシュと別れ、13時前、帰社。連載原稿の入稿作業。14時、某社へ。今日はブランディングに関する意識調査で、各担当取締役への個別ヒアリング。相手が相手だけに誤解のないように慎重に話しながら個々に1時間づつ立て続けに行う。安易なヒアリングは相手方企業を混乱させプロジェクトを頓挫させてしまうので慎重になる。

18時、帰社。H社サイトの撮影ディレクション。子供っぽいアイデアに執着していることに駄目出し。大人を唸らせる世界観の構築は全てが洗練されていなければ駄目。20時、ニフティホームページグランプリの審査講評を書いて送る。今年は本当に実力伯仲だった。21時、O森さんから連絡があり某ラグジャリーブランドの国内ブランディングの相談。金曜の定例オヤジ会までに案を練ることに。来週には先方の社長と懇談必至。もう忙しいっちゅーねん。22 時、ついでに懸案のブランディングの件の考えをまとめるべく集中。感情スクリプトとコンテキストコミュニケーション。これらの一致点を見出すことが課題。

inconvenience

がーん。超ショック。家のすぐそばのコンビニが突如閉店。まじですか。まじです。なんで?売上低くて。う、そーなの。みたいなことで閉店らすい。それでなくとも生活するには決して便利ではない南青山。その中でも近所にコンビニがあることで、僕のこの昼夜問わない生活はすごく支えられていたので正直言って悲しい。くだんのコンビニは、「JustSpot」という無名というか今どきのコンビニ業界からは完全に出遅れまくった感のあるパン屋の延長線上のようなコンビニだったから、仕方ないと言えばそれまでだけど、さすがに思い出多いんだよなぁ。

オーナーの関係でいつも中国からの留学生がバイトで働いていて、新しい人が来るたびに色々話したりして、いつも僕の顔を見ると「まーぼろめんそー?」とか聞いてくれたり、「あっがとござますー」とか。なんかいつも和んでた。思い出と言えば強盗事件があって、その時にホールドアップさせられた彼はすぐに中国に帰っちゃったり。あー、コンビニって文字通りコンビニエンスだった。これからは少し離れたスーパーやまだ(ここのおばちゃんもかなりトボけてる)まで歩いて行かなきゃ。

Monday, December 08, 2003

works, today 1208/03

10時起床。確実に疲れは楽になった感じ。だが背伸びをっすると首と腰の痛みが残っている。もう1回、ぐぎっとやってもらった方が楽になるかな(ちょと怖い)。11時出社。1時間ほどかけて、頭の中でデザインを思い描きつつサイトマップを作る。うげげ、50ページ越えてもーた。13時、日本橋の某社に移動し、叩き台を軸に詳細確認。15時、打ち合わせ終了後、急ぎ移動して「銀座アスター」でクイックランチ。酢豚が美味でにんまり。

15時半帰社。連載執筆。17時、M社の年内更新作業の段取り確認。その後、連載執筆に戻り、書く。書く。19時、某社新企画のキックオフ。この案件は今までにない新しい取り組みなので、まずは押えどころの組み立てからスタート。20時、連載執筆に戻り書く。書く。いつものように3,000字と格闘。23時すぎ、ようやく執筆終了。今回のテーマは「企業の社会的責任」。CSRを見据えたコミュニケーション指針は僕が今一番注力しているテーマだが、実際には範囲は広く1回の連載では書ききれない。気がつくともう24時。また首が痛み出した。固まった姿勢のまま原稿書いていたからだろうか。体操しなきゃ。

Sunday, December 07, 2003

rest, today 1207/03

終日沈没。寝ても寝ても眠く身体がダルい。整体の影響だろうか。この眠けの先にスッキリが来ることを思いつつ惰眠と安静を続ける。原稿を書かねばならないのだが、起き上がれないので、頭の中でプロットを組み立て、ちょっとだけメモを書いて、また横になる。夜、表参道の「茶々」で夕食。おまえらサラリーマンかよっていうような女の人の集団の大騒ぎがウザくて辟易。なんで人は飲むとあんなに大きい声で話すんだろう。うるさいんだよ、ったく。22時帰宅。今日は、とにかく無理せずの一日だった。明日から、また激務が待っている。頑張るぞ。

Saturday, December 06, 2003

works, today 1206/03

帰宅後、ベッドでThinkPadを開けるが目の焦点が合わないなぁと思う間にばたんきゅ。10時半、ぐっすり寝て起床。10時間以上寝たのは久しぶりだ。起きてみると今日は寒い。12月なんだから当然のことで、これまでが暖かすぎだったのだろう。今週すごい勢いで落ち葉が進んでいたのを思い出す。家の前の銀杏も真黄色だ。

11時、広尾の整体へ。肩と首を集中的に治療。悪い姿勢のまま身体が固まっていて頚椎が少しねじれているらしい。治さないと背中が丸まり首に負担がかかる類人猿っぽくなるらしい(ほんまか)ので、しばらく通うことに。治療後、「つくしん坊」で親子丼を食べ、スタバで珈琲飲んで帰宅。14時、撮影の準備のため南青山の事務所の中から小道具を細々と引っ張り出す。19時、六本木のKスタジオへ。今日のカメラマンは売れっ子のO川君。互いに忙しいのでこんな時間からの撮影となったが気心の知れた彼とは仕事が速く進む。テキパキ撮って、22時撮影終了。スタッフたちと軽く食事したら、またがくっと来て今日も早々に沈没。

Friday, December 05, 2003

works, today 1205/03

完全徹夜で約16時間ぶっ通しでデザインし、ほぼ完成まで仕上げる。ほとんど1サイト丸ごとデザインした感じ。ページにして30ページのインタラクティブだから1ページ30分というハイピッチ。明け方、間に合わないかと少し不安が過ったが、集中力は落ちずイメージ通り仕上げられた。身体的には非常に辛かったが、企画から仕上げまで一気にデザイン出来る喜びが身体の中を駆け抜け続けていた。なんとも不思議な感覚なのだが、出来上がるまでは睡魔ひとつ襲ってこなかった。やっぱり僕はデザイン馬鹿らしい。

12時、完成したものをサーバに上げた途端に気が抜けたのか、ガクっと来て1時間ほど気を失う。13時すぎ、なんとか気を戻して今日のスタジオ撮影に関する確認。14時、プレゼン資料の最終確認を行って青山の富士フイルム本社へ。15時、プレゼン開始。複雑な要件が重なり合う中、練りに練っての企画を2案、約1時間半に渡って提案し、さらにそこから1時間半の議論。結果、ゴーサイン。心底ほっとする。まぁ、実際は、これからが大変なのだが、前例のない提案を受け入れ「よし、やろうか」と言ってくれた渡辺事業部長の期待に応えて行きたい。

携帯を見るとスタジオから何度も電話が入っていた。大急ぎでタクシーに飛び乗り乃木坂のスタジオへ。18時、スタジオ着。ふらふらなのだが気力を絞って意識を変えてディレクション。テンションを上げ、リズムを作り、次々に構図を決めて撮る。撮る。撮る。モデル撮影で、6人という絵は、まさに欲しい絵をその場で決めて行かねばならない。集中しまくって21時半、無事終了。いきいきとした良い絵が撮れた。時計を見ると22時前。いったい僕は何時間起きてるんだろう。その計算も出来ないほど消耗している感じ。明日は明日で午後から別件のブツ撮影あるし、今日はもう寝ます。おやすみなさい。

Thursday, December 04, 2003

works, today 1204/03

22時就寝。3時起床。少し楽になった。強い疲労感は睡眠不足が原因か。朝までプロジェクトベースで業務。午前中、今日の講演のプロット組立て作業。13時、移動。14時、横浜着。ECジャパンの大内さんの講演の後半を拝聴。勉強になる。14時半すぎ講演開始。オーディエンスにデザイナーがいない。全員スーツ着てるよって人たちに向けて話す。16時、講演終了後、急ぎ東京に戻る。

17時、帰社。18時、某社ブランド調査ランキングについて相談を受ける。簡単にランキングが上がる魔法などないのに、どうにかして欲しいらしい。仕方ないので別の魔法【謎】を教える。19時、明日のプレゼンに向けた作業段取り確認。20時、企画をフィックスさせ最終のデザインの仕上げに入る。後は時間との闘い。明日は午後からプレゼン。その後、スタジオで撮影。長い一日になりそうだが、まずはデザインを仕上げなければ。

Wednesday, December 03, 2003

works, today 1203/03

3時帰宅。4時就寝。10時起床。相変わらず身体が重い。11時半、お世話になっているお礼も兼ねてグランドハイアットのフレンチキッチンで壬生さんと久しぶりの会食。森美術館の存在が今後どういう波及をもたらすかについて色々話す。僕がハピネス展から受けた印象は際立ったキュレーションの存在だった。それがエリオットの力そのものであることは間違いないが、ファッションの世界にも通じる新しい価値を感じた事などを話す。きっと既存の美術館とは一線を画した存在として今後も成功していくだろう。

14時帰社。処務の片付けに少し手間取る。16時、ようやくデザイン作業に。18時、プロトタイプを形にして確認出し。18時半、別案企画打ち合わせ。白井君にデモ用のプチヘルプを依頼。20時、デザイン作業に戻る。作業再開し2時間ほど経ったあたりで我慢できないような強烈な疲れを感じ一度帰宅して横になる。明日は横浜で講演。それもあるので少し休んで今夜中に復活しなければ。

Tuesday, December 02, 2003

works, today 1202/03

4時帰宅。ずっと考え事をしていたが横になった途端に泥のように眠る。9時すぎ起床。家のスタジオに座り、一切の音を消して静寂を作り、コンテンツ企画の骨子になるコンセプトワードを絞り出すようにして書く。13時、なんとか書き上げデザインの詳細をイメージしながらラフ描き作業。ここをしっかりやっておかないと後で迷いが出て変に時間がかかるので集中。

15時、大量の資料を抱えて出社。すぐに金曜日の撮影の段取り。15時半、先ほど描いたラフを元にデザイン作業。17 時、六本木へ。タレントを数多く抱えるO社のK社長と約2時間半濃ゆい時間を過ごす。彼から宗偏流の話が出るとは思わなかった。しかしながら上場企業の社長はみなパワフルだ。

20時、帰社。頭を切り替えてデザイン作業に入る。アタリをつけていた資料から必要と思われる情報を引き出す作業、それを行いながらグラフィックを考える作業、デザインを起すための素材を作る作業、それらを見切ってから一気にグラフックワークに没頭。21時、明日の撮影のための指示。デザインに戻り 24時すぎ一旦完成。写真素材とサウンドも準備完了。明日、集中して組み上げる予定。

wow war tonight



たまにはこうして肩を並べて飲んで、ほんの少しだけ立ち止まってみたいよ。純情を絵に描いたような、散々虚しい夜も、笑って流せる今夜はイイね。温泉でも行こうなんていつも話してる。落ち着いたら仲間で行こう、なんて。でも、全然ヒマにならずに、時代が追いかけてくる。走ることから逃げたくなってる。Wow WawWar WowWar tonight, Wow WawWar WowWar forever 優しさに触れることよりふりまくことで、ずっとずっと今までやってきた。それでも損したなんて思ってないから、今夜も何とか自分で自分を守れ。

ヘイ、時には起せよムーブメント。ガッカリさせない期待に応えて素敵で楽しいいつものオイラを捨てるよ。自分で動き出さなきゃ何も起こらない夜に、何かを叫んで自分を壊せ。思えばラブソングなんて歌ってみるとき、必ず目当ての誰かがいたような。それでも何かの役にはたってる。人生の。

流れる景色を必ず毎晩見ている。ウチに帰ったらひたすら眠るだけだから、ほんのひと時でも、自分がどれだけやったか、窓に映っている素顔を誉めろ。いつのまにやら仲間はきっと増えてる。明日がそっぽを向いても走りまくれよ。そうしてたまには肩を並べて飲もうよ。


タクシーで帰宅途中、ラジオから懐かしい曲が流れた。疲れているからか妙に耳に心地良かった。家に戻ってCDを引っ張り出して聞いた。最後のフレーズに胸が少し熱くなった。いつのまにやら仲間が増えていることに感謝。もっと走りまくれ。<自分

Monday, December 01, 2003

works, today 1201/03

4時帰宅。しばらく企画を考え7時就寝。10時起床。雨。暗い。そのうえ眠い。身体が寝ろと叫んでいる。11時、審査会へ向かう。12時、大森にあるNifty本社へ。到着直後に古河社長とブログ談義。すでにニュースとして流れているがニフティが明日からウェブログサービスを開始する。以前会ったとき、僕も強く薦めたこともあって、今日までの経緯を詳しく聞いた。また、社長自身もブログを始めるという。ベンチャーではなくこういう大きな企業のトップがブログを開始し公開するというのは非常に珍しい。日本で最初ではないだろうか。素晴らしいことだ。

13時、審査会開始。今年はダントツにコレがグランプリ!という応募がなく審査は難航する。審査員全員で、これから求めていきたい方向性を何度も何度も話し合い、丸2時間の激論の結果、ようやく落ち着く。16時半、大森を後にして17時すぎ帰社。細かい処務を片付け、大急ぎで日経BPデザイン賞 2003の授賞式へ。懐かしい方、大御所など揃い踏み。授賞式終了後しばし歓談し、20時、会社に戻り、気合を入れ直してデザイン作業開始。今夜も徹夜かも、だが眠い。

BEYOND

昨日、青山ブックセンターで色々買った写真集の中でもこれは最高の一冊。この手の写真系は普段はまず手にとらないカテゴリーなのだが、この本はなぜか僕を呼んだので、開けて見たら息をのむ美しさ。ボイジャーなどの探査衛星が捉えた太陽系惑星の高解像度写真に驚き連続の300ページ。

この「Beyond: Visions of the Interplanetary Probes」は、僕を「呼んだ」っていう感覚なんだけど、そもそも、この本、カバーデザインが良くない。けれど中身は抜群。こういうものと出会う時、いつも「おーい」と、呼ばれた感じがする。これは服や器なども同じで、ふと呼ばれたような感じがしてお店に入り、奥の棚に後々まですごく気に入る何かを見つけたりすることが多い。自分でも不思議なんだけれど何かそういう縁のようなものが存在してる。

2009年1月6日、追記:僕がこの時に買ったのはハードカバー版。その後ペイパーバック版が2008年に発売され、さらに日本語版まで発刊されることになった。この写真集は、ソニーのデジタルカメラのCyber-shot T7の撮影の小道具にも使った。今でもお気に入りの一冊。

Sunday, November 30, 2003

works, today 1130/03

3連休なのだが先週一日発熱で寝込んだため遅れを取り戻すべく働いている。実際のところ仕事をする最中から次々と仕事が増える傾向が強まっていて、僕の今の状態はパンクしている。さらに仕事の内容が日に日に高度化していることが僕の状況に追い打ちをかけている。だが焦っても何も解決しないので、ひとつづつ正確に片付けて行くしかない。ルーティンな仕事の場合は時間との追いかけっこでもまだ挽回できる。だが価値を作っていくという仕事は、まさにひとつづつがカスタムメイド。時間だけでなく、多様な知識と思考と表現の掛け算の多様性が常に求められる状態。自分は仕事に鍛えてもらっている。

夕刻から資料集めに書店回り。かなり収穫アリ。そのうえこれは欲しいと思った写真集も買ったので両手一杯になって会社へ。本は重い。今夜は徹夜かも。

Reports from Iraq

イラクでの外交官殺害事件は衝撃だった。犠牲になられた奥参事官が残した、外務省の「イラク便り」という現地レポートを読む。「犠牲になった尊い命から私たちが汲み取るべきは、テロとの闘いに屈しないと言う強い決意ではないでしょうか。テロは世界のどこでも起こりうるものです。テロリストの放逐は我々全員の課題なのです」。さらにサイトにある文章を読み進むうちに、優秀で勇気あるだけでなく、心優しい方だったのだなとわかる。ご家族の心痛を思うと言葉がない。合掌。

Saturday, November 29, 2003

works, today 1129/03

案内状が届いていた昨夜のFENDIのパーティ、結局行けず、とても残念。体調の悪さを恨む。26時半、帰宅してばたんきゅ。薬を飲み沢山着込んで寝る。気がつくと正午。汗びっしょり。よく寝た。だいぶ良くなった。

16時出社。昨夜の打ち合わせでの宿題の展開を開始。17時、手伝ってくれるK君来社。企画を詰めていく段階から同席してもらう。もう一度細かく話し合いながらラフを同時に描く。明日以降の段取りを決め、23時半解散。来週は新規の話が2本あるし、月曜は審査会などで終日外出モードで、ほとんど会社で作業できない。週末のうちにかなり動かさなければ追いつかない。

Friday, November 28, 2003

works, today 1128/03

深夜起きたら汗びっしょりで着替えたりして安静。9時起床。少し楽になった感じ。10時、日本橋。新しいクライアントになるコーセーさんと打ち合わせ開始。外からは分からない多くの情報を聞かされて正直驚くと共に、色々と解決のアイデアが頭に浮かぶ。気が付いたら体調が悪いことなどすっかり忘れている。時間内に打ち合わせが終わらず昼食までご馳走になりながらヒアリングとディスカッションを続ける。こっちの本気が伝わった感触で楽しい。13時、別件の打ち合わせに移動。こちらも内容は重く簡単ではない課題だが是非とも突破させてあげたい。

15時、帰社。少しふらつく。微妙に熱が出てきた感じで薬を飲む。庶務を片付け、17時の定例を挟み、遅れている某業務に没頭。19時、来週の撮影段取り。スタジオで撮る絵の構成とスタイリング指示。20時、ハイアットのサイトの進捗確認。音がどんどん良くなってきた。21時、某社コンテンツ企画絞込み会議。アイデア出尽くした所から、もう一度立ち戻って乾いたタオルを絞ると一滴だけ出る。それを繰り返し、明日までの宿題を絞る。ふと時計を見ると24時。すごく集中してたようだ。

Thursday, November 27, 2003

rest, today 1127/03

9時、身体中がギシギシ痛み起き上がれないのを無理して起床しメールを書く。腕を動かすのも痛い。10時半、大量に水分を取って薬を飲んで再度横になり安静。吐き気がひどいので何も口に入れられない。鼻水や咳はまったく無いので風邪という感じがしないのだが今年のインフルエンザはこんな症状なのだろうか。インフルエンザではなく別の病なのだろうか。とにかく終日安静。丸二日近く何も食べていないのに不思議と空腹感が無い。夕刻、少し痛みが楽になったので起き上がり珈琲を恐々飲む。結局今日は働けなかった。明日は重要な打ち合わせもある。そろそろ頭を動かさないとならないが熱で頭がぼーっとしてしまっている。

Wednesday, November 26, 2003

works, today 1126/03

起きて珈琲を飲んだがすぐ吐く。身体中がミシミシ痛い。風邪を引いたのか熱が出ている。喫茶店の人に薬局を聞いて薬を買う。「熱の痛みにはこれが一番効きます。これがその次ぐらいに効きます。あと色々ありますが」って、一番効くのに決まってんじゃんよ。と薬を奪い取るようにして購入。お腹も痛くなり、吐き気もひどい。どんどん強くなる痛みを我慢して移動し、予定通り午前中はインタビューを行い、午後から終日撮影。夕刻、我慢できなくなって一時間ほど撮影場所の奥で伏せる。19時終了。逃げ場のない終日撮影はこの身体のコンディションではキツかった。21時半帰宅。そのまま横になる。痛いを通り越して身体の感覚が無い。

Tuesday, November 25, 2003

works, today 1125/03

8時起床。9時、某社へ。10時すぎ帰社。ものすごい土砂降りでびしょ濡れ。手短に要件を片付け、11時前移動し撮影へ。2時間撮影し、13時すぎ、焦って某社へ移動。デザインのプレゼン開始。クライアントの「どれもいいなぁ」の声に安堵。14時半、またまた焦って東京駅へ。新幹線で移動し明日の撮影のロケハンと現場調整。短時間だったが収穫大。イメージも膨らみ、来て良かった。19時、ホテルに戻ってサムネイルを描く。21時、スタッフと合流し明日の段取り打ち合わせ。今夜は出張泊まり。明日は早朝からぶりぶりモード必至。頑張るべ。

Monday, November 24, 2003

condolence

大切な僕の仲間の一人から、ご家族の訃報が入った。明け方、急に容態が変わって亡くなられたとのこと。心底驚いた。声を無くした。その訃報が入った時、彼は会社でディレクション作業を進めていた。とにかく今、僕に出来ることは彼を全力で助けること。後のことは僕が全部引き受ける。今は頭が真っ白だと思うけど、後々ものすごく大切な時間になるのだから、他のことは心配せず、しっかりお別れをしてください。心からお悔やみ申し上げます。頑張っていこうな。

Sunday, November 23, 2003

rest, today 1123/03

惰眠。正午前に一度目覚めるが起き上がれず13時起床。14時すぎ出社して作業。プロモビデオの仕上げ作業。追加で入るはずだった素材が結局シアトルから届かず使えるカットだけを加えての再編集作業に入るが、あまり肉付け出来ずで梃子摺る。18時、明後日からの撮影段取りとデザイン再確認ミーティング。 20時、別件サイトデザインを確認。細かく指示。22時半、すごい空腹感に耐えかね23時終了。少し作業して24時前会社を出て西麻布で軽く食べて25時帰宅。restと言うよりworksな一日だったなぁ。

fall

Rugby World Cup 2003

サイトにすでに結果が出ているのを知りつつ、それを見るのを我慢して放映を見た決勝戦、いやー興奮した。やっぱ凄い。一流ってこういうことなんだろうな。前半のワラビーズ・ツキリのトライに繋がったパントも興奮したけど、前半終了前のイングランド・ウィルキンソンからロビンソンへのパスの角度とスピードは一流の証。さらに、ギリギリで同点で終わるなんて誰が予測出来ただろう。さらに延長での攻防は、まさに死闘。さらにサドンデス直前の最後に3発外してたウィルキンソンが最後にドロップを決めるなんて…。ものすごく感動した。トラッピング、ノッコン。見終わってみると実力伯仲している者同士の戦いはミスをしないかどうかが境目。スポーツではないけど自分もこういう一流の次元まで力を高めたいと強く思った。あと、松尾好きだけど、はっきり言って大八木ウザい(sage)。

Saturday, November 22, 2003

rest, today 1122/03

色々あって4時帰宅。5時就寝。12時頃、眩しさで目覚め時計を見たら昼を回っていた。13時、ずるずる(謎)っと起床。珈琲淹れて食事したら、ずどーんっていう感じで疲れを感じ週末中に片付けること多しな状態だけど今日は休みにしようと思う。週に一回は深い睡眠と安静をしておかないと次の週が持たないオヤジなわけです。麦酒を一杯飲んで17時頃から午睡(っていう時間じゃないけど転寝)。

19時頃起き、ぼさー。21時、T(秘密)にて食事。ここの炊き込み御飯はやっぱ最高。つくしのお茶漬けや武蔵野の釜揚げうどんと同じで、口に運ぶたびに「あぁー生きてて良かった」と思える逸品。23時、某バーに立ち寄るがパーティナイトになっていて、まいどーどうぞーって誘われたけど静かに一杯飲みたかったので遠慮して帰る。終日ぼさ。明日以降はこうは行かないってことわかってるだけに意識的にぼっさぼさのぼけぼけ。ぼよぉん。そんな感じでオリジナルプリントで見たフレソンプリントの質感を思い出しつつシーラ・メッツラーの写真集を眺める。音が聞こえてくる。

Leaf Valeo 22

僕のような年代には墓石のようなスキャン機器(EPSONのスキャナーなんかに較べたらめちゃくちゃ高額で憧れだった)メーカーだった「Leaf」から、「Valeo 22」というデジタルのカメラバックが出ていることを今日(昨日)知った。実際に使ってみなければ詳細はわからないが、これならハッセルも問題なく使えるかもしれない。

CMOSが大きいのでレンズの持つ特性をフィルムでの撮影そのままにデジタルで実現できる、という面は僕にとって画期的な出来事。だって35mmの話じゃなくて120mmのブローニーサイズの話だぜ。うぉーってなるわけよ。

デジタルっていうと単純に画素数だけを基準に駄目とか言う人も少なくないけど、本当に重要なのは画質なわけで、明るいレンズで撮って諧調が600万画素レベルなら、もう充分にポスターが可能(どっちにしろB全の場合は目伸ばしするわけだし)と思えるわけよ。でも、きっと目玉が飛び出るほど高いんだろうなぁ。

Friday, November 21, 2003

works, today 1121/03

泥のように眠る。久しぶりの9時間睡眠。快晴。11時出社。買おうと思ってたTHE BEATLES LET IT BE... NAKEDをF村くんが持ってきてくれて聞く。アコースティックな音なのにすごく強いサウンド。リンゴのドラム、やっぱいいなぁ。

11時半、某社に向けての社内会議。13時、昨日の撮影の上がりチェックし、ポジセレクト作業。14時、背中を押されるようにして会社を出て14時半、懐かしい芝界隈の某社へ。15時、bAのケイパビリティの説明と色々な手法の説明。以前D通経由で会った事のある部長も同席されていて半分雑談のような時間。僕がデザイン畑と言うこともあってか、bAの得意なのはデザインやブランディングという認識だったようだが結果を出すデザインは背景に戦略もシステムも、すべて統合したものの結果だということの理解を得た感触。デザインはまだまだ表層(表装)と思われているようで、大きな意味で僕ももっと頑張らないとアカンなぁと反省。

17時すぎ帰社。全社定例。風邪引いたりで熱出したりするスタッフが増えてて心配(睡眠はとろうぜ)。18時、某社グローバル案件のデザインを確認しキッパリNGを出す。あるべきスタディが足りていないので明らかにクオリティが低い。どう考えてどうやるのかを教え、思考を促す。19時半、H社サイトのデザインとサウンドエフェクトの進捗確認。Flashを構造的に作るためのアーキテクチャが少し遅れているので状況を聞きながら来週中の作業を指示。音はヘッドホンで聞いて初っ端からゾクッと来た(謎)ので基本OK。あとは細かい演出のためサンプリングに行く段取りを栗原と打ち合わせる。21時、来週の撮影の段取りの話と、グローバル案件の提案プロセスの擦り合せ。

22時半、やっとこ1階に降りて19時頃から始まっていたbA Salonに顔を出す。高間さんが来てたのでRFID系に関する高木さんの活躍というか最近の色々な分野への突っ込み具合に敬意を感じてます、みたいな話で盛り上がりつつ、イキナリ奥でアームレスリング大会が始まりつつ、室市とちょっとディープな話をしたりで楽しい時間。23時前、会社を出て某バーである人と懇談(店も人も絶対書けない)。

昨日もそうだったのだが、色々なセミナーの後に、2ちゃんねるで結構ひどいこと書かれてますねと僕に報告してくれる人がたくさんいる(色々心配して下さってありがとうございます)。ウェブ板とか広告板とかベンチャー板で信蔵くん(謎)叩きで盛り上がっていて、このshinzlogも、やっぱり思いっきりネタになっているらしい。

んで、ここに書いてるのは僕自身で、ここに書いてるのは僕の日常。勝手に想像してもらうのは勝手なんだけど、全然気にしてないというか、そもそも2ちゃんねる見てない(時々ひろゆきと秘密の裏板で話して北海道の話とか聞くけど)というか、何か報道があるとニュース速報+とか見るぐらいで、最近はブログを読んでる方が楽しいというか学べるというか。

もちろん、2ちゃんねるには、すごい賢者が沢山いるし、彼らのコメントは深いので教えられることも多い。でも、とにかく時間がないので自分の日記つけるので精一杯、って感じの日々なんで、色々言われても、自分のやることは別に変わらないので、お互いに気にしないで行きましょう(笑)。色々気にしてくださって、本当にありがとうございます。これからも頑張ります(ぺこり)。

Thursday, November 20, 2003

works, today 1120/03

撮影の段取り最終確認と某社企画のツメをした後、今日のセミナーの配布資料作りをしていたら、結局徹夜になった。帰宅8時。今日は撮影とセミナーという両方ともアシスタントに振れない仕事があるし、少し寝ないと持たないぜってことで、ばたんきゅモードで横になるが、そーだと思い出して(思いっきり寝過ごす気がした)目覚まし確認して就寝9時。

11時半起床。少し寝たがううう、な感じ。12時、うぇというメールが数本飛び込み、対処メールを書くうちに時間が過ぎていく。13時半、イムに少し遅れる旨電話連絡。14時、撮影現場到着。すぐにセッティング開始。14時半、撮影開始。16時、キメ系は撮れたので後をカメラマンにまかせて急ぎ恵比寿へ。16時すぎセミナー会場到着。さっそく光(Bフレ)へのアクセス設定ファイルのインストール。問題なく繋がって17時、予定通り講演開始。先のことを見据えるにはこれまでを振り返り、そこから今なにが考えられるか、というプロット組み立てで話す。後半、りんさんと予定外のセッションに。でも互いに社会を見ている視線は近いので結構楽しい時間が作れた感じ(りんさん、ありがとうございました。感謝)。

20時半講演終了。21時半、広尾1丁目の酒場に移動しての懇親会というか飲み会(O隈さん、段取りありがとうございました)。22時すぎ、クライアントの某氏いきなり登場し少し打ち合わせ。23時半、解散。24時帰宅。会社に連絡を入れると少しディレクションが必要。まだ寝れない。でも今日はまじ眠いよ。

Wednesday, November 19, 2003

works, today 1119/03

4時就寝。10時頃目覚めるが体調悪くもう一度横になる。11時起床。起きてから某サイト建て直し会議のため集中して調査。見るほど萎える気持ちが起こるが集中。15時、さらに意識を集中し考えをまとめる。この考えをまとめる時間が一番脳髄を使ってる実感。16時、頭を切り替えて明日のセミナー用のハンズアウト準備。頭は整理ついているがプレゼン用に落とすのが難しいんだなこれが。チャートをひとつ描くにしても時間がかかる。19時、社内会議。20時、依頼者来社され某サイト建て直し会議の事前ミーティング。21半、某社グローバル案件デザインエッセンス打ち合わせ。22時、H社サイト詳細打ち合わせ。 23時、明日の撮影の段取り最終確認と指示。24時、撮影用のラフ描き開始。今夜は徹夜かな。

management & business

「マネジメント=経営」と「ビジネス=業務」。最近、この関係について考えさせられることが数多い。今朝も起きてから数時間、某巨大企業ウェブサイト建て直し会議の準備のため、当該企業のサイトを片っ端から見ていくが、見れば見るほどビジョンが不透明で萎える。ビジョナリーカンパニーの場合はウェブサイトを少し見るだけでも端々から充分に経営が感じられるものだが、この企業は何も感じない。隅から隅まで徹底して業務レベル発想。

これを言い換えれば、立派で機能的だが巨大図書館のようなもの。館内は見事に整然としているが主体者存在が希薄という状態。だが館内から一歩外に出ると敷地内で数多くの露天が並び、それぞれが自由気ままにビジネスに没頭している。中には拡声器で館内にいる人を露天に呼び寄せる部署もある。そこでユーザーは思うわけだ。「俺は何しにココにいるんだっけ」と。「あの建物は何なんだっけ」と。

こういうサイトになっている企業は必ず業務が主軸で、経営側がスタックしている。逆に言えば業務レベル(現場)での視点では今のままで充分と認識されている場合が多い。そして、この企業の場合は確実にそうなのだろうと想定できる。

身勝手に定義すれば、ビジネスはマネジメントの余韻として存在しているべきなのだ。経営を受けて業務が動く。そうしてこそ多様なステークホルダーが動く。そして今日、そこには全体を律する頑固な経営が必要だ。これはエクセレントカンパニーからビジョナリーカンパニーへ、そしてミーハンの指摘を受けたコリンズがまとめた新たなビジョナリー指針が提示されて以来、意識シフトが全世界で始まっている。隣国の某企業などはその意識がサイト上に現われつつあるし、国内の某優良企業にもそれが滲み出ている。指針は明白なのだ。だがこの激しい競争社会では経営は指針を作りにくいのも事実だろう。さらに経営と業務の乖離は埋まらない原因に誤解の上に注ぎ込まれたここ数年の企業のIT投資の足かせもある。

この状態の改善は、ユーザビリティがどうだ、デザインがどうだ、プロモーションがどうだ、コンテンツがどうだ、コミュニティがどうだの次元では一切何も解決しない。しかし誰がそれを理解するだろう。さてさて。本腰入れるには相当の覚悟が必要ということまではわかった。今夜の会議で何を議論すべきかも見えた。スコープも明らか。情報が集まれば、やるべき施策のステップも見えることだろう。後は向こうがどこまで本気かどうか次第。どう踏み出すかは別にして数時間のこのリサーチは自分にとって意味ある時間となった気がする。

っていうか、もしこれを読んで、クソデザごときがなに言ってんだ。と思われるような専門家の方がおられたら、ぜひこのへんについてご教示いただきたいのでメールください(まじ)。僕は業務側から経営側を見て来ただけで、経営側から業務側を見る基礎は持ち合わせていないわけで、知りたいこと、確かめたいことがいっぱいあるんです。それを埋めてもらえるのは定例のオヤジ会だけなのですが、もっと広くディスカッションがしたいなぁと。

Tuesday, November 18, 2003

works, today 1118/03

何打噛んだで3時。軽く食事して4時就寝。10時起床。快晴。眠りは深かったが全然眠い。起きてからメールを見るが、「わかんない」まま「やってる」+「つもり」の状態にぞっとする。スタディとは何なのかという基礎を、根本からなぞるように教えなければ駄目なようだ。レベルの低い甘さは、結局成長に結びつかないと痛感。俺が30の頃にはもっと強いプレッシャーを感じていた。出来ることの手札の数を増やしてから理屈をこねろ。具体性もないのにコンセプトとか名づけられた理屈。それこを屁理屈って言うんだ。ふざけんな。

11時からの打ち合わせが15時になったのでCSRの企画プロットに着手。一度メモをだっと書いてから全体の企画に向かうと予想以上にすいすい。こういう風に進む時は頭を回転させるための準備と予備知識が足りている状態。途中、別の神が降りてわき目もふらず集中。15時、T崎さんと某社トップ改変の仕様の打ち合わせ。16時、セミナーの事前打ち合わせで林さん来社。考えていることを話し確認する。

17時、N社の日本サイトとグローバルサイト同時公開。この案件も長かった。まだ続きますがエブリバディお疲れさん。17時半、日経デザイン各位来社。林さんを交えてプロットの説明。その中で編集長が言われた「デザインを薄く見ている人たち」に今何を提言すべきかディスカッション。その後、某社デザイン部長から参加を打診されている某デザイン協議会に関しての情報交換と、12月1日にある日経BPデザイン賞のレセプションへの出席依頼。19時、某社トップ改変のデザインワーク。20時、社内ミーティング。21時、来月行う「IAjapanフォーラム2003」セミナーに関する細かい調整。22時、撮影の段取りを確認し、具体的なラフ描きのためのイメージ出し。時計を見ると25時半。今日も忙しかった。

IAjapan Forum 2003

12月4日、パシフィコ横浜で開催されるInternet Week2003の「IAjapanフォーラム2003」トラックにてセッションを引き受け講演する予定。このフォーラムの主催者である財団法人インターネット協会の実行委員長をされている「インターネットマガジン」誌のN島編集長から是非にとお願いされたので引き受けた。この一年で随分とサイト構築も変わったし総括する意味で話すことを少し考えるつもり。関係ないが僕のセッションは以前某ポータル再構築案件でお世話になったECジャパンのO内さんの後。彼との再会も楽しみ。

Monday, November 17, 2003

works, today 1117/03

5時起床。8時まで企画。9時半、那須と待ち合わせ、事前打ち合わせ。10時半、某社取締役にプレゼン。12時半終了。13時すぎ帰社。すぐに撮影の段取り指示。15時半からのハイアットの打ち合わせをトムに任せ14時半から某社のグローバルデザインガイドラインのチェック。16時、富士フイルムのコンテンツのアートディレクション。今夜のカメラマンとの撮影打ち合わせに備えて詳細をヒアリング。確認すると随分チマチマしてて撮影する意味ない方向に進んでいる。強く行けと軌道修正。

19時、木曜日のセミナーの件で確認と打診。19時半、勇吾からあるサイトの情報。イラスト外されて弱い写真入れられると、このグリッドって全然生きないんだなぁって感じ。20時すぎ、カメラマンの山下くん来社。相変わらず全体のイメージはテキパキと打ち合わせ。だが詳細が煮詰まっていないことが多く、曖昧でどうでもいいことを連発する水野を抑える。山ちゃん、いい人だからうんうんと聞いてくれてるんだぜ。そこを弁えなさい。22時半、明日の某社の経営企画との打ち合わせ準備。23時半、睡眠不足か、ぼーっとしてきたので今日は終了。すごく眠い。

pink piggy

西麻布の「TeTeS」の入り口横の、以前はベトナム珈琲のドリップセットとか置いていた場所に突如ブタ君登場。このピンクのやつはビニールで出来てて、このマヌケ顔に滅茶苦茶惹かれたんだけど一体4,800円もするので買うのやめた。ブタ君コレクター(謎)の僕としては、やっぱ買っておくべきだったかもしれない、とか思ってたりする。でも、このピンクは僕の家には合わないし、置いたら異常な存在感で他のブタ君たちが霞んでしまうし、かと言って浴室とかに置くとカビ生えそうだし、でもビニールなんだから洗剤で洗えるけどとか、うーん、どないやねん。

Manifesto for Growth / BMD

古い友人からブルース・マウのマニフェストを教えられ、読んだ。未完成となっているけど非常に深い。頷けること多し。そうなのかなぁと思うことも多し。すぐには咀嚼し得ないが、今の僕はどうすればグッドから脱却し本当の成長を遂げられるのだろうか、というような自己対話は必要かもしれないと思った。

Sunday, November 16, 2003

rest, today 1116/03

今日は安静にしなきゃ後で泣くぜ、な自分と、今やっとかなきゃ後で泣くぜ、な自分のトレードオフな一日。もちろん高橋尚子に「おいおいダイジョブかよ、無理すんなよ」と声援送りつつ、懸案系2社分の企画と今週のセミナーの件、のべつまくなしでとりあえずやった。でも某社の分の企画はまだ一案しか出てなくて再考しなきゃな状態。というか、頭使うのって、やっぱ疲れるのね。ほとんど身体動かしていないのに、どっと来るこの疲れ。うーん、カロリーは脳髄でも充分消費されるのだろうか。誰か教えてくれぃ。

electronic box

「最近は、職場や家だけでなく電車の中や公園のベンチにも進出している物体に付けられている「パソコン」という言葉はどうか。日頃やっかいになっているし、もう日本語化してしまったようだが、国語研に刺激されて、あえて「神棚的電子箱」と言い換えてみる 」

あほかと。これが朝日新聞の「天声人語」の言葉とは信じられないような時代感覚。パーソナルがなぜ神棚になるんだ。神棚的とは何を指すのかも意味不明。「あえて」と断ってこの言葉が表出する脈絡は筆者の個性のつもりだろうか。年寄り臭い。コンピュータやネットが使えていない筆者が垣間見える。「電車の中や公園」で拝むように携帯を見つめることを神棚と比喩したのか。というか、この文節のある15日の文章は外来語についての意見のはずだが、僕の言語能力では何を言いたいのか解読出来ない。僕にとっての「天声人語」といえば、小中学校の頃、試験問題に出るということで毎朝読んで文節丸ごと記憶するような国語のシンボルのようなものだった。難しかったが理解はできたのだが。

Strategic Web Design

今週の木曜日の11月20日、日経デザイン主催の「Strategic Web Design」セミナーを恵比寿で行う。セミナーテーマはリスクマネジメント視点でのサイトマネジメント。前半はCSR視点について解説する予定。ゲストは元日本総研の林志行さん。リスクマネジメントを専門にされた筋金入りの経営コンサルタント。後半は林さんとトーク。たぶん「ここだけ」の話が飛び出る予感。

しかし、2000年に初めて「Strategic」という言葉を使って自分のセミナーを開いたが、今ではこの戦略的という意味が広く理解されるようになった気がする。だが、戦略なくしては何事も上手く行かないのに戦略を戦略として理解しない人は少なくない。おまえら、戦略ってのは理屈じゃない、ってこと、わかったほうがいいよ。ビジョンでも計画でも設計でも、なんでも好きな言葉を充ててもらっていいから、行き当たりばったりの馬鹿馬鹿しさをまず知れ。

Saturday, November 15, 2003

rest, today 1115/03

ベッドでの目覚めは8時頃。晴れていると気持ち良い。昨夜のクラスカでのTakeo Kikuchiのレセプションとか思い出しつつ10時頃起床。週末恒例のぼさー。メレンゲとさんまでぼっさぼさ系。でも、週末の間に組み立てておかねばならない案件2つの宿題があるので今日はエンジンは切らず企画組み立てをボチボチ。夜、早めの食事に目黒の「仁平」へ。うまい。やっぱ寿司はこうだよ。

Friday, November 14, 2003

works, today 1114/03

朝から企画作業に没頭。リサーチ、メモ、企画、リサーチ、メモ、企画を繰り返す。15時、会議。17時、定例。17時半、企画に戻る。途中Kazshが買ったレンズを見せてもらって驚く。F2.8だ。ほ、ほすぃ。俺もアレ買おうかなぁ。高いんだよなぁ。18時半、某社に移動し会議。22時、会議終了。23時、H社のデザイン確認。良い感じにリッチになってきた。毎度のことだが問題は質と重さの調整になりそうだ。24時、企画に戻る。調べた結果からの結論はCSR概念が大きく拡大していること。事実それがインベストメントスクリーニングの中心になっている。だが日本企業はそれを知らない。

Thursday, November 13, 2003

works, today 1113/03

睡眠不足が原因か、強い疲労を感じた昨夜だったので、少し自分に甘えさせてもらって、午前中を休ませてもらう。13時、昨日の企画の続きに着手。15時、戦略会議。16時、D社の今後の戦略会議。18時、F社のコンテンツディレクション。19時、T社の戦略。20時、H社のサイトのディレクション。21時、菅原一剛来社。23時、一剛と食事しに恵比寿の松玄へ。27時、帰宅。

Wednesday, November 12, 2003

Gross National Cool

今年の春頃のオヤジ定例会で、国家の経済指標が「GNP」から「GNC」に移ったと大森さんに言われた時、その「C」の意味がすぐに分からなかった。製造の「P」はわかる。大森さんは「いやいや福井さんたちのことですよ」と言う。僕は「は?」としか応えられず、きょとんとした顔をしていたはずだ。僕の掴みが猿なみだったからだろう、それが「クール」であり、今の経済にそのファクターが如何に重要かを丁寧に説明してくださった。世界経済の変化と、日本経済の戦後からの流れを聞き、随分と勉強になった。興味がある方はダグラス・マッグレイのこれを。

works, today 1112/03

自宅に戻って提案作成を続け4時半就寝。10時前起床。久しぶりに快晴。起き出して企画作業に戻って3時間ほど集中。14時半完成。15時、プリントアウトで最終チェック。17時、某社にて提案。途中地震。突然先方の一人が立ち上がり悲惨な顔でうろたえまくり、逃げ道確保のつもりか、その人は会議室のドアを半開きにしたまま席に戻る。いやいや、その怖さはわかりますよ、と笑いを堪えつつ提案再開する(ドアが半開きのままのプレゼンは初めての経験)。19 時、無事終了。とにかく先方は早くbAと仕事を始めたいとの意向が強く守秘義務契約を先に済ませ、内容のツメを始めることに。20時、Jのプロモビデオの件で調整。21時すぎ、異常な疲れと脱力を感じ立っていられない。身体を動かしての疲れは、徐々にその負荷状態が認知できるが、頭を使っての疲れは突然やってくる。それが来た感じ。21時半、帰宅。そのまま横になる。

Tuesday, November 11, 2003

works, today 1111/03

2時就寝。6時起床。今朝も天気は悪い。8時頃、テレビで田中真紀子が曽我ひとみさんのお父さんに駆け寄って話し掛ける映像を見たが吐き気がした。蓮池さんの兄がコメントしてるように、あれは完全に「利用」してる。それが確かだと思えるのはカメラを意識しつつ平静を装うそぶりだ。駆け寄る姿を映し出す映像はそれを見事に物語る。映像の力。

10時、某社へ。社長と話せる時間を持つのは簡単ではないが充実した時間に出来た。決断力と行動力はさすがだ。12時、アークヒルズに移動して某社の件をランチミーティング。今日中に調査項目設計を組み立てなければ。13時半、帰社。今日はクライアント筋の多様なニュースが数多く報道されている。慎重に読み込みつつ自分の思考チューニングに集中。時代はダイナミックに動いている。

デスクで今日のタスクを整理。うう、かなり多い。全然違う二社分のトップページの企画と、別の某企業のハイレベル設計。それらに充てる時間を決め、 15時から開始。一社はSEOを含みながらの贅肉落としなので苦もなく終了。だが、別の某社は複雑な企業事情を先読みしてデザインとFlashの仕様に落とすので苦労。こちらを立てればアチラが立たずだが骨子はなんとか組み立てた。19時、頭を切り替えてハイレベル設計のため再度リサーチ確認するが、なんと言うか指針を持たずに建て増しを続けたボロボロなサイトなため時間がかかる。なんとか提案の骨子まで集中。23時、午後考えた某社トップの考えをチームに説明。段取りと押えどころを示唆。またもや時計を見ると24時。ううう。なんか忙しいなぁ。

resolution control

コミュニケーションデザインにおいて、「写真」というものを、単にカメラで撮ったものと安易に定義してしまわないこと。その前に、コミュニケーションを成立させていくというミッションの中、その情報伝達に有効なビジュアルが持つべき、必要充分な「意味性での解像度」を設定し、さらに、それにはどのような表現手法があるのか、という広い視点が先に必要だ。

つまり、そうした視点で、タイポグラフィや写真やイラストレーションという手法を同時に捉えておく必要がある(当然、そこに、グリッドシステムや組み版、さらには視線誘導やモーションも同時に連鎖させる)。

そして、その位置に立脚することからのみ「ノーマルな写真」というスタンダードを自ら設定することが可能となり、そこから写真のテクニックではなく、意味的な情報解像度を自由に操ることができるようになる。

これは「写真を撮る」という側ではなく、「写真を操る」という側の論理としてデザイナーは身に付けておくべきものだ。さらに、それらが見据えられて初めて「写真を作る」ことに参加できる。そしてそれが写真を扱おうとするアートディレクターが持つべき最低限の資質条件とも言える。

っていうような流れで、「写真」についての講義を、昨夜の信蔵塾で行ったわけだが、こうした視点に立脚するには経験も必要だが、何よりも多くの写真をちゃんと見ておく必要がある。おまえら、本物の写真をもっと見て、信じられないような本物の写実派絵画も見ろ。レンブラントとアーヴィング・ペンを同時に思い浮かべられるようになりなさい。そうすれば北斎がわかるようになる。

Monday, November 10, 2003

works, today 1110/03

8時半起床。安静を心がけた週末だったが本調子に戻ったとは言い難い感触。10時、連載執筆開始。12時半、会議にメンバ揃わずF村君ごめん。13時、某社コンテンツの企画詰めとリサーチ。14時、連載執筆に戻る。17時、来客。19時、日経デザインへ出稿完了。今回はリスクマネジメントの総論について書いた。20時、某社中期計画の擦り合せ。今後のインフラ整備とコミュニケーション環境の変化を見据え時期を早めた展開とフレキシビリティを示唆。21時、一時間遅れで「信蔵塾」を開講し2時間弱話す。23時、撮影の段取り。水曜までにツメる部分を指示。時計を見たら24時前。急いで明日の準備再開。明日は朝一番から某社トップマネジメントとミーティング。頭をフル回転させねばならない。

boundaries between

よくアートとデザインの違いについて問われます。そんな時、デザインは「お仕事」だけれどもアートは「人生」かな?と答えます。デザインと人生を一体化させるにはかなり矛盾がありますが、アートと人生または生活との一致は当然の事と思います。アートはそれ自体が目的ですが、デザインは目的のための手段のように思います。そこがデザインと人生の一致しないところだと思います。

横尾忠則せんせのお言葉。御意です。というか僕はまだまだ全然駄目です。まだ「お仕事」としてのデザインさえ満足に出来ません。そこが不完全なので、先生が言われる「デザインと人生が一致しないこと」の別の次元に目を向ける余裕がありません。単に不器用なのかもしれませんが意識的に黒子側を続けながら自分を見つめ続けています。精進します。

Sunday, November 09, 2003

rest, today 1109/03

8時に目覚めるが動かず身体を労りながら午前中は意識的に安静。鍼の予約取れず。かと言って知らない鍼灸院には怖くて行けない。12時、自覚する身体の様子から今日は終日安静を決める。13時、麦酒を少し飲み、ほろ酔いに逆らわず意識的に惰眠。夕刻、背中(右上の腰裏)の痛みが少し緩む感じ。夜、来週始まる新規某社のグローバルなコミュニケーションフレームを少し考える。投票終了後選挙速報を観る。山崎と熊谷の落選は当然か。意外と思ったのは真紀子と辞めた野中のテレビ出演。二人とも有権者を道具にしてる。なにが先生なんだか。社民の土井婆は妖怪神通力皆無をさらけ出しても強がり。田中康夫も化け物の仲間入りを自ら標榜。管も益々老獪。どっちにしろ、彼らが国のことを口にするとムカつく。ま、それはさておき、とにかく安静。治癒力を戻すぞ。

Saturday, November 08, 2003

rest, today 1108/03

起床後も安静。午後、近所のリストランテで食事。根津美術館あたりまでゆっくり散歩。去年はかなり気に入るセータが買えたJIL SANDERを覗く。黒のパーカが気に入ったが他には特別に欲しいものなし。その後、飯倉の某Cafe(秘密)に移動してぼさーっとVogueを見る。ガリアーノの遊び方とマッシモの色の感覚はさすがに凄いと思ったが別に得るものなしという感じ。頭回ってねーなと思いつつ、ぼさモードのままWallpaperを開いたら急に幾つかアイデアが出る。忘れないうちに家に戻ってメモを何枚か描く。夕食はT(秘密)でさよりの刺身と鯛めしに舌鼓。

Friday, November 07, 2003

works, today 1107/03

3時就寝。9時半起床。曇天で暗い。あるメールを読み少し根深い問題が発生している事に気づく。常時走っている案件の数も多く、個々の案件の状況は見えていても細かい意識まで明瞭に把握できていない。簡単ではないが誠実に善処していくことにする。12時まで連載執筆。毎度の事だが3,000字は大変だ。 13時、四ツ谷でbAの全体会議。M生さんの話が自分の話と理解できた社員は少ないと思うが貴重なお話と勇気を頂き深く感謝。S海もお疲れさん。17時、帰社。業務再開。二社分のデザインを集中して片付ける。19時、来週後半から始まる撮影の段取り。スタイリングのアイデアを出す。大量な撮影な上にモデルでロケ。周到な準備が必要。20時半、また吐く。体調最悪。仕事続けられず21時半頃に帰宅し横になる。週末に鍼に行くかな…。

works, today 1106/03

3時間寝て2時頃から残りの仕事に取り掛かる。明け方もう一度寝て9時半起床。後手後手になっている連載の執筆。13時、某社へ。終わって強い疲れを感じる。15時に帰社。すぐ面接。その後、かなりデカい案件の話があり手短にマネジメントミーティング。16時半、デザイン作業に入り集中。19時、K社案件の打ち上げに出発しまっせと言われるが、う、行けねーよ、しくしくモード。20時、新しい某社サイトのデザイン表現について打ち合わせ。コンセプトを説明し、出来る限り抑えた表現でセンス良く行くという指針を出す。直後、ものすごくご無沙汰しているW辺さんから連絡。昨日のカンファレンスに来られていたらしく、12月に講演を頼まれ少し恐縮する。21時頃デスクに戻ってデザイン再開。途中休憩を挟み23時頃に一通り完成。そのままFlash作業に入り25 時終了。待ってくれていたY沢に確認サーバへのアップを頼み本日終了。帰宅してから連載の続きを書くつもり。

Thursday, November 06, 2003

Amodal Suspension

山口情報芸術センターの開館記念に行われている「AMODAL SUSPENSION」が興味深い。リレーショナルアーキテクチャとされている通り、送ったメッセージを光の動きに置き換えて再構築し、メッセージとメッセージの出会いを空間で行っている。こうしたインタラクティブ性を持ったプロジェクトはbAでも幾つか手がけてきたが、20基のサーチライトがグイグイ動くさまはさぞ壮観だろうなと、リアルタイムに中継されているビデオからでも容易に想像できる。こうして東京に居ながらにして山口の上空で遊ぶことで得られる感覚は、自分の存在が時空を越えているようで面白い。唯一、サイトがしょぼいのが悲しい。言ってくれたら作ってあげたのに…。

shinzo's workshop 3

今週も連休ということで休講したけど次回の「信蔵塾」のテーマは「写真」について解説の予定。もちろん、どう撮るかという写真塾(これはこれでやってもいいと思ってるが)ではなく、コミュニケーションにおける写真の役割をどう認識していくかと、デザインの中で写真をどのように扱うかといった基礎的なことについて時間を使ってみるつもり。あと、写真といってもピンからキリまで非常に多様。それをどう見分けるかに関してよく質問されるが、それを教えるには基礎的に多くの写真を見ているという前提が必要なのと、アートディレクションとしての視野がいるので、それは個別に教えますんでお気軽に(謎)。

Honda Element Purpose

HONDAアメリカで企画開発され、逆輸入で日本でも販売された「ELEMENT(国内のプロモーションをbAは手伝った)」の新しい広告。無数のレゴがCGだということを思わせない微細な映像から始まるが最後まで玩具っぽく続くあたり微妙。映像は「CQ」の監督、Roman Coppola。HONDAつながりで思い出すのは話題になった英国HONDAのピタゴラスィッチ版(謎)「Accord」の広告。600万ドルという巨額の制作費が注ぎ込まれたらしい(ホントかよ)という話を聞いたが、その金額を十分の一としても日本の代理店は気合が足りない感じがする。

別に広告は気合で作るものではない。だが多くの代理店が「広告代理店」を改め「広告会社」と自らの立ち位置を再定義してから随分と時間が経つが、本質は変わっていないと思うことは少なくない。その最たる例は、クライアントの宣伝部に新しい価値を「教えない」というスタンスがまだ生きていることだ。

具体名は出さないが某一部上場企業の宣伝部は四方八方から代理店に情報封鎖され年間数百億のメディアバイイングを躊躇無く選択させられていた。結果、クライアントの売上は横ばいから下降を描き、クライアントで人事異動が行われ、新たにコンペということになったが、代理店にとってこの事態は、ピンチではなくチャンスだという認識を持って受け止めていた。これを逆読みすれば、新しい価値をクライアントが求め始めると、単純に利益率が低下するという構造の上に今も代理店が立脚していることの現われとも言える。

しかし一方でメディアバイイングを中心とした利益構造では先が無いということを充分に理解し奮闘されている広告人を僕は数多く知っている。だが巨艦、それも全体としての巨大艦隊は簡単には舵を切れない利益複合体の中にいる。それは官僚、政治家、特殊法人と同一の図式であり、それをも含んだ想像を絶するシンジケートが存在している。それは注意深く日経新聞を読んでいるだけでも明滅することがある。

Wednesday, November 05, 2003

works, today 1105/03

準備万端整え4時帰宅、5時就寝。起床、9時半。顔を洗い午後からのプレゼンに向けて気合を入れる。その時に頭がフル回転していなければ駄目。頭を冴えさせるために意識的に多様な連想と論理的な思考を繰り返し脳髄に血を通わせる。

13時、某社へ。2時間半のプレゼン。話しつつ次々に考えがフィットしている手応え。終わって見ると信頼を得た感触。この感触は「ここだけの話」としてこの段階で決して外部に語られることのない中長期の経営戦略と内部での経営企画(もちろん一部だが)を先方のマネジメントが語り始める瞬間だ。それを聞けば聞くほど、聞いたことを自分の考える提案や企画に練り込んで行かねばならず、それはそれで重く自分に圧し掛かる。だが、それは冥利に尽きることであり喜びでもある。真剣に考え誠実に取り組むことを続けるのみ。15時半、少し予定が押していて焦りながら某社を後にしてタクシーに飛び乗る。

16時すぎ竹芝に到着。着いてみるとマクロメディアの田中さんのプレゼン中。やべーと思って焦ったが控え室は平和。をや?と思ったら出番は 17時半からだった。あらら、と思ったが後の祭り。仕方なく待機しながら連載を書いてみたりする。17時半、壇上へ。パネラーの方々の専門を聞き、ビジネス面でビジョンを話すのが僕の役割と勝手に判断して今の考えを話す。無事終わってお疲れさま。その後の懇親会では前々から会いたいなと思っていた方々に数多く挨拶され恐縮しつつ楽しく歓談。RIAらしく、SE系、コンサル系、デザ系と幅広く楽しかった。

19時半帰社。頭を切り替えてデザイン開始。某社の懸案の件はすでに仏が進めてくれていたので調整と指示で先が見える。引き続き別の某社のデザインに懸かろうとしたが調子悪い。寝不足か集中不可能。明日までに仕上げる予定のものは少なくないので急遽一部を金弥にヘルプを頼む。明日は午後から某社専務へのトップマネジメントプレゼンがある。そちらを反芻しながら22時頃一旦帰宅。

symbol mark design

見たものは誰でも忘れる。でも、もう一度見たときに、「あ、あれだ」と判別できる(弁別性というブランド表現の基本)。さらに、シンボルが指し示すものとの経験を持つ(使ってみたりするブランド体験)と、シンボルに込められた意味が体験を通じてわかり(ブランド知識の共有)、見ているシンボルそのものがモノ化していくという感覚(ブランドの暗黙知レベルでの理解)に移っていく。そして、リフレクティブフロー状態が起こる。良いシンボルは全部こういった対話が成立する。

これらはロゴタイプやシンボルマークをデザインする時に強く意識すべきことだ。Napsterのシンボルは僕の内でこの対話が起こった。古くはSonyのWalkmanのロゴ(リファインされた今のW-dotも素晴らしい)もそうだった。また、Disneyのロゴもそうだし、Nikeのシンボルも、Yohji Yamamotoのシグニチャもそうだ。ネットで言えばNetscapeのロゴも対話が起こって自分の中に意味性を共有できたひとつの例として挙げられる。パブリック性の高いモノで言えばオリンピックのマークなども、まさにそういう内包された意味性を体験で共有できるものだ。逆に文字だけのロゴタイプのものは対話が起きにくいのでブランド知識共有には別の手段を講じる必要があるが、それはまた別の機会に書く。

というか、Napsterのシンボルマークについて書いたので、ついでにメモを残すつもりだったが、なんか書いているうちにいつもの信蔵塾っぽくなってしまったぞい。

napster 2.0

カンバックキャンペーンがシール攻撃っぽい演出だったので期待してたナプスターが、普通のというか毒気の抜けた優等生っぽい有料音楽ダウンロードサービス(米国のみの利用可能)に変身して戻ってきた。僕は旧ナプスターには随分お世話になったが、このどこか不良っぽい、でも完成度の高いシンボルマークのデザインに魅了されていた。

synesthesia

某社のコンテンツ企画を考えているうち、このシネスシージアに辿りつく。「共感覚」と訳された状態について、だ。色々と調べているうちに松岡正剛さんの「共感覚者の驚くべき日常」へのコメントに出会う。僕には若き日に体験したLSDの感覚しか想像の糸口がないが、僕たちは色を「色」として捉えながらも、色彩の「彩」の方の認知に多くの感覚を費やしているような気がしている。たとえば少女たちの「きゃー」という歓声は黄色いという感覚だ。

Tuesday, November 04, 2003

works, today 1104/03

朝から次々に問題が続出し対処に追われる。表示されるはずのswfが表示されない件は単にzip圧縮での送付とその解凍が原因でサーバ経由の受け渡しで解決。某サイト上で発生した問題はcgiの凡ミスが原因で急遽書き直して対処、とか。おまえら、どれもこれも凡ミスというか単純にその都度の業務を正確に遂行すれば済む話。どんなに忙しくても、どんなに些細なことでも、いい加減なことを繰り返すと必ずツケが回ってくることを心しとけ。このどアホ。今日の仕事の詳細はあまり書けない。だが明日の昼間は、ほとんど打ち合わせやプレゼンや講演のようなことで潰れてしまうので、明後日までに必要なコトを黙々とこなしている。時計を見るとすでに日が変わるが、勇吾の事務所開きにはまだまだ行けそうにない(今夜は無理かな)。

La Toscana / gourmet

テレ朝のIQの番組見てたけど問題があまりに簡単というか読めてしまってつまんなかったので代官山の「RISTORANTE LA TOSCANA」で食事。この店は昼も夜もよく行くのでまいどーって感じ。今夜も僕のこの店の定番の手打ちのパスタとルコラと食べる子牛のカツレツで舌鼓。まったりカラメルパンナコッタもお薦め。

XELIBRI

XELIBRIはSIEMENSのデザイン重視系携帯電話のブランド。そのデザインを手がけているのはIDEOのようだ。日本でもKDDIが発表してバカ売れしてるデザイン携帯だが、モノだけの話ではなく仕組みとして僕が注目するのはXELIBRIの打ち出し方。それは、今年の春夏はこれ、秋冬はこれ、というように、コレクションシステムを持ち込んでいること。これはまさにファッションの手法で、モノ自体とブランド両面に価値を持ち続けさせる仕組みそのものでもある。日本の携帯市場はもとよりデジカメ市場でもようやくファッション性を高めスタイリッシュなイメージ訴求が行われ始めた。だが、ここまでの仕組みを大手のメーカーが出来ている例はない。

Blog of the Yeah!

突然メールが来て、shinzlogがノミネートされましたとのこと。それもなぜかデザイン部門。この日記、何もデザインしていないしデザイン的なコト全然書いてないんですけどいいんでしょうか。まぁ「Year」ぢゃなくて「Yeah!」っていうことなので別にいいんだろうとか思いますが。というか応募登録したの誰ですか。

Sunday, November 02, 2003

rest, today 1102/03

またも惰眠に次ぐ惰眠。どれだけ寝れば足りるのかわからないが、足りていなかったことだけは確かなようだ。起きてから、意識的に特別な刺激に触れないように気をつけながら、ぼさーっとした時間を過ごす。論文や企画系を全部伏せ、仕事と全然関係ない本を数冊書棚から引き抜いて読む。いや、読むというか文字を追いながら、意識的に普段と違う文脈に触れようと努める。そうして徐々に頭が普通に戻る感触。うまく言えないが、右脳と左脳のバランスだけではなく、頭の中の血が巡る文脈のバランスが、僕の日常の業務の中にいると、どうにも狂って来る。

それを引き戻すキッカケはバカ系の笑いだったりする。それは。例えばこの「おみゃー何しに行ったんだよ」とか「この田嶋陽子」とか「こりゃ神業」とかを見て、わはは、とか、すげー、とか言う、どーでもいい感覚だ。日頃はありとあらゆる事をロジカルに受け止め、瞬時に深く思考して論旨明瞭にアウトプットする、というのが僕の役目。その意味では、それのまったく逆側の「わはは」とか「なんじゃこりゃ」というような、バカ系の感覚が足りなくなることが、実は一番怖い。

終日、ぼさーを続けたが体調戻らず夕刻床に伏せる。K君の結婚のお祝いに行くつもりだったが動けず。夜おそく這い出して食事してから、M帆嬢と待ち合わせてまいどー。クラスカのレセプション以来か。いつもだが明るい彼女には癒される。Oスカー社長の店の怪しいサービスの話や、O崎くんの必死PV作りの裏話に笑ううち元気出る。彼女はグルメ。特に坦々麺に関しては一家言持つだけ食べ尽くしたそうで今度リストを送ってくれる予定。そんな話を聞いていてブログ開設を薦める。面白い個性が生むものこそ面白いのだから。

COMMENTS : おっはよう~M帆嬢です。今日も朝から忙しく・・・今週は新聞当番なのよー。朝いちばんに、地下の新聞置き場から大量の新聞をとってこなくてはいけないの。しょぼ~ん。そういえば私の新聞デビューは知る人ぞ知る業界紙「燃料油脂新聞」。表彰盆係させられていている時、社長と表彰者との3ショットが第一面を飾ったの。洒落てるねー。シンゾー日記拝見させて頂きました。なんだか毎日楽しそう&忙しそうだけど、なんだか気づくと寝てない!?しんぞーさんにとっては、寝ることも事件のひとつなのか・・・・ふむふむ。とにかく私もようやくネットデビュー?を飾れて光栄です。「M帆嬢」なんて、なんだか素敵な響き!忙しいところお手数ですが「M帆嬢」のところ、「クラスカ」と同じ扱いにして欲しいのー!!リンク先は私のプロフィールと「たんたんレポート」。ついでに「BALI旅行同行者&お婿さん募集」フォーム、どう? NAME : M帆 : November 4, 2003 11:41 AM

COMMENTS : K君です(笑)結婚式は大成功でした!皆さん楽しんでいただけたようで、ボクは本当に幸せな人間だとつくづく思いました。ボクが生まれてから1度しか見たことの無い父の涙も、ようやく2度目を見ることができました。これからワイフ(仮称)ともども力を合わせてがんばって参りますので、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします!また落ち着いたらお邪魔させていただきます。 NAME : spf : November 5, 2003 10:22 PM

economics, low and copyrights

林紘一郎先生のDマーク提唱を読み込みながら、今の時代、そしてこれから先の時代の変化に向けて考えなければ、と思い浮かんだことは、すでにすべて考え尽くされていた。それどころか今年の6月に発表された「法と経済学」の方法論と著作権への応用という論文からは、単に著作がどうだを越えて、今後の多様な経済活動の仕組みを教えてくれる。まさに素晴らしいの一言に尽きる。

さらに、この論文に辿りついたとき、この数日間考えていたことの答えを、こうして得られる環境(ネット)の素晴らしさを実感し直す。余談だがネット以前では学者は他人がやっていない研究テーマ、つまり歴史に自分の名を残せる可能性を知る術は学会(と学会での論文発表)しかなかったそうだ。当然、アホでマヌケでその場限りの興味に生きている僕は、このような高度で専門性の高い文書に触れることなど有り得ないばかりか、その存在を知る事すら叶わなかった。しかし今は違う。だからこそ、こうして知識を得ることが出来るという体験をした自分は、では、逆に何を残して行けるのか、ということに意識が行く。僕は一貫した行動が出来ているのだろうか、と。

Saturday, November 01, 2003

BO #3 / gourmet

今夜は、西麻布の「坊」の3階にある「坊・其の三」で晩飯。「坊」には「其の一」、「其の弐」と、この「其の三」があるが、どの店にもよく行く。「其の三」では、いつもおまかせで食べるが、旬のものを美味しく食べさせてくれるので僕的には「◎」。でも深夜は営業していないので週末しか行けない。

rest, today 1101/03

惰眠が過ぎてベッドから降りたのはなんと午後2時。寝た。寝まくった。久しぶりに寝たいだけ寝た感じ。夕方から街に出てぶらぶら。「Neil Barrett」で皮のひじ当てのついたブラックのジャケット(写真はウールだけど買ったのはストレッチ素材)を買う。ホントはこのハーフコートが欲しかったけど、僕のサイズはもうなくてしょぼーん。その後、「THEORY」に。ゴールドのウォッシュベルベットのパンツも欲しいと思ったが、とりあえずサンドベージュのベルベットコーデュロイのスーツを買う。セオリーはニールなんかに較べると全然安いんだけど、元々ストレッチから始まってるブランドだけに着心地が良く、スタイルも好きなのでよく買ってる。そのあと西麻布の「坊其の三」で晩飯。ちょっと酔っ払ったので、酔い覚ましに、坂を登り、日赤通り経由で家までぶらぶら歩いて帰宅。今日は休んだ感じがした。明日は働くぞ。

Friday, October 31, 2003

works, today 1031/03

6時起床。太陽が昇り空の濁りが抜け白から薄い青に刻々と変化。部屋の中に長い影が伸びた途端に眩い陽光。この瞬間が好きだ。熟睡した感触で早起きしたが珈琲を飲んだ途端に吐く。自分の認知以上に強いストレスが原因だろうか。7時、昨夜思い出して引っ張り出した林先生の論文からの流れで、クリエイティブコモンズの活動に興味を持ちサイトを見る。パブリックドメインに寄贈というような活動は常に応援したいが今は個人的な時間が持ちにくいので何も出来ない。

10時、地震による軽い揺れを感じる。11時、マクロメディアから来週のカンファレンスに関して唐突なメール。困りますと正直に返事。12時、また気分が悪くなったので横になる。13時、Niftyの審査。完全にアタマを切り替えないと駄目。作った人の気持ちになって見ろ、と自分に言い聞かせながらの時間。だが正直疲れる。17時、定例。18時すぎまであれこれ指示ワーク。

19時、菅原一剛のレセプションへ。あれだけの数の湿版写真の現物を見るのは初めて。その表情の豊かさに驚く。一剛が言うには人間の目には「可視」ではない紫外線の部分が写っているので表情が違うとのこと。乳剤の厚みが通常に較べれば異常なほどブ厚いわけでオリジナルを前にそれを聞き妙に納得した。それにしても硝子板に焼き付けられた写真は、紙に定着されたそれとは次元の異なる存在を感じさせる。それは硝子の上にある「膜」を知覚させるのだ。さらにその「膜」に描かれた世界。今までにない経験だった。頭の中に新しいアイデアが沢山煌く。一剛は来週からロケなので日本に戻ってから飲みに行く約束。

20時半、帰社。21時、コンテンツ企画の最終会議。僕の中に迷いはないので多様に出ていた案を3つに収斂させそれぞれに明快なコンセプトを与え来週のプレゼンに必要な準備の指示。23時半、某社の新しいキャンペーンのクリエイティブワークに取りかかる。休息したいが完全連休は到底無理という雲行き。

MX 2004 conference

マクロメディアの新しいソリューション「MX 2004」の製品発表カンファレンスが11月5日に行われる。そこでのパネリストにとマクロメディアから呼ばれ、先週に承諾した。だが今日「司会進行役をお願いします」と頼まれ、それはちょっと荷が重いので普通のパネラー(謎)にしてもらった。この日は午後一番から某社へのプレゼンがあり、それが終わってからパネルトークの会場に駆けつけることになる。

look forward

会社に戻ってブログを開けたら、plagiarized siteのエントリーにものすごい数のコメントが入っててびっくり。で、もう、この件については終わりにしたい。なんていうか、僕の個人的な今の感じを正直に書くと、忘れたいというか、思い出したくもないというか、そもそも、こういうことを自戒できない人なんて知らないというか、そんな人なんてどうでもいいというか、勝手にしろというか、そんな感じなのです。なのでもう終わりにしましょう(コメントくださった方々には感謝します)。

僕はこれまで、会社側から教えすぎだと言われるほど、機会あるごとに色々と積み重ねてきたことを、どんどん表に公開してきました。またbAのメンバーにもそれを奨励し、機会も作ってきました。それは、そうすることでデザイン全体の品質が向上し、デザインの力というものへの意識が高まることになると信じてきたからです。

そういう意味で、健全な上昇志向をもっている人には、僕が知っていることや、経験してきたことを、教えたり話すことを、これからも続けていくと思います。そして、それによって知らないことを逆に教えられる、という自分の学習を続けたいと思います。でも、僕は自分が学ぶので精一杯です。僕には、健全ではない上昇志向を基に、デザインを利用しつつデザインの力を馬鹿にするような意識の人に「そうではないんだ」という事を説いていくほどの余裕はありません。それよりも、「もっと良いものを。もっと先へ。もっと役にたつものを。」と思っている人たちと、デザインというものを考えて行く時間を大切にしたいと思います。よろしくお願いします。

d mark

先日の経験を経て、クリエイティブってのは社会的に見て何なんだという思いを持ち、GLOCOMの林紘一郎教授の提唱論文「D-Mark(ディジタル創作権)」を読み直した。この提唱論文は日経ブロードバンドビジネスラボ(僕は研究員の一人だった)の勉強会で日経のT田さんに教えられ一度読んでいたが、今回読み直して思いを新たにした。論文の最後にある「情報化社会とは、経済的には情報財の取引きが主体の時代に違いあるまい。とすれば、われわれは工業社会の中心概念であった所有権に代り得る、新たな権利設定を迫られていると言える」という問いかけが今更ながら(これが提唱されたのは1999年なのだ)腑に落ちる。また同時にクリエイティブ・コモンズの活動にも意識が行く。時間をみつけて読み込もうと思う。

Thursday, October 30, 2003

works, today 1030/03

やべー。プロトタイプのデザインがかなり進んだ段階で、もろクライアントの競合の色味になってることに気づいて、やべー。でも、もう全部作り直す時間ないし仕方ないので明日は詫びながらこれでプレゼンするべ。途中、例のサイトのテイストが急に変えられたとの知らせが届く。見てびっくり。仕事早いですね。4時半帰宅。なぜか帰宅直後に急に気分が悪くなり吐く。最近は、昼間は外と内での打ち合わせと指示で時間が潰れ、デザイン作業は夕刻から深夜と、なんか一日2回転してる感じが続いているので身体は確かに疲れている。ストレスも非常に多い。でも精神的には疲れていない。これを「気」が強いと言うのだろうか。5時半、就寝。

9時半、起床。快晴。陽射しが強く初夏のようだ。11時、K社にて打ち合わせ。今期のスコープと来期に向けての認識を擦り合せる。13時半、帰社。 BizTeckのT邊編集長と少し話す。14時、今日のプレゼン準備の最終確認。15時、プレゼン開始。2時間の予定だったがウケまくり、別の会議室に移動して継続。そこで来た。神がまた舞い降りた。なんでだかわからないけど話している途中に来る。ということで頭がぎゅいんと回転し落とし所を明快にして無事終了。仕様を整理して来週までにまとめる予定。

19時、帰社。舞い降りたアイデアを具現化するために必要な要素を洗い出す。20時、GUCCIから連絡。なんで時計のオーバーホールにその値段やねん!みたいな感じだけど仕方ない。とほほ。21時、某社新規案件(守秘義務内のため何も書けない)ワーク。22時半、強い疲れを感じたので会社を出る。寅福でご飯を軽く食べて23時すぎ帰宅。少し休息が必要な予感。

waste of money

よくコミュニティーをマーケティングに使おうなどという不遜で無謀な試みをする馬鹿が大企業方面で散見されるのも、リアルな小売ビジネスというミクロを全量解析で一山幾らで魚群探知しようというマクロの傲慢を実現しようという壮大なスケールの無駄遣いの理屈が分かっていないからだ。それだったら同じ商品で複数の店長を雇った方がよほどコスト的に見合うということはいつまで経っても分からないらしい。そんなことだからホークスファンでありタイガースファンであり実松であり渡辺俊介であり初芝である私のところに、「野球ファン」という属性一発で巨人戦のチケットの販売メールが送られてくるのである。いいからお前ら早々に死ねと。

切込隊長のお言葉。御意。そのとおりでごわす。実はお客を知らないままなのに知ったつもりになれて、コレで売れると錯覚させるマーケティングっぽいモノとコト、多いんです。いやまじで。経営と業務の乖離、特にITに関しては…。

Wednesday, October 29, 2003

works, today 1029/03

9時起床。快晴で気持ちいいのだが疲れが抜けていない。10時、昨夜帰り際に急に言われた某社某事業部コンテンツのフルリニューアル企画の組み立てをチェック。あるターゲットが持つイメージを特定方向に切り替える施策がミッション。方針は良いがイメージを表裏として置き換えるだけではなく、他の要素も同様に整理して互いが補完し合うことでイメージ定着に向ける文脈を短時間で設計。これはブランディングの鉄則を流用できる部分なので苦もない。

13時、某社デザインセンターへ。新しいデバイス上での展開を相談される。全社で統合的なバリュー創造が見出せていない模様。来週後半までに骨子をまとめることに。15時半、帰社。しばらくマネジメントミーティング。16時、ロンドンのデザイナーを面接。17時、別の面接。18時、ようやくデスクでデザインワーク開始。明日までにプロトタイプを作らねばならないが、明日の午前中は、日本橋でK社の経営企画との打ち合わせのため時間が無い。少し焦る。 21時、何故か僕のデスク回りに皆が集まってきたのでデスクで説明しつつ企画を煮詰める。23時、来た。予想通り会話しているうちに神が舞い降りた。忘れないうちにデモを作るべ。

RIA consortium

マクロメディアとアイ・ティ・フロンティアと共に、リッチインターネットアプリケーションの普及と発展を目的にして「RIAコンソーシアム」を設立しました。関連技術の研究と新しいモデル開発、さらに多様な情報収集と発信などを行っていきます。詳しくはプレスリリースをご覧ください。すでにご賛同頂けた各社に感謝します。また多くの企業のご参加をお待ちしています。

shimada / gourmet

さきほど(今26時半)、ある方からメール頂いて、「しまだ」について教えろ、とのこと。はいはい(笑)。ココです。出来れば「きょぉも働いたなぁ、ちかれたー」って感じで行って頂くと、おやじさんの、ちょっと濃ゆぃにんまり笑顔に癒されます(謎)。

んでですね、「しまだ」はやっぱりうどんが美味しいです。味にうるさい関西出身で四国で波乗りしつつ讃岐うどん食べまくってた(なんせ金ないし、うどん安いし、炭水化物だから速攻でエネルギー出るし)僕としては、おやじさんが足で踏み踏みしてるからか、コシがあってかなり好き。ちなみに今夜は秘密の店で食べて帰宅。気が向いたらそのうち書きます。まじウマー。

Tuesday, October 28, 2003

works, today 1028/03

25時半、会社を出る。表参道の「しまだ」でカレースープうどん(これまじ絶品)でウマー。親父さんは相変わらず元気。いつも「ほいほーい。まいどぉまいどぉ。お疲れさんっ」と言ってくれるその一言に癒される。親父さんは脱サラだからか働いてる人間を知ってる感じで温かい言葉が心に染みる。2時半、帰宅。

8時半起床。雨。寒い。9時半、弟子から寝過ごしましたとのメール。もう独立してんだし知らんちゅーねん(笑)と思いつつ少し話す。特に彼とは苦楽を共にした思い出が多い。彼が最初に南青山の事務所に来た頃は随分愛情に飢えた目をしていたが今は幸せそうで心が和む。10時半、品川へ。要件はここに書けない。12時、要件終了後、パトンビーチの露天のような壮絶な焼き方であたりを煙だらけにしている某焼き鳥屋(店内は煙ナシ)で鶏丼ランチ(美味)。 13時前帰社。守秘義務のためここに一切書けない件について4時間費やす。17時、コピーライターのK藤さん来社。先日コンペで勝った某社案件を説明。理解と組み立てが素早く、優秀さと経験の豊富さが際立つ。18時、転がり出るようにして某社へ向かう。英語版の件、スコープ確定。だが年内に納品を希望され、ううう、わかりました、と応えてしまう(汗)。

20時、帰社。21時、社内ミーティング。22時、明日ようやくリリースの団体発足の件、明日以降の準備についてあれこれ。23時、ようやく実務に戻り、懸案のプロトタイプデザイン作業。実際に作り始めると、どんどんイメージが追いつき始める。美しく見せる方法と全体の印象に関してはイメージ通りで問題なし。残すはコンテキスト。うーむ。

Monday, October 27, 2003

works, today 1027/03

9時半起床。快晴。昨夜、あるインタビュー記事を読んでいて心に大きな鱗がぼっこり出現。でも鱗はまだ落ちきっていない。まだ種子が芽生えただけ。なので少しそこを埋めるべく午前中一杯メモを書きなぐりつつ思索に耽る。要はプロセスの逆転。完成から行くという脈絡が見えかけている。

12時、アタマを完全に切り替えて某社の中期計画立案のための補佐企画。時代が進もうとしているベクトルはハッキリしてはいるが、それがいつ訪れるか正確なことは誰にもわからない。その中で費用対効果の最大化を計画するのは簡単ではないがコアコンピタンスの成長要因が見出せれば時代変化の脈絡における阻害要因も見出せる。14時、某社コンテンツ企画のネタ作り。まだパズルが解けていないがワークしつつ探る。僕の場合、神が舞い降りるのは、ほとんど誰かとの会話の途中。その瞬間に備え多様な事を十分咀嚼する必要がある。

16時、面接。17時、午後のものとは別の案件の企画メモ書き。アタマが少し混乱しているが集中する。19時、信蔵塾・第六回。今日は突如テストを実施。予想を越えるユニークな回答が集まり、bAのメンバーは豊かな感性を持っている事を再認識。その場で回収し分析しながら何を軸に考察するかを多面的に解説する。少しずつ理解が深まっている手ごたえ。21時、デスクに戻り問題のサイトについてメモを書く。22時、コンテンツ企画の技術面での擦り合せ。ほぼ出来ることの限界は見えてきた。後はコンセプトを詰めるのみ。23時半、T社広報用の画像作成などワークが残っている。今日もまだまだ終われない。

plagiarized site

ある方からbAの会社宛てにメールを頂いて知った「あるサイト(急遽デザイン変更されたようなので記念に格納)」を見てどこかで見たことあるなと動揺する。なんとも見事と言うか節操がないと言うか、まるでbAが作って森ビルに納品した「六本木ヒルズ」のサイトの亜流。テイストやレイアウトはもとより、コーディングからスクリプトでの挙動(弊社のメンバーが比較した結果、特にJavaScriptは体裁は変えてあるけど弊社案件で命名したネーム規則のままとか)に至るまで拝借されまくりの様相。なんというか、これが世に言うパクりというやつなんでしょうか。

個人の方がご自身のホームページ作りのためにプロの技を盗もうとされるのは何も問題ないと思うし、そうでなくても模倣や真似は別にいいんだけれど、プロとして仕事を請け負い、対価としてお金を頂く立場の方が、真似というかコピペして表層をちょろりと変えて納品して、それで堂々とこういうこと(10月29日頃、著作権に関する部分を削除され、URLも変更されたようなので記念に一式を格納。「こういうこと」はこちらを参照)を表記しちゃったりすると、クライアントに迷惑がかかる可能性もあるわけですし、やっぱプロは自戒自重するのがあたりまえ、と思うわけで。ま、このサイトを作った人が誰だか知りませんが、勝手ながらその人はプロではないと認定(謎)させて頂きます。

ちなみにGuy Bourdinの作品をまるまるぱくってしまったMadonnaのような例も世の中にはある。どう見てもコピペ以外のなにものでもない。

追記(2003年10月30日、午前3時)。見たことあると言っていた「サイト」が急遽リニューアルされた。本文中の「こういうこと」というリンク先も「user.html」とファイル名を変更された模様。せっかくなので、記念に、「ココ」に一式(謎)を格納。

freeway promise

民主党の公約に掲げられた「高速道路無料化」。自民党と40兆円をどうするかで議論されているが馬鹿馬鹿しいというか腹立たしい。そもそもタダにしたら、どれだけ交通事故が増えるのかわかっているのだろうか。高速だけを言及して何を引き起こそうというのだろうか。

起こるのは事故の多発。そして一般道に信号とバンプが増える。それは高速で移動してきた人間の意識を元に戻すために絶対必要な文字通りシグナルなのだ。都市間は高速。しかし都市は今以上に渋滞。それを長期的に見て環境に与える影響はどうだ。3年後にディーゼル車がゼロになるわけもなく都市は今以上にススまみれ。子供は喘息とアトピだらけ。ネズミ捕りにポリスも大忙し。病院も救急車もJAFも大忙し。40兆円消すのはいいが、それ以上の苦を誰が背負うのか。その苦の低減に幾らかかるのか。

いずれにしろ人が今より死なない理由を明示せず点取りウケ狙いで3年後にという公約。「相手は出来ると言っていない。しかし我々は出来ると言っている」。ざけんなって。未来の子供たちのためにみたいなことも口にする民主党の無責任さというか無計画さに、なんか俺は無性に腹が立つんだがどーよ<誰。

日本はどうだかわからないが、アメリカでは、痛みによる経済的損失(治療費や痛みによる生産性の低下などを試算累計した額)が年間10兆円を超えると見込まれているそうだ。

Sunday, October 26, 2003

works, today 1026/03

惰眠を貪り11時起床。12時、本を買うつもりだったので、青山ブックセンターに行くついでに隣にある「Un Cafe」でブランチ。しらすのパスタにも惹かれたが鶏のソテーで腹ごしらえ。肉質も焼き加減も申し分ないのに一味足りないと感じる。バルサミコの風味が軽く、効いていないと分析。そのまま青山ブックセンターへ。駄目だ。まじ駄目。ここは物欲の塊になってしまう場所。今日も次々に欲しい本が見つかり、抱えきれないほど買ってしまう。レジに行く前に、仕事で必要な本と自分が欲しい本を選り分けて支払うが自分用が重すぎ。まじ重い。本は重いぞ。とぶつぶつ呟きつつそのまま会社へ。

13時半出社。ちょっと急ぎ気味に集中してFlash作業。こういう時、構造的に作っておくと後のワークが早く済むというのを実感。でもloadMovieを多用し過ぎると逆にドツボが待っている事も知ってる。16時作業を終え添付で送って会社を出る。

どうしてももう一度見ておきたい写真があり、急ぎ恵比寿へ。16時半、都立写真美術館に到着。会期今日までの上田義彦さんの「PHOTOGRAPHS」を見る。会場に入るなり圧倒的な美しさを目の当たりにしてあの感覚が甦ってきた。懐かしい一枚もある。一枚づつ正面に立ち、心の中のさまざまな自分の記憶と対話が始まる。これが経験というものだ。数多くの自己対話の種子を充分に吸い込んだ気がして会場を後にする。ふと余韻を楽しみたくなり、ガーデンプレイス地下のPartyで八海山の吟醸と97年のChãteau Poupilleとルブションのチーズを買って帰宅。しばらく今日の写真との対話を続けるべ。明日までに考えておかねばならない事が幾つかあるし日曜の夜なのだが今夜はテレビ抜き決定。テレビは強い。メディア側が意識を持って行きすぎ、見るだけの人になってしまう。

Saturday, October 25, 2003

zatsugaku.com

小橋さんの「今日の雑学」が999号を数え、とうとう次号で1,000号になることに気づき、深い尊敬の念を抱く。それは継続は力なりなどと言うまでもない毎回の深い内容の積み重ね。この1,000という数字は本当に半端ではない。自分も連載を持っているからわかるが(僕のそれは月刊で46を数えるに過ぎない)続ければ続けるほど自分のアイデンテティを問われていく。どんなものにも価値があるとされていく現在、これに気づいて本物が持つ力というものへの考察に意識が向く。同様のリスペクトを感じているものに田口さんの「百式」がある。彼はbAのサロンパーティに来てくれたことがある。色々話したのだが、小橋さんと通じるものとして温かい目をされていたのを思い出す。目に温かい心が映っている人は素敵だ。

Googlism

この「Googlism」は、名前とかキーワードを入力すると、それについて「Google」がどう感じているのかを詩にして応えてくれる。これがすげー面白い。韻があるので、なんか詩になってるし。Googleがどう感じてるかというのも変な言い方だけど、そうとしか言えないんだが、つまりそれは、世界中がどう感じているかに近かったりするわけで、その意味でこれは知的な素晴らしいデザインだと思う。

   +

Googlism for: design

design is dead
design is not a therapy session"
design is crucial to
design is not dead
design is a journey
design is a full
design is neither
design is terance williams
design is web design
design is a combination of both science and art that
design is no
design is boon for blades
design is made easy for home
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design is not art
design is a service of design software
design is a portfolio website designed to showcase the
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design is design is design
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design is a full service internet presence provider and
design is your source for web design e
design is kinky
design is now within reach
design is a printed circuit board design service bureau
design is bounded by test design
design is more than just 'noise'
design is a web design
design is an award
design is an established company providing web
design is a consultancy involved in all aspects of visual
design is within your buget
design is a full service architectural firm offering
design is problem
design is law
design is a different kind of internet solution
design is now worlwide multimedia
design is art
design is a web design company in london
design is kinky makes extensive use of iframes througout the site
design is just a few clicks away
design is not a therapy session"
design is 2
design is creationism in a cheap tuxedo adrian l
design is crucial to the success of the web
design is done in software development
design is not enough
design is only a click away
design is preferable over indian river 08/27/2002
design is neither matt young physics department colorado school of mines golden
design is a combination of both science and art that satisfies many users designing the best user interface for a web site is not an easy recipe
design is a leading international golf course architectural practice
design is key
design is a portfolio website designed to showcase the graphic design work of kenny eicher
design is a chain reaction
design is an online portfolio of professional web site and graphic design for various companies
design is dead tuesday
design is responsible design
design is the systematic process of translating general principles of learning and instruction into plans for instructional materials and learning
design is coming
design is a practical art that guides and enhances a user's experience of a programmatic artifact
design is not optimal design
design is the full service web design studio for your small business
design is equally as complex as that of technology
design is a complex process that involves the collaboration of a variety of individuals
design is more than just 'noise' by dale pollek
design is kinky from slackrock
design is a one
design is the property of skywarp productions and/or trinity evangelical lutheran church
design is why not? in her second letter from london
design is a complete internet company
design is my favorite thing in the whole wide world by blusel
design is a consultancy involved in all aspects of visual communication
design is featured in the november 2001 issue of fine homebuilding magazine
design is
design is now worldwide multimedia
design is so affordable
design is in service to your concept
design is approved mount vernon apartment plan passes a hurdle architecture

Eihiro Saishu / friends

帰りに西麻布でメシ食って帰ろうとタクシー降りてを歩いていたら、なんと目の前に、歳の割にはちょっと派手なカッコしたEC-OneのS首さん。「うぉ!しんぞーさん。こんなとこでなにやってんのぉ」。

っつーかさ、そのセリフは俺のセリフだっつーの。西麻布は俺の庭なんだっちゅーの。「メシ食うの。つーか、こんなとこでなにしてんの」って切り返したら、「いや、そこで飲んでて」と携帯片手に言う。漂う怪しさに、コソっと外に出て誰に電話してんのと突っ込もうかと思ったけどやめて「ぢゃ!」ってことで大人な感じ(謎)。なんか、到底、あのIBMのJava軍団に「おまえらアホか」とか言い放つJava界の権威のひとりとは思えないS首さんではあった(にやにや)。それはさておき、会うたびに「カッコいいモン作るねぇ。だけどさ、調子に乗らずに相手に利益をもたらしてからやりたいことやらんかい!」と、いつも喝を入れてくださるK山社長はお元気だろうか。まぁ、副社長のS首さんがこの時間に西麻布であやしいんだから、そんな心配は不要ってことか(謎)。

ちなみにS首さんの名誉のために補記しとくが、彼は上場企業のCOO。朝から晩まで、まさにクタクタになるまで内をマネジメントし外を走り回る日々を過ごされている方。昨夜も取引先とご一緒されていながら会社の状況を確認されていたに違いない。さらにK山さんは、M菱商事の技術部長を30年務められたスーパーマン。シーズをビジネスにするプロ中のプロ。ひとことひとことが重いんだなこれが。

Friday, October 24, 2003

works, today 1024/03

頭を必死に詩的に切り替えつつ文字と格闘し結局コピーを書き上げ終えたのは朝6時。添付で送ってから顔を洗って就寝7時。10時すぎ起床。正午まで自宅から数件の確認と指示。13時、某社経営企画担当取締役と新規事業を担当する業務担当取締役との会議。終わってみれば3時間半。その会議中ウェブの話はひとつもなく完全に経営レイヤーから業務にどう落としていくかのマネジメントが主題。係数側面をベースにしながら無形資産形成とその活用をマーケティング施策に紐付けていく趣旨を説明。このような仕事がアートディレクターの職務範囲なのかと問われると答えはないが僕の場合、こういう部分を担うことが増えている。少しは成長したということか。かなり疲れたが懸案事項はすべてクリア。

17時、帰社。17時半、定例会。睡眠不足が祟ってか少し身体がダルい。気分転換に僕がこれまで知る中で最高に不思議な魅力を持った夫婦と言えるかもしれないうるまでるびさんのサイトで今日の気分を見つつ暫く和む。京都に行ってなにしてるんだろ。19時から某社コンテンツ企画の擦り合せ。昨日の考察をフィードバックし、少しインタラクションのフレームを広げることに。21時すぎ、医薬大手R社のマーケ部長M女史からご無沙汰の連絡。とうとう東京に居を移されるとのこと。彼女は優秀な人だ。22時、P 社から届いた画像をチェック。なんと.outな拡張子。予想通り「DCS版ファイルがみつかりません」エラー。CMYK全部いれてよぉってことで来週の作業にシフト。23時、H社更新作業の状況をチェックし今日の仕事は終了。

brain vol.43

カバラージとして記録を残しているが、これを忘れていた。宣伝会議の「ブレーン」 2003年9月号にて特集が組まれた「Webデザインの最新型」で、内山さんとの対談。さらにbAが手がけたS案件についてのインタビュー記事が掲載された。このインタビューでは、サイト作りだけを目的とするのではなく本来成立させるべきコミュニケーションのフレームワークについて内山さんと語りあった。しかし、届いた見本誌を見ておもいっきり寝不足な顔をしてる自分に少し同情した。ぼよよーん。

search inside the book

amazonが始動させた書籍の本文検索機能「Search Inside the Book」に驚いた。知らんかった。これまじすげーよ。買って、届いて、開けて、ぐんにゃり、が無くなるだけでなく、書店で実物を手にしてぱらぱらと見て買う以上に検索性が高まるわけで、現段階では全書籍ではないにしろ、ものすごいサービスだと思う。

実際、何かを知りたいような目的があって書店に本を買いに行く時、どんぴしゃの本に出会える確立はかなり低い。そこで他にも載っている本はないかと、時間を費やすわけだが、どの書店にも冊数の限界があり、後で残念な思いをすることもあるわけで。しかし、amazonって、ベゾスが中古のアコード乗ってた頃が懐かしくなるほどの昔から本当にずっとネットを引っ張り続けてる。今日(日本時間で25日の1時に追記)、amazonのトップページにどかんと掲げられたベゾスのメッセージ。気合が入ってます。今日(日本時間で28日の14時に追記)、c|netで解説記事をみつける。この書籍内容検索の対象は、いま190出版社の12万冊で3,300万ページらしい。これを実現した背景にある権利関係に関しての記事が興味深い。

tv asahi's new CI by tomato

かな?と思っていたら、やっぱりTOMATOだった新しいテレ朝のCI(スティ-ブ頑張ってるなぁ)。「The TV Asahi symbol logo is a perpetually changing, living and communicating logo.」ってことで、コンセプトのベースはSONYのConnected Identityの系譜。それをCIシンボル開発そのものに適用したもの。

でも、このCIに関するテレ朝のオフィシャル情報が見つからない。さらにテレ朝のサイトはロゴをくっつけただけで、ダッサダサのまんま。さらに英語版サイトはまだ旧ロゴのまんま。このへんからもテレ朝側がCIはロゴ作るだけじゃないって事を充分に咀嚼できていない感じが垣間見える。TOMATOの仕事は素晴らしいと思う。でもCI全体のプロジェクトからすれば彼らの仕事は一部分。本来のマネジメントが足りていないと今は思える。

light bulb

電球。夜が明けるまでの僕たちの暮らしを支え、闇への怖れを緩めてくれる電球。その電球の寿命の儚さに思いが行った。それは、家の玄関やら部屋の天井やらトイレやら洗面やらの電球が、一定の周期で決まった順番(付け替えた順番)に、バチっと切れていくことによる。

その生き絶えていく順番の正確さは一定の品質を実現している松下電器の技術(ちなみにウチの電球はナショナルブランド)なのだろうが、電球が切れたあとに部屋に充満する陰気さを思うと、電球って地味だけど、すごく自分の毎日に必要なもので、それは単にルクスを上げるだけでなく、感情的な部分に対しても支えになっているんだなということに、ふと気づいたわけだ。切れてしまった電球に何やら愛おしさまで感じる今夜。よしよし。徐々に頭が詩的になってきたぞい。

Thursday, October 23, 2003

works, today 1023/03

帰宅3時。あっという間に寝てしまっていたようだ。10時すぎ起床。快晴。眩しさで目覚めるこの喜びよぉ、とか自分に言い聞かせながら顔を洗う。珈琲入れて、気合を入れ直し、まだ纏め切れていないコピーライティングに向かう。15時、F社事業部説明会。強面の面々が居並ぶ中、少し緊張しつつ説明終了すると、強面が突然満面の笑顔。なんか深い安堵を感じる。まるで映画の場面転換のようなその後の穏やかなムードで情報交換。だが、その会話で、彼らが求めていること、進もうとしている方向性、抱えている課題など、収穫も多かった。もちろん収穫したからには、それを実装に活かさなければ意味がない、と自分に言い聞かせる。

17時、土砂降りな夕立のため西麻布で足止め。仕方ないのでTeTeSでお茶を飲みながら、某社のブランドマネジメント案件のための企画作業。だけど、事務所で考えているより不思議と集中できて、自分でも「おぉー」って感じ。18時、帰社。H社の件、急ぎデザインワーク。19時、某社新規事業案件のミーティング。これも要件をクリアにして明日に備える。21時、新宿に移動して、のびのびになっていたF社案件の打ち上げにかなり遅れて参加。お疲れさーん。23時、直帰で帰宅。今から明日までにコピーライティングを仕上げるつもり。

Ichigo Sugawara

写真家の菅原一剛から「Grasp the Light」のレセプション案内が届く。うげっ月末だぁよ。なんでこの日に。一剛とは、ものすごく古い付き合いなのだが昔は何で一緒に騒いでいたのか明瞭には思い出せない。だが、一剛はとにかく繊細なコトに意識が行くやつで、僕がソ連からロシアに移行した直後に訪れたウラジオストクで見た子供たちの様子の話に目を輝かせていた。フィンランドに行ったのはその後だっけかな。駄目だ。断片は出るが年表っぽく思い出せない。

余談はさておき、湿板写真による光の定着は、彼が昔から追い続けていた多様なテーマの背景にずっとあった。その意味で、この個展は是非見ておきたい。また僕の持つ案件で何かを一緒に作ることになる予感もしている。なんとか時間を工面してレセプションには足を運びたい。

got tired of our works

勇吾が指摘した最近のbAの仕事への感想を読み、しばし考える。まさに正論。bAのalumnusとしての勇吾による辛辣な指摘として素直に受け止め、励まされた気になる。勇吾に感謝。もっと精進します。おまえも精進しろ。

一方、この仕事に限らず何かを成し遂げようと些細な事にも必死で向かい神経を擦り減らしているのがウチのスタッフ。特に上流を担う彼らの日常を思うと、実名を挙げられて「退屈だ」と言い切られることに、心底残念に思うだろうことを慮る。

だが、正直、今それを指摘されたからと言って慌てることもない。すでにそれは社内の全体会議で課題として提示した要素の一つであり、簡単じゃないけど少し先は見えている。さらに日が経つにつれ個々のメンバーの中でそれへの理解も徐々に深まり、個々の案件で個々人が常に前進させようとする意識の背景に存在し始めている。退屈の向こう側に興奮があるんだろーが、というこの指摘は、認識を持ち続けるべき課題の提示であることは確かだが、bAは総体で進化する。焦ることはない。

COMMENTS : 退屈、というのはちょっとアレないい方で大分失礼だったかもと反省中。言い直すと要するに表面的なデザイン&実装クオリティと上げていくこと(いわゆる一般的な意味でのデザ&コーダー仕事)だけが突出するような成果に限界を感じてるということでしょか。当然それは僕自身の仕事についても然り。スバルとかミキモトはとても洗練されてるので、一層それを感じてしまったということ。そろそろ次の段階を模索&実験していく頃だと思ってます。僕的にはやっぱり IA方面でチャレンジかなと思います。あと、アルムナイってalumnusって綴るんだということをはじめて知りました。俺がアルミニウム?と1時間ぐらい悩みました。日々勉強です。NAME : yugo : October 23, 2003 06:05 PM

Wednesday, October 22, 2003

works, today 1022/03

S社案件完成。D輔、M市、C野、M野、Y原、まじでおつかれさん。帰宅直前、昨夜詰めていたものとは別の某社案件企画の進捗を確認すると未完成。おいおいと思いつつ時計を見ると2時半。空腹だったのでとりあえず帰宅。自宅で骨子を書いて送って何打噛んだで就寝朝7時(泣)。

9時半時起床。外は雨で元気出ない。10時、某社企画出し。12時、昨夜のコンテンツ企画の詰めを継続。15時、来客。2年半ほど前に手がけた某社サイトを次のレベルに進化させたいとのこと。この企業に限らず、このところ上位レベルからの提案を求められ続けること多々。16時、M社用ポスター作成に着手。元々気合入れて写真撮影してあるので苦もない。17時、昨夜企画していたプロトタイプの方向性について指示。さらにそれとは別のもう一案を具体案に落とし込むため社内で色々話し合う。18時半、来客。20時、社全体状況確認会議。21時、某社案件の年内の拡張プランをヒアリング。22時、明日のF社事業部説明の準備。23時半、一段落してサンタプロジェクトの画像入稿するがうまく行かず眠気でボケてるのかと思ったが仕様変更されたので無事入稿。今日はもう帰って寝るぞ。

DRIES VAN NOTEN

ドリスのシャツを買ったことで、ドリスのサイトを見直してみたら、やけに世界観が出まくりで、なんかニッコリ+にやにやモード。そーいえば入れてなかったっけ、ってことでついでにbookmarkにも加えた。で、なんつーか、うまく言えないけどブランドが持つ世界観って、DiorみたいにFlashとか使いまくって変にテクニック駆使すること以前に、「うんうん、だよね、ま、これで充分」っていう部分が、まず表出してないと意味がない、と再確認+ちょっと学習。

思い出したけど、去年、ホントはドリスんとこで、ほすぃ!と思ってたニットがあったんだけど、欲しい色(サンドベージ)がぴゅーっと売れちゃっててガックシ。それで、ううう、となって買ったのが、JIL SANDERのニットだった。スタイルも良いし、着倒してても形が崩れないし、素材もアルパカ+カシミアで柔らかくて暖かくて、結果的には買ってよかったと思えるモノだったのはさすがジル。

Tuesday, October 21, 2003

works, today 1021/03

就寝2時。8時起床。メールボックスを開けるとSurveyMLから意味不明な連続ポストが入っていてゲンナリ。このMさんという人、寂しいんだろうか。10時、某社新規事業のコンセプトリリース作成のため静かにコピーライティングに集中。頭に浮かぶイメージをそのまま言語化せず、紡ぐ手前の言葉を選ぶ作業に没頭。途中、わき道に反れてメタファについて少し学習。13時、Internet Magazineの中島編集長から連絡。12月にパシフィコ横浜で開催されるINTERNET WEEKのオーガナイザを務めているそうで協力してちょーよ、との依頼。ちょうど日程が重なっていたNiftyの審査会の方に連絡し細々と調整。

15時、一旦言葉探索をやめ、某社のブランドコンテンツ企画に入り、約3時間、企画に没頭。やりたいことは沢山あるが、どのような企画が相応しいのか構造的に頭の中を組み立て直し、10枚程度の提案書のメモを書く。19時、面接。彼は二度目だが覚悟を決めたようだ。20時、午後から上流部分を考え、メモ書きした企画に関する社内会議。具体的な方向性を詰めるため、情報として足りていない部分を明示して確認依頼。骨格を決めた後、再度その上でのブレスト。大きくは三つの方向性に絞り、プロトタイプ作りに入れる部分から着手することにする。

自分でも体験したことがないモノを発想し作る。いざそれを作る段になれば、どんどん贅肉を削ぎ落としてコンセプトを表出させていく作業となる。その意味で、この組み立て部分で、出来る限り豊富なアイデアや仕様として可能な技術など、多様な選択肢を考察しておくという準備が重要。気分的にはまだそのスタディが足りていない感じがしている。もっと考えるべし。

figurative sence

フィギュラティブというかメタファというか。このところブランド表現について多面的に考察を続けているが、その中で、暗黙知を形式知に置換する時に、用いるべき言語表現の指針作りに辿りついた。特に多くの連想をもたらす手法として効果的な、いわゆる「比喩」について色々考えていたが、松岡正剛氏の本に面白い記述を見つけた。「比喩」は「喩 (たとえ)」によって近似的に連想を呼び覚ます表現手法だが、この「喩」を美学理論で分類すると「メタファ (隠喩)」、メトニミ (換喩)」、そして「シネクドキ (提喩)」という三つに分類できる、とのこと。以下に例を挙げてみる。
メタファ(隠喩)月見うどん白雪姫たい焼き
メトミニー (換喩)きつねうどん赤ずきんたこ焼き
シネクドキ(提喩)親子どんぶり人魚姫焼きとり
ふむふむ。シネクドキが微妙だが並べてみるとなるほどという感じ。ブランドでいうドライバに関する考え方と意識がクロスする。しかし言葉の裏にある意味と由来。さらに喚起されるイメージ。ネーミングはホントに奥深い。

Monday, October 20, 2003

works, today 1020/03

週末らしく過ごそうと心がけたこの週末、かなり寝た。もう寝たくったという感じで結構元気に戻る。11時、ASCIIが出すムック本の校正を見て愕然。名前やURLが別の会社になってるとか、精度が極端に低い上に、急に300字減らせとか、なんで他人の褌で本を出すのに、こんなに手間を取らせるのだろう。どういうワークフローになっているのか想像も出来ないが、本を出すなら、せめて編プロに投げっぱなしにしないでプロジェクト設計とコンテンツ管理ぐらいはしっかりやって欲しい。

12時、某社新事業の広報文をディレクション。偏りすぎず特徴を伝える。これが難しく少し苦悶。15時、宣伝会議の松井本部長来社。先日のお礼を含め 2時間ほど色々と意見交換。メディア側にいてビジネスが見えている人は少ない(見えていない人が編集長のメディアは悲惨だ)が松井氏は本当に多能な方だ。 18時頃デスクに戻り某社の家庭画報用の原稿を完成させる。19時、某社ワークショップ企画会議。気づかせるというミッション。単に教えるだけでは駄目なので組み立てが肝心。20時半、某社用ガイドラインのチェック。グローバル、リージョン、カントリ。ブランディングとマーケティング。プロモとCRM。それぞれ各サイトのミッションやポジションなど骨子部分を口頭で説明。22時、富士フイルムの次期プロトタイプの作成。自分で思っていたより時間がかからず、あっさり出来たので23時からH社の画像作成。なんだかテキパキ仕事が進むのは、週末休んだせいだろうか。

nifty home page grand prix

毎年恒例の「ニフティ ホームページグランプリ 2003」の審査が始まった。僕は最終審査委員のひとりなのだが、居並ぶ審査委員の方々はインターネット系雑誌の名だたる編集長ばかり。そしてその応募総数のすごいこと。最終的にひとつのサイトを選び出すのも大変だが、それだけ多くの人が参加している、という事実から感じる責任の重さは半端じゃない。ブロードバンド化が進み、BLOGのおかげでコミュニティも進化し、今やホームページという範囲をどこに引くのかを問われても、にわかに答えが見つからないほど。そうした変化と拡大の中で、これは良し、これまもう一歩、と選択を繰り返すには、自分の価値観をしっかり固めておかないと応募された方々に失礼にあたる。

そんな中、今朝、宇多田ヒカルが自分のサイトに掲げた「大切なファンの話」を読み、心洗われる思いがした。澱みが消え、霞みが晴れ、新しい気持ちが甦った。

Sunday, October 19, 2003

torafuku / gourmet

午後遅めから冬物を探してお店を回る。予想外に欲しいものに出会えず、DRIES VAN NOTENでシャツ、GIORGIO ARMANIでジャケットを一枚づつ買う。欲しいと思っていたドルガバのブーツはサイズがなかったので涙。普段なら、うううとなって探すが今日はあっさり諦めて晩ごはん。今夜は表参道の「寅福」。メザシで一杯呑んでから、ごはんにおかず。安くて美味しく良いお店。食べてから、ぶらぶら歩いて家に帰れる距離なのもうれしい。そういえば骨董通りのヴェルサーチェがクローズしてコシノヒロコに変わるらしい。ヒロコ先生、お元気なんだろうか。会ったらまた「アンタなにやってんのぉ」と怒られそうだ。村上さんもお元気かなぁ。

やっぱりニ週遅かった。欲しいなと思ってたものは売れちゃってるかサイズ切れ。やっぱ忙しくても時間作んなきゃ駄目だ。しかしアルマーニがディテールをクラシックに戻しながらエレガントに仕上げようとしている部分には共感した。言葉ではうまく言えないが懐かしい感じを今な感じに仕上げ直す中に力を感じた。GAでの買い物のあとエルメスとLVをのぞいたが、エルメスは大人すぎる感じ、LVは随分子供な感じがした。たぶん僕はそんな年齢なんだろう。

Panasonic Viera / TVCF

週末、数多くのテレビコマーシャルを見る。その中でPanasonicのVIERAという薄型テレビの広告が気になった。モデルウォーキングの女性が駅のようなところを歩き、立ち止まると床がめくれてテレビになる。こうして言葉にしてみても意味不明な導入の5秒に強い違和感を感じる。さらに続く5秒は画面にCGの花、そしてまるでカタログの表紙に至る。見終わった時、画面上方が黒く塗り潰されモデルらしき女性の顔がなかった気持ち悪さが残る。印象として暗い。登場感というミッションからすると明らかに失敗と思われる。しかし、なぜこんなに映像に技がないのだろう。まるで画角が変化しない。静止画コンテを繋げた印象で、いまどきありえない。

それ以前に、なぜ駅らしき場所なのか。なぜ駅の床がめくれあがるのか。カツカツとハイヒールの音を響かせておきながら(それは硬さの表現のはず)、なぜ突然にぐにゃりとめくれるのか。そのめくれたものがCGでメタル質感に変質させる必要がなぜあるのか。さらに床の裏側に画面が出るというネガティブ表現をなぜ選ぶ必要があったのか。そもそもあの女性は何を表しているのか。手に持つエナメル質のバッグは何を表しているのか。そもそもあんな古臭いスタイリング(ブーツのトゥの形も古い)で何を言おうというのか。最初から顔を出さない企画なら、その服、持ち物、靴、動作を通じて人格描写すべきはずだがまったく意思が読み取れない。

さらにテレビ画面に映るのがなぜまた突然にCGの花なのか。これまでのキャンペーンのパーセプションのつもりなのかもしれないが意味不明。そして機種が並ぶ。とにかくなにから何までさっぱりわからない。盛り込みすぎの割に時間配分のアンバランス。駄作と言わざるを得ない。もうすこし頑張ってほしい。

Saturday, October 18, 2003

musashino / gourmet

久しぶりに「武蔵野」で食事。昼食時だからか店内は満員。今日は、釜揚げうどんと天丼を食べる。やっぱりここの釜揚げうどんは、うどんとは別の食べ物のように思えるほどおいしい。何度も食べているが、口に運ぶたびに「うまー」。爺クサイのは承知だが幸せを感じる。おやっさんが奥から出てきてにっこり。蕎麦打ちを見ながら昼間から麦酒を飲んでしまった。帰り道、表通りに面した角にある「寿々屋」でいっこ100円の鯛焼きを買って歩きながら食べる。寿々屋のおばちゃんはいつも元気で大好き。惜しげもなく入ってる餡子とカリカリが超美味。最高だ。ま、言ってみれば、前菜(湯通しもやし)、パスタ(釜揚げうどん)、メイン(海老天ぷら)にデザート(タイヤキ)と、フルコースなランチ。なんか満足。

Friday, October 17, 2003

works, today 1017/03

9時半起床。今朝も快晴で気分が良い。僕の通勤路は青山墓地を抜けて外苑に向かい、権田原から迎賓館経由で五番町という、都心でも緑が多い道。晴れた日には青葉が目に美しく、季節を感じ心が休まる。

10時半出社。定例のオヤジ会。話の弾みでラグジャリマーケットの顕著な動向をO森氏に説明することに。それを受けて逆にファイナンスの世界での最近の動向を説明され、そこに同期があることを教えられて経済のダイナミックさに少し驚く。12時半解散。2階に上がり必要なデータをサーバからPCに落とし、急ぎ日本橋へ移動。13時、KOSEの経営戦略担当取締役と懇談。まずはスイスで行われるカンファレンスでのブランドコミュニケーションを手伝うことに。終わってから銀座アスターで遅めのランチ。この企業もそうだが、コーポレートコミュニケーションを企業価値を押し上げる側面に機能させるに至っていない一部上場企業は少なくない。そこでのコミュニケーションの有様を考えると午前の話が頭の中でクロスし始める。

15時、帰社。15時半から某社内プロジェクトの会議。明解なミッションを明示。手渡したのは数枚のメモ書きだが、まずそれを咀嚼してもらうことから始める。16時半、来年神戸で行われるTCD Branding Workshopの講師依頼があり日程調整。17時、bAの全体定例会。17時半、某社トップページのワーク。慎重に写真の微妙な色調をコントロール。 18時、昨日レッドゾーン回転を味わった某社への複雑系検索システムのIA設計会議。僕にとって今までにない新しい取り組みでもあるが、最終的にロジック構築よりもインターフェィスが問われる予感ひしひし。19時、来週提案予定の某社新規案件の企画会議に参加しアイデアを絞り込む。

20時半、会社を出て森美術館のオープニングレセプションへ。少し遅れた。柿落としの「ハピネス展」開催のため裏方として奔走した日々を思い出しつつ会場へ急ぐが、ブッシュ来日のための渋滞で動かない。21時を回って到着。入り口で辻部長、契約で色々大変だったKさんたちに「おめでとうございます」と挨拶し暫く話す。会場に入るといきなりバーンブルックにばったりで「まいどー」と挨拶。展覧会を見たが、非常にクオリティが高い。よくぞここまで集めたものだと正直驚く。素晴らしい作品の数々。改めてゆっくりと見ることにして会場を後にする。

ハピネス展はもうひとつづつの作品解説サイトを作りたいぐらいの楽しさだった。それはレイブに近く、静かに集中して思い出すと改めてトランスを感じるほど。その中で、全然別の意味で「うぉ!」っとなったのは、モノクロの海の写真が並ぶ杉本博司の写真。心の中でのshinzo.comや、今のaltba/shinzoのカバーで伝えたかったものがそこにあった。

Thursday, October 16, 2003

works, today 1016/03

9時起床。快晴。晴れていると元気になるのは子供の頃から変わらない。単純なことだが明るい陽射しが好きだからだろう。10時、ふと今日のプレゼンの押さえどころを明瞭に思いつく。中国の有人ロケット生還による影響について少し考えながら会社へ移動。11時、紙にチャートを一枚描きアシスタントに渡して図式化を指示。これまでスタディしたファイルを整理。13時、某社へ。相手は日本最大の知能集団のパートナ。さすがに論旨明瞭で脳みそをレッドゾーンまで回転させる。耳から煙が出そうになるこの感じは久しぶりだ。こういう知的レベルの高い方々との仕事は本当に楽しい。終了後、軽く食事して16時帰社。

帰り道、なぜか今日履いている「PANELLI」のスリッポンの左足のステッチ縫いの端が解けはじめる。これはまずい。靴屋で直しようがないというか、PANELLIの靴は接着ではなく縫いで作られているからこそ軽くて足にフィットする。それもこんな意匠な部分の縫いの修理なんてどうすりゃいいんだろう。

帰社後、某社の広報戦略の骨子を作る。今や広報は単なるパブリックリレーション機能を越えてブランドマネジメントの中心として機能させねばならない。だが、そのように機能させるには全体としての意識向上と同時に求心力を持つ仕組みを与える必要がある。理解と経験を同時に与えねば人はおいそれとは変わらない。手間のかかる仕事ではあるが一歩づつ行くべし。みたいなことを考えつつ骨子を書きつつ同時にあれこれ指示を出し続けながら数社の案件のディレクション。体調はまだ本調子ではないので自宅作業に切り替えることにして22時すぎに会社を出る。

22時すぎに会社を出るつもりで、デスクから立ち上がったら会議に呼ばれ、終わって時計を見るともう1時前。少し疲れた。帰宅途中、表参道の「希須林」でちえちゃんお薦めの坦々麺・辛味4.5に挑戦。でも駄目だ。深夜食には辛すぎ。やっぱ僕は3ぐらいがいいみたい。

chinese spacecraft returns

昨日打ち上げられた中国の有人ロケットの無事帰還のニュースを見て、その影響についてしばし考察。今回のニュース報道で、今現在、世界中が中国製品に対して持っている「安かろう悪かろう」というイメージが、今後、激変するだろう。安価な人件費で製造される中国製品、特にエレクトロニクス産業のブランド面での変化は今後顕著になるはずだ。中国政府が世界戦略を考えている現われであるのは明らかであり、こうした国家レベルでの押し上げのあと、価格競争力で勝負に出られた時、日本企業は何で勝負するのか。そこを今考えておかなければならない。ところが日本政府は選挙である。それも自らを変えられない理由を多数決で正当化するような志向。日本が国際社会の中で益々孤立していく。

Wednesday, October 15, 2003

works, today 1015/03

3時半帰宅。就寝5時前。9時すぎ起床。もう少し早く起きて頭を冴えさせるつもりだったが起き上がれなかった。移動途中提案書を再確認。押さえどころをアタマに叩き込む。10時半、某社提案開始。与件範囲が広いため包括的側面と具体を提示。提案が散漫に響かぬよう内容を絞りながら話す。無事終了し、お疲れさんということで皆で昼食。薬膳カレーなるものを初めて食べた。

14時頃帰社。ネットワーク障害がありオフラインに意識を変えて仕事に着手。某大手金融系企業から打診されている案件と、某航空会社から提案を促されている案件について思考。16時すぎ、ぐら~りと地震で、うわぁと声が上ずる。細かい揺れが止まらず少し緊張。もう9年も経つというのに、揺れが続く最中は必ず阪神大震災時の恐怖の記憶が蘇る。あの朝は本当に怖かった。

17時すぎ、またも昨日と同じような強烈な吐き気。どこか悪いのだろうか。18時、某社用企画ブレスト。だらだらとアイデア出してても仕方ないのでコンセプトを組み立てる道筋を説明。19時、H社追加案件のデザイン要素確認。20時、別件会議に入るが途中ひどく気分が悪くなり退席。明日も午後から某社へプレゼン予定。体調を理由に延期は許されないので大事をみて、22時、一旦帰宅。

books

今日手にした一冊の本のように、一度は読むが何年も経ってから改めて読み返すという行為に及ぶ本は多い。また書店でそういう予感を持ちながら購入した本も少なくない。本は、この月日を越えて読み返すという繰り返しが幾度となく出来るので僕は本が捨てられない。いや正しくは、捨てられない本との出会いが多い、か。

本には、文字を紡いで原稿をしたため、序章からあとがきまで隅々に意識や思想を定着させようとした筆者の思いがある。それを読む僕が、10年経てば、それを読者として解釈し、理解し、咀嚼するために使う知識も経験も大きく異なってくる。当然、文節の合間から汲み取れることも大きく異なり、良い本は読むたびに違う奥行きを示してくれる。僕にとってこれは映画も同じだ。主題として描かれたことが、ある日突然に違った理解で脳裏に出て、改めて見直してみることがあるように、だ。

そして、それはデザインも同じなのではないか、と思う。僕がゲアトバウマンの作品に触れ、もの言わぬそれを凝視して読み解き、自分の中で再構築し、気づいたことを試し、作り、試し、作り、試し、作り、試し、作り…。そして何かが僕の中に残った。そして何かを読み解く力が強まった。そして、読み解こうとした思想をゲアト本人の口から説明され、自分の読解が間違っていなかったことを先日確かめ、大きな感動を覚えた。先のそれは、僕のそれとは比較にならないほど偉大な話として、建築家の安藤忠雄さんが、世界中を回り、もの言わぬ建築と対峙して自らの建築を組み立てられたことに近いことだったのかもしれない。

だがしかし、なによりも、モノや形あるビジュアルを通した表現ではなく、文字というものだけを紡いで、人の心を揺さぶり、何かを人の心に残していく作家たち。僕は自分の心に染み入る本に接するたび、彼らの仕事に心から敬服する。

Tuesday, October 14, 2003

works, today 1014/03

9時起床。疲れが全然抜けず、午前の予定をチームにまかせて再度横になり、13時前に再起床。少し元気になった。すぐに会社に行くべきところが、昨日タイポグラフィのことを思案している最中に頭を過った「王羲之(おうぎし)」について今一度知識を確かめるため一時間ほど本を読む(書の世界でバッハとされる彼については以前ネットで検索を試みたが、たいした資料は見つからなかった)。

15時すぎ出社。仕事を始めるが猛烈な吐き気に見舞われ四苦八苦。風邪の前兆かもしれない感じ。17時、黒川由紀子さんの本が届く。まえがきの最初の言葉、「100歳の人の経験、思いをしかと聴き、80歳や60歳や40歳や15歳の若い世代に、ダイレクトに伝えたいという希望から本書は生まれた」に圧倒される。確かに。彼らにすれば40すぎでしかない僕はアホで未熟なガキでしかない。

18時半まで作業と打ち合わせ。19時前、来客。ご無沙汰どぇすと色々と情報交換。かなり散らかっている状態の2階に案内して「綺麗ですね」と言われて意外。まぁ一人づつのワークスペースと椅子は外資系レベルにしてあるのでそう思われたか。20時、ワークに戻り集中。23時すぎ一旦休憩。明日は朝早いのだが、まだまだ仕事が残っている。

Monday, October 13, 2003

works, today 1013/03

朝から雨。MACKINTOSHのコートを羽織る。友人と、「Hotel Claska」 1階のcafeで待ち合わせ。ランチは、武蔵野で蕎麦(蕎麦はどれも最高だけど釜揚げうどんも絶品)のつもりだったが、お茶を飲んでる最中に天候が変わり、ものすごい土砂降りに。仕方なくそのままClaskaで食事。プロデューサの役割について色々話す。14時半、PCを取りに一度家に戻り、外に出てみると、あの雨はどこ?という感じ。低空のちぎれ雲がものすごい勢いで飛んで行きながら晴天が急に広がる。

15時頃に出社。明日の朝までに一旦完成を目指し昨日からのワークを再開。17時頃、提案の作業が一段落したので気分転換にウチのデザイナの室市くんから寄せられた「shinzlogでタイポグラフィに関するなんかやらんかいゴラァ」とのリクエストに応えるべく、何からやろうかと思案。とりあえずタイポグラフィ・ディスカッションで一度まとめたものを、拡張していくことにする。それはそれで大変なのだが。

18時、企画提案づくり再開。22時、各プロットをチーム内で再確認する。今回の案件は実際に経験したことが無ければわからない落とし穴が無数。まだクライアントの企業規模が小さいので我々としての不安はないが、そこを丁寧に説明し理解されないとリスクも大きい。いずれにしろ後は一本のドキュメントに纏め提案するのみ。23時、マージ完了。仕上げは明日午前中。しかし、休んでいないせいか、僕がもうおぢさんだからか(おぢさんだからに決まってるダロ)疲れが抜けていない。

そういえば、と思って「MACKINTOSH」のオフィシャルサイトを探したんだけど見つからなかった。きっと検索ヘタなのね。

Road to Perdition

忙しくて見逃していたトム・ハンクス主演の「Road to Perdition」を観た。久しぶりに完成度の高い作品だと思った。デヴィッド・セルフの脚本、コンラッド・ホールのカメラワーク、アルバート・ウォルスキーの衣装、トーマス・ニューマンの音楽、そのすべてに無駄が一切ない。それに驚いた。さらに、まだタイトルクレジットが終わったところだと言うのに、それに驚いてる自分に驚いた。まるでパトリス・ルコントのイヴォンヌを観たときのようだった。とにかくサム・メンデスの才能を思い知らされるような映画だった。特に、コンラッド・ホールの撮影とジル・ビルコックの編集には正直恐れ入った。甘さと妥協を一切排除しているのにこの優雅さ。映画自体にも感動を覚えたが、学ぶことが多かった。

Sunday, October 12, 2003

works, today 1012/03

7時半起床。窓を開けるとかなり寒い。日曜朝のお約束、経済系番組を続けて見る。石原大臣も大変だ。外に出ようとして、GUCCIのだらりんシルクジャケを一度羽織ったが、全然寒かったのでGジャンを引っ張り出す。このGUCCIのGジャンは声高な作りじゃないのでお気に入り。しかし、もう皮を着てもいい気候だなと、ついでにNeil Barrettの皮ジャケも引っ張り出す。もう冬だ。

14時、出社。メールボックスを開けると未読が約400通でぐんにゃり。先日の終日講義しまくり日の受講者たちからも沢山のメールが届いていた。名刺はすぐに無くなってしまったのに、わざわざ調べてのコンタクト。ありがたい。15時、週明けに行う某社提案の組立作業に入る。今日は右脳系デザインではなく、完全に左脳型思考コース。夕刻、虎屋の黒川社長に頂いたお菓子を切って皆で分けて食べる。めちゃくちゃおいしくて感動。グリコーゲンが足りてなかったのか、がぜん頭が回りだす。気づくと、かなりわかりやすいチャートが描けている。22時、チーム内で内容のすり合せ。よーし、プロットは組み立ったぞい。

WAGASHI

先日のお礼にと虎屋の黒川社長と和菓子マイスターM田さんが心を込めて作ってくださった特別製の生菓子。下半分はこの秋採れた新栗。上半分は餡をそぼろ状にして蒸し上げられた湿粉で、なんと弊社のロゴを形作って菓子に仕上げてくださった(美味しさに較べると悲しくなるほど写真しょぼすぎ)。休日に出勤してくれている皆で分けて食べたのだが、箱を開けた瞬間の驚き。仕事の丁寧さ。さらに食べた時の食感と甘味。それらすべてが醸し出す「おいしさ」とその余韻。すべてに虎屋ならではの心遣いが感じられ、老舗の持つ底力とはこういうことかと、すでに身近な存在としてある虎屋を、改めて見つめ直すことができた。このような感動を生めるかどうか。それこそがブランドなのだ、と。

Saturday, October 11, 2003

UO / gourmet

今日はお約束のように惰眠貪りまくり。夕刻、渋谷の東急本店にできた「Franck Murller」のサロンにお邪魔する。いやいや素晴らしい。1階のCaltierに寄ってから今夜は西麻布の「UO」で夕食。ハタハタと釜飯に舌鼓。凍結酒でほろ酔い。

CANON EOS 10D

先日、ものすごく急ぎで作らなければならない仕事があった。その急ぎ具合は今日聞いて明朝には撮影しないとケツが間に合わないという超特急モード。カメラマンをキャスティングする時間さえなく、久しぶりに自分で撮影することにした。曇天を懸念してストロボの手配まで終えて撮影に臨んだが、幸い晴れたので約30カット(実質160枚)をデイライトでスピーディに撮影することが出来た。

さて、その時に、使ったカメラがCANONのEOS 10D。このカメラで、本気というか仕事で使うクオリティで、という意識で撮影したのは初めてだったが、購入してから数ヶ月、特性を色々試して来ていたので苦もなく撮影できた。この撮影で、デジタルだからこそでいいなと思ったのは色温度補正がデジタルで出来る部分だった。

リバーサルフィルムを使う普通の撮影ではカラーメータで色温度を測定し、フィルムに合わせて数枚のゼラチンフィルタをレンズの前に重ねて装着するという方法で色感調整を行う。だがそれは、その補正するフィルタが持つ濃度分だけ幕面に届く光は暗くなり、その分だけシャッタースピードを遅くせざるを得ない。これは静物が被写体の場合は問題ないがモデルの場合は半段程度でも影響が大きい。さらにAD的視点で言うと、要は濁った光が届く状態になるわけで、特に光源がタングステン系で弱い場合はボケ足に微妙に影響を与えることもあり、思ったような写真が上がらず半分喧嘩しながらカメラマンに教えられ、このへんの按配を僕は覚えた。そのあたり、実はデジタルカメラでの色温度処理はビデオカメラでの撮影でホワイトバランスと呼ばれる処理ができる。それは被写体にあたっている色温度を、その場にある「白」を一度撮影し、それを基準に全体の色調整を図るという方法だ。露光量が変わらないのもありがたい。もちろんカメラで細かく設定できるが、先に複数のホワイトモードを作っておくと時間を無駄にしない。

これは捨てカットの中の一枚だが、デイライト(当日の状況では6,000ケルビンぐらい)での色温度に合わせたまま、このテーブルの上にあるシャンデリアが持つタングステン光から降り注ぐ赤系の光(通常で3,000ケルビン台)に補正せずに撮影した。つまり、本来は、そのタングステンに対する補正のためにフィルタを重ね色みを相殺して白を出すわけだが、テーブル上にあるオレンジと、白が逆に転んで出る色のマッチをふと頭の中でイメージして補正せずの方が味のある絵ではないかと思って撮ったものだ。こういうふと思ったことをさっと出来る上に、その効果の状態を、小さいとは言え、カメラの裏側のモニタでその都度確認できるのは、やはりデジタルカメラならではの機能と言える。

本当はPKR64(実効感度50)のようなコダクローム系で撮影し、微細な画質にこだわりたいところだったが、今回は現像時間が短くて済むいわゆるエクタクローム系のフィルムで考えられるだけの無茶な撮影テストを重ねていた若い頃の経験が役に立った気がした。もちろんカメラマンと言う仕事の大変さは充分に知っているし、こういう感じで自分で撮影するというのは、ホントに今回のような緊急対応時だけにしようと思った。だけど、急な仕事というのは持てるスキルを総動員しろ!という側面もあり、案外楽しかったりもする。

Salon Chinois / gourmet

汐留に新しくできたPARK HOTELにある「Salon Chinois」で、虎屋の黒川社長と久しぶりの会食。おそらく12年ものかと思われるまろやかなる老酒と、美味なるチャイニーズを満喫した。窓越しに見える夜景も、高層ビルが多い汐留だからか、どこかマンハッタンを思わせる。いつものように多様な情報交換に始終したが、やはり最後はケニアの話。ドバイ経由で10時間ぐらいで行けるルートが新しくできたとのこと。「福井さん、ホントね、はやく行ったほうがいいよ。こんど写真見せるからね」というお言葉に押され、来年こそは行くぞ!と決心。

自分メモ。細かいことだが、「満喫した」という言葉と、「堪能した」と言う言葉のどちらが適しているのか1分ほど悩む。辞書を引いても、ここで自分が言いたかったことがどちらにも当てはまるので、うむむ、という感じ。そこで止まってても仕方ないので最初にアタマに出てきた「満喫」という言葉を選ぶ。日本語の能力でさえこの程度でコミュニケーションデザインに関わっていていいのか、と深く自己反省。もっと本を読み、古人の叡智を得て数多くの確信を持つべきだぞ。

Friday, October 10, 2003

works, today 1010/03

午前、今日の某社でのぎゃんぎゃんのための準備。準備と言ってもアタマの中を整理して、軸にするべきことを煮詰めるだけなのだが。午後、来週のC社へ行う提案の企画を立てる。週末を潰して具体的に組み立てる予定。夕刻某社へ。約2時間、色々と話す。幾つかの気づきを与えられた感触。

what is design

色々な人に「デザインとはなんですか」と聞かれる。取材などを受けた時などにも必ずと言ってもよいほど聞かれる。それも「では最後にお聞きします」だ。もちろん一生懸命まじめに答える。セミナーや講演後の懇親会などで同じような質問をされると、ついさっきまで話してたでしょーが、と、失望というか無念というか残念な思いをすることも少なくないのだが、一生懸命答えて理解されようと努力する。昨日のカンファレンス後も何人かに聞かれて答えた。だが、その僕の「まじめな回答」は、実は質問者が期待したものではないようだ、ということに昨日気づいた。

この質問に何十回も答えているうちに、彼らが求めているのは、実はなんとなく格言的なことなのだと気づいたのだ。問いかけは、彼らにとっての「デザインがなにか」ではなく、何か持って帰りやすいお土産パック形式の答えだったようだ。馬鹿だった。気づくのが遅すぎる鈍感野郎だった。以前、菊川玲ちゃんの番組に出た時にもそれを問われたが、その時に気づくべきだったのだ(遠い目)。だけど音楽などとは違ってデザインは格言にするようなことはないのではないかと思っている僕は、それにどうにもうまく答えられないデザイン馬鹿なのである。

こんな戯言を書いてしまうのは短いひとことでデザインとはなにかを言い切ることが出来ない自分への言い訳なのだが、要は黒子でいいじゃんってことでもある。たとえば誰もが立ち止まる「止まれ」の逆三角形の標識。それはデザインの語源であるデ・サインそのもののようなものだが、それを誰が作ったかは誰も知らない。つまり、デザインは自己主張ではなく、それがどのように社会に貢献したかが本来の役目なのであって、時代時代にデザインという手法で何かを果たそうとした結果、別の価値が出たり、皆に愛されたりするものなのではないか、と思うわけだ。

さて、ここまで書いて、ちょっと間をおいて夢想してみた。そして、ふと言葉の形を伴って自分の口を突いて出たのはこれだった。「人が持てた魔法のひとつ」。どうだろうか。なんとなく言いえた感じはあるけれど。はいはい。イケてないのはわかってるってば。また思いつくだろう。

ippudo / gourmet

昨夜、ADの卵たちへのレクチャー後、懇親会があったのだが全然食べれなかったので会場からの帰り道にあたる渋谷の「山頭火」で夜食っぽくラーメン食べた。山頭火は久しぶり。だけど、やっぱり僕は「一風堂」が好き。家に向かう道沿いには「九十九」もあるし、広尾一丁目回りで帰る道には和歌山ラーメンの「丸富」とか、とにかくいっぱいある。でも、小腹がすいた時に食べたいなと思うのは「一風堂」の白丸と水餃子なんだよなぁ。「山頭火」も美味しいんだけど、飲んだ後には少し薄味に思うのかも。しかし「九十九」が出来た頃、良くアシスタントたちと食べに行ったが当時はガラガラでのんびり食べてた。だけど最近は休日とかに前を通るとものすごい行列できてたりして驚く。

そういえば、昨日、Web Creatorsのカンファレンス後に名刺を渡されながら挨拶された若いデザイナーの女性から、「このカンファレンスのこと信蔵さんのBlogで知ったんです。」と言われ、「え、まじ?」と言ったら、「みんな読んでますよ。特に私は信蔵さんのグルメ日記が好きです」と言われちょっと恐縮。「守秘義務もあって仕事の内容を具体的に書くことは中々出来ないので」と言い訳したが、そこはホントなんです。ま、またメシ日記は書いていくです。はい。

actors studio interview

NHKで放送されてるアクターズステューディオインタヴュ。今夜はジーン・ハックマン。最高だよね。この番組だけは、いつも見逃したくない。

works, today 1009/03

くたくた。もう疲れた。まじ疲れた。昼の13時から夜の21時までWeb Creatorsのカンファレンスと宣伝会議のアートディレクタ養成講座のレクチャー連続。喋りっぱなし。「おまいらわかれよ」言いつづけ。いやー、一日でこんだけ喋り続けたの久しぶり。なんというか、舞台で一瞬のパフォーマンスですべてが決まるアーティストたちの大変さを、どこか身を持ってわかった感じ。

アートディレクターって、もちろん現場で即決!即断!的確な指示!が求められるんだけど、最終的なアウトプットを形成していくまでには、ある程度の時間的余裕が持てる職業。だけど、今日のカンファレンスやレクチャーの講師を務めるというのは、オーディエンスたちに、勇気を与えていかねばならないわけで(というのは僕の思いなんだけど)、今、この瞬間に、彼らに何を与えるか。何を喚起させ、あぁ、来て良かったと思ってもらうのか、という、どこかパフォーマーが突きつけられ、自分の技を、表現を、磨き続けていく気持ちがわかった。そしてそれができたのかどうか、正直僕にはわからない。だけど精一杯できるだけのことはやったつもり。もう、響け!って感じ。エナジ、目一杯、使った一日だった。

明日は夕方から某社の取締役会で、「あんたたち、なにやってんの!」という感じで、ぎゃんぎゃん吼える役が回ってきた。経営戦略、事業戦略、業務体制、マーケティング、ブランディング、ブランドエクイティ、カスタマーリレーションシップ、セールスフォースオートメーション…、ぜーんぶをリレーションさせるには!って感じ。明日もクタクタになりそうだなぁ、、、。もう寝よっと。

Thursday, October 09, 2003

five years ago

憲太郎が「こんなん出ましたけどぉ」と、突然5年前の写真を掘り起こして送ってきた。たぶんこの写真はイメージソースの伊藤さんとアクシスの宮崎さんという、屈強なつわものたちとチームを組んでSo-netサイトのフルリニューアルを手がけていた頃。それとわかるのは手にしている箱。それは、憲太郎が「いるかと思ってついでに買ってきました」というAdobeのPageMill3.0。「んなもん変なコード吐き出すからいらねーよ」とか言って、結局箱も開けずにJ-Editでシコシコとコーディングしてたっけ。UNIX、Mac、Windowsのモニタを三台並べて、デザインしながらIEと Netscapeの表示の最適化に苦闘してたなぁ。RazorfishのSteveが送ってくれたTシャツ着てるあたりも時代を感じる。それにしても、なんかまだ若いね。

Wednesday, October 08, 2003

works, today 1008/03

昨夜,帰宅途中なぜか無性にダシ系のものが食べたくなり「六根」でおでんを食べて帰る。帰宅1時。2時就寝。10時に一度起きたが、身体が言うことを聞かず、ベッドでPCを開いてメールチェック。しかし、もう一度寝てしまう。

それにしても寒くなった。ジーンズに「La Gazetta」のファインウールのタートルを素肌に着て、上に「THEORY」のコットンジャケットを羽織ったが、風が吹くと寒いと感じる。しかし、最近は忙しさにかまけて休日は惰眠の日々。お店に足を運ぶ時間もなく今年の秋冬物を何も買っていないのを思い出す。こんどの休日は店を回るかな。着るものは捨てるほどあるのだが、欲しいなと思うこと。試着すること。買って着てみての着心地や履き心地を確かめること。僕の中では衣服に限らず欲しいと思うことそのものがファッションだからか、そういう経験は毎シーズン続けないと「欲しい」という感覚そのものが鈍ってしまう。

15時、ようやく原稿作業を完了しEPSデータを準備して出稿。17時、MIKIMOTOのサイトを公開にこぎつける。まだ少し手を入れなければならない部分はあるが安堵。また手付かずのフランスや香港なども早く直して行きたいが実際のエリアマーケティング事情を受けてのマージは簡単ではない。しかし、グローバル化はサイトを作るだけでは何の意味もないので前進するのみ。18時、F社用の写真をディレクション。19時、これを見て爆笑。すごい技だ。アタマがほぐれたところで、某社のコンテンツ企画に入る。アタマの中で暖めてきたアイデアを紙の上に書きながら表現面とコンセプト面に選り分けて整理。この形式知化作業には僕は紙と鉛筆がいちばん。

途中、シュワルツェネッガーが勝ったとの情報。しかしなぜかアタマを過ったのは横山ノック。我ながらの連想に少し萎える。21時、Web Designing誌・馬場編集長からの依頼で、最近制作した10サイトの簡単な説明文を作成。50字以内という少ない文字数制限に少してこずる。22時、明後日、虎屋へ提案の新事業に関するドキュメントチェック。伝えるべきことが沢山抜け落ちているので、明日僕がコピーライティングすることにする。23時、明日のカンファレンスのための準備。プロットの組み立てとキーワードの抽出作業。午後と夜、別々の属性を持ったオーディエンス用に2本組み立てるのは結構大変。思ったより時間がかかりそうだ。

Tuesday, October 07, 2003

works, today 1007/03

何打噛んだ【謎FEP】で3時半。クタクタで会社を出る。家の横の「Monsoon」で少し食べ、ビールを一杯飲んで4時半帰宅。+39さんからの情報でKDDIの発表した新しいデザイン携帯を見るうちに寝てしまう。就寝5時。

9時起床。今日の午後のプレゼンのためアタマを整理。起きてから数時間はアタマが回らず、以前それでプレゼンに失敗した経験があり、どんなに疲れていてもプレゼンの日の朝は少し早めに起きるように心がけている。静かな午前中は深夜のように集中できるので原稿に向かい少し書き加える。12時前、昼食のため歩いて近所の「虎萬元」へ。ここは美味だけでなく料理を盛り付ける器も素晴らしい。ぱぱっと食べて即移動。13時、プレゼン開始。途中から先方との波長が合いだし実質2時間半。それが終わってから別件で引き続き1時間。かなりクタクタ。

17時半帰社。今日は某社サイトの公開日。しかし戻って状況を確認するとCGI部分が挙動せず未だ公開できずとのこと。さらに確認してみると実行ファイルが先祖がえりを起しているなど、そこを担当する某社の対応の遅さと甘さに改めて辟易。結局公開は明日ということに。その後、ここには書けない何打噛んだが延々続き、22時すぎ、力尽きる。プレゼンでエネルギーをかなり使ったからだろうか。いつもよりは早めの帰宅。

Monday, October 06, 2003

works, today 1006/03

だから早く書いとけと言っただろと自分自身に言い聞かせながら朝から午後まで、連載の執筆にどっぷり集中。途中、インテンショナリーズのT氏から連絡。僕のこの日記の中のHotel Claskaに関するメモの中に僕の勘違いがあり、間違った記述をしていた模様。お詫びして当該部分を削除する。この件で、この僕の日記が実は多くの人に読まれていることを知る。

14時、なんとか一本を書き上げ、宣伝会議に原稿を送る。主題としては情報収集の多様化による価値判断の変化だが、その状況まさに複雑系。それを 1,400字の言葉で端的に述べられるほど僕は言語置換能力はなく苦悶する。一度アタマを切り替えて、引き続き、日経の「思策の糧」の原稿執筆に移る。この連載は、毎回違った視点から今を書き続けて来たが、ある思いから最近は前号、今号、次号と流れを持たせながら書き進めている。17時、8割ほど書き上げたところで会議。その後、面接。さらに会議と続き、幾つかのディシジョンを行ったあと、月曜恒例の「信蔵塾」開講。今日のお題目は多様な価値観の実体と、それを集約していくことの大切さ。今日は講義というよりもセッションという方法を選択したため、いつもより時間がかかった。24時前、明日のプレゼン準備のためのミーティング。予定表を見ると明日以降、またまたスケジュールが詰まっている。今週も忙しい。

Sunday, October 05, 2003

sea view

ふと思いついてこの夏撮った海の写真でaltbaのカバーを作った。思いついたのは空の変化で刻々と変わる海の表情。それをshinzo.comの頃のまんまな感じで作ってみた。潮の流れや潮の満ち引きでも海の表情は大きく変わるが、何より大きいのは空の表情。これを撮ったあとじっと海を眺めていて、子供の頃に芦屋の浜でなぜ海は蒼いのかを祖父に聞いたら、それは空の青さが映っているからだよと言われ、無邪気にずっとそれを信じていたのを思い出した。

青いと蒼いの違いってなんだろう。青には碧という文字もある。蒼という字には色の幅を感じる。その意味で緑青な印象のない空は青かなと思った。それに較べて海は紫にも青緑にもなるので蒼いという印象。碧は石という文字を腹に抱えているからかサファイアのような輝石の色という感じ。しかしこんなことでいいのだろうか。日本人として恥ずかしくなるほど無学な自分が情けない。

Saturday, October 04, 2003

works, today 1004/03

午前3時、かっくんが「信蔵さんが最後ですんで」と帰宅し、事務所は僕ひとりになる。静寂。それが逆にノイズがなくなって集中できる。5時、珈琲を淹れに来たらしい憲太郎が暗闇からぬぅっと突然出現し腰を抜かすほど驚いて爆笑。ものすごく集中してたのだろう。PVは削りに削ってスピーディなリズムに。冗長性をなくし、説明的でありながら、もう少し、もう少し見たい、と思わせる仕上げにする。タイポグラフィにてこずったが、7時すぎ一通り完成。データをサーバに置きエンコーディングに作業バトンタッチ。8時半、会社を出て9時帰宅。少し横になるつもりが、ぐっすり寝てしまって14時起床。慌ててメールを確認する。エンコーディング問題なし。

15時出社。こまごました作業。17時、ハイアットへ納品のため直接出向き再生状態をチェック。検証時のフォーマットよりも今回新しく試したモノの方が明らかに滑らか。しかしループ時に微妙なノイズ。まだ最適化の余地アリか。いずれにしろ無事に一旦納品を終える。再生テストを行っている最中、「ねぇ、綺麗よ」という声が背中から聞こえ、振り返るとに道行く沢山の人が足を止めて見てくれている。その反応を見て少し安心。20時半帰宅。月曜までに片付けなければならない仕事はまだまだ残っているが今日は無理せず休み明日以降集中出来るように努めることに。

帰宅と同時に微妙な揺れを感じる。地震なのか、疲れからのゆらぎなのか判断できない。たぶん疲れなのだろう。休んだ方が良さそうだ。

works, today 1003/03

なぜかPowerbookG4のAdobe Type Managerが突然馬鹿になった。こんな忙しい時にHelvetica Neueが使えなくなってものすごくイライラする。午後からグランドハイアットのPVの仕上げ作業。仕上げと言っても素材を揃えただけなので集中して作業。DVD検証ディスク制作を頼んでおいた白井君から受け取り先方確認。一応問題ないとのこと。あとは作るだけ。17時、定例。月末ということもあって先週から今週は本当に沢山納品できた。定例後、PVのデザイン作業に戻る。

18時半、トムを連れてバウマンの講演へ。会場に到着し受付で受講料を払おうとしたら、すぐ横にゲアト本人がいて感激。さっそく9年前に買った僕にとってバイブル的なゲアトの本を鞄から出しサインをせがむと、おぉと逆にゲアトから握手されてさらに感激。最近彼が出した作品集と両方に、彼が日本で作ったという印とサインをもらう。とうとうこの本はバイブルを越えて宝物になった。19時すぎ講演開始。じっと話を聞いていて、胸が熱くなった。それは、僕が彼の作品から、きっとこうだろうと洞察していた思考やプロセスが間違っていなかったからだ。そしてゲアトの作品から独自に学び、これまで自分なりに組み立て修錬してきたメソッドが間違っていなかったのだ…という思いが込み上げ、深く感動を覚えた。それにしても彼の仕事は本当に深く、且つ明瞭だ。素晴らしい時間を持つことができた。

ゲアトと一緒に食事はいかがですかという誘いに猛烈に惹かれたが仕事に穴を開けるわけにもいかず後ろ髪を引かれつつ会場を後にする。21時半、帰社。PVのデザイン作業に戻る。集中し明日の朝までには仕上げるつもりだが、撮影、コピーライティングと、大急ぎで素材は用意したが、やはりそれだけで 9,300フレームを作るのは無理がある。贅肉を削ぐと半分ぐらい、もしくはそれ以下が限界だろう。プロットはそのままに作りながら様子を決めることにする。今夜は徹夜だ。

Friday, October 03, 2003

works, today 1002/03

27時すぎ帰宅。就寝28時頃。10時起床。疲れが全然抜けていない。急ぎ某社を訪ね、クリエイティブ部門のトップと懇談。コーポレートブランディングについてケーススタディを少しお話する。12時半、午後のキツいスケジュールに備え、久しぶりに南青山の「Antonio」でランチ。オーセンティックなレシピ。さすがに素晴らしく美味しい。13時半帰社。ハイアットのPVのプロットを決定。金弥に作業指示。その後、15時から19時半頃までSONY案件のデザイン作業に集中。途中軽い眩暈。しばらく休憩。20時頃再開し22時からの打ち合わせに備えFlashで作りまくる。22時、遅れる旨の連絡アリ。クライアント側も混乱の極みの状態にある。おそらくクライアント側の担当も含め、この案件に関わる誰も彼もが投げ出したい衝動と闘っているに違いない。24時、金弥のデザイン進捗確認。少し横に座らせてデザイン作業を見せて学ばせる。25時、M氏と内山さん来社。打ち合わせ開始。ギリギリの状態だが前向きに最善の策を話し合う。互いに笑顔で進めるが精神的にキツい。

Thursday, October 02, 2003

works, today 1001/03

3時頃までKONIKA MINOLTAのサイトが順次公開されていくのを追うが朝も早いので帰宅。9時起床。雲はあるが晴れている。急ぎ準備して撮影へ。10時半撮影開始。太陽がどんどん動く。デイライト下ではフレーミングで悩む時間はない。陽光が注ぐうちに撮り切らねばと少し焦りつつ12時すぎ終了。13時帰社。出産・育児休職していた佐久間さん今日から復帰。相変わらずの明るい笑顔に心が休まる。

心が休まった直後から地獄のスケジュールこなし。3台のPCを全部別々の案件を表示させながらマシンがレンダしたり現像したりしている最中にひょこひょこ椅子を動かしながら5時間ほど同時進行。18時、某社への新規案件のための企画ブレスト。全世界レベルから店頭販促レベルまで俯瞰しながら方向性を詰めていくが、ブランド知識が足りていないため煮詰められない。情報収集を指示する。20時、MdN誌のY口編集長来社。カンファレンスについて暫し懇談し当日は漫談コースに決定。21時デスクに戻り、またもやマルチワーク開始。しかし、だんだん混乱して来てイライラしてきたので、意識を変えるために、ここに日誌を少し書く。

23時、SONYの案件の方向性を揺るがす決定事項の連絡。急ぎ軌道修正案も含めてスタディの必要が出てきた。ますます混乱してきたのでチームで集まって情報交換。整理して行くとどうもまずい。整合性が取れなくなっている。悩む。時計を見ると1時半。うーむ。

Wednesday, October 01, 2003

works, today 0930/03

今日はいちだんと金木犀の香りが強くなった。そういう気候の変化のせいだろうか体調が優れない。昨夜も結局寝たのは4時すぎだった。起きてから連載の執筆にとりかかる。この毎月の作業は、次々に差し込まれる日常業務のために常に後回しになるが、少しづつ進めておかないと本当に時間がなくなってしまって後で必ず「あのときにやっておけばよかつた」と後悔する。だから静かな時間を持てるときは必ずメモを書き進める。

宣伝会議のM編集長から来週のAR+S講座の件で連絡。少し調整をお願いする。突如、東京グランドハイアットから来週までにプロモーションビデオを作って欲しいとの依頼。「ら、らいしゅぅまでぇっ」と思わず声が裏返る。事情を聞き、他の作業の手を止めて、可能な範囲でのプロット組み立てと素材等の段取りを集中して行い、急遽明日撮影させてもらえるように逆依頼。明日も晴れればいいのだが。その後デスクに戻り、SONYのプロトタイプ制作。リビジョン7ぐらいで一旦手を止める。21時、富士フイルムの今後のビジュアル展開の打ち合わせ。こっちも撮影が必要な気配。

22時、会社まで来てくれた内山氏とSONY案件の打ち合わせ。互いの状況確認。先週から組み立ててきたコンセプト表現をすり合わせ方針決定。この案件は、今だかつてないほどのパズルゲーム。たぶん、と、できれば、という曖昧だらけの道を進みつつ、地雷を踏まずに行かねばならない。さらに腹ばいではなく迅速なる前進が求められている。イメージを拡散、アイデアへと集約、コンセプトとの対話、そして実現可能かどうかの判断、実現できても内容が弱いと意味がないかどうか、それらの選択と決断を瞬時に行いながら前進させ続けるのみ。

24時、半年かかったKONICA MINOLTAのサイト、いよいよラウンチだ。この案件はクライアント自体が揺れ動かざるを得ない状況の元、多くの困難があったが予定通り公開にこぎつけた。全世界を同時に動かすのは本当に難しいだけに感動。

Tuesday, September 30, 2003

AR+S

来週木曜日、「宣伝会議アートディレクター養成講座」にて講義を行う予定。毎年のことだが、これは広告業界でのアートディレクターになりたい若い人たちに、現場の忙しいおぢさんたちがアートディレクターってこんな仕事なんだよと教えてあげる養成講座。コミュニケーション成立に向けてウェブの役割が高まりつつある今日、広告のADを目指す受講者の彼らが、今現在どこまでそれを認知しているかを問い掛けてみたい。しかし、この日は午後から六本木ヒルズでのカンファレンスもある。忙しい一日になりそうだ。

COMMENTS : このまえ、宣伝会議の方から聞いた話では、この講座に出席していた某大手代理店の若手が「自社のことを悪く言っていたので気分を害した」というコメントを残したそうな(んなこと言ったっけ、って感じなんだけど)。彼はなにを得るためにこの講座に出席していたのだろうか。単なる愛社精神なんだろうか。それとも、その講座出席者たちにとっては憧れの大きな会社でそういうポジションにいるプライドというやつなんだろうか。いずれにしろ馬鹿馬鹿しい話だ。NAME : s_h_i_n_z_o : February 5, 2004 03:09 PM

works, today 0929/03

昨日に引き続き、気持ちのよい快晴。権田原から迎賓館に続く道(僕の通勤路)が木漏れ陽に彩られて美しい。ほのかに始まった紅葉に季節を感じる。出社してからMIKIMOTOの細かいバグつぶし作業。その後、SONY用のプロトタイプ作りにとりかかる。週末に色々考えていたのでアイデアが沢山浮び、変に考え込まずに作りつづける。作っては捨てるというパターンだな。16時、昨夜仕上げたロゴを持って虎屋へ。ロゴタイプとシンボルマークは問題なし。しかし、あるべきコミュニケーションと、それを表出させるべきメディア選択や広報あたりの按配が、まだまだクライアントは理解できないようで細かく説明する。名刺に入れる肩書きひとつでもブランドイメージは変わってくるのだというレベルからだからとにかく時間がかかるが、体験を伴っていない人には根気良く説明していくしかない。

17時帰社。SONYのプロトタイプ作りに戻り、アイデアのイメージが残っているままに作りつづける。18時、西村弁護士事務所のCIについて森生氏来社。合併後の混乱している状況を聞き、来週早々にも一度ガツンと行くことに方針を変更。なんでだか、こういう噛ませ犬的役割はいつも僕にその役が来る。20時、MIKIMOTOの修正タスクが明解になったのでデザイン作業。先にアタマの中でイメージを固めてから一気に作業にとりかかる。22時、時間が来たので「信蔵塾」を開講。約ニ時間半、マーケティングとブランディングの構造のようなものを徹底的にわかりやすく説明する。終わって時計を見るともう24時。やべー。デザインしなきゃ、ってことでデスクに戻りワーク再開。1時半、作業終了。

Monday, September 29, 2003

Gerd Baumann

ゲアト・バウマンが来る。今週金曜日に講演がある。それもお題が「ダイアログ[対話]を語る」だ。あー行きたい。聞きに行きたい。なんとか時間を作りたい。ローティスという書体を通して、書体の読みやすさの研究を続けるゲアト。ドイツ連邦議会の議事堂における彼の仕事は、あまりに明瞭で、逆にそこに込められた思想がドイツ語がさっぱりわからない僕にも伝わってくる。タイポグラフィが形態以上のものだというライゼガングの言葉を僕はゲアトの仕事から学ぶことが出来た。ぜひとも会いに行きたい。以下、バウマンの言葉。

『視覚表現の「小説家」であることを、わたしたちは自分の役割だとかんがえています。わたしたちの目的と楽しみは、まるではなしことばや、書きことばのような視覚言語で表現して、最小限のエレメントで、最大限の構成をし、そこに余裕と可能性をあたえる視覚言語をつくりだすことです。あるいはそれを発見したり、獲得することともいえるでしょう。拠ってたつところ、すなわちアイデンティティをひきよせるのが目的であって、イメージを形づくるのが目的ではありません。巧妙で空疎なことばよりも、dialogue(対話)への案内役として、コミュニケーションの道具としての構成と、グラフィックをつくりだすことが、わたしたちの目標です。』

行ってきた。もう最高の夜だった。

shinzo's workshop 2

フォームデザイン、タイポグラフィと来て、先週はブランディングについて講義したけど、今週の「信蔵塾」はマーケティングについて。先週話したブランディング+ブランドコミュニケーションと表裏一体の関係にあるあたりを解説するつもり。マーチャンダイジングとマーケティングの関係も話しておいた方がいいかな。で、そろそろ課題というか宿題を出そうと思う。それについてはちょっと思案中。

COMMENTS : 塾が終わって席へ戻ってみると24時半になっており、やべーと慌てて残り作業をやっていて、確か3時くらいまでは覚えているのだけど、ふと気づくとなんと6時ちょい前。思わず寝てしまったらしく、フロアの電気は消えているものの僕の上の電気だけついてて笑った(謎)。妻(誰)に、もうこんな按配になってしまったので帰られないとメールを入れて、冷え切った身体をさすりながら、ありったけの上着などをかき集めてきて床で寝た(謎)。NAME : yuu : September 30, 2003 12:24 PM

Sunday, September 28, 2003

works, today 0928/03

惰眠を貪り尽くした後、ロゴ開発案件の仕上げ作業のため会社に出る。ベイシックシステムを組み上げ直している最中、シンボルの強さに対してタイプフェイスの弱い部分が負けていると判断。そのまま進まずに立ち戻り、ベイシックエレメントのブラッシュアップ。ウェイトの調整とカーニングの微調整でバランスを取る。これが邪魔くさいというか手間というか集中力が必要というか疲れるというかな作業。でも、結局これは正解だったようで、後で拡張ベイシックとアプリケーションのシステムに落としても、すんなりと納まってくれた。常にそうなのだが、贅肉を削ぐような、詰めに詰めていくという作業の後に少し時間を置いて別の視線になってから見直す、という繰り返しは大切だと再確認。作業は24時頃終了。手伝ってくれたトムと食事に行くことに。よく考えたら今日は日曜の夜じゃんってことで開いてる店少なし。ってことで西麻布の「権八」という超安易な選択に落ち着く。でも「権八」が嫌いなわけじゃない。美味しいし安いし「えらっしゃいまぜぅぇ~」という掛け声も好き(ちょっとくどいけどね)。帰宅3時。

one year before

ちょうど一年前にこれを描いた。昨年のこの時期は、複数の案件の9月末納品に向かって会社は相当混乱した状況だった。その渦中のど真ん中にいる僕も、もう忙しいを超えて精神的にも肉体的にも本当にギリギリな状態だった。その頃の自分の業務記録を見ると20時間以上働いている状態がずっと続いている。昼も夜も休日もない。しかし、その状態は僕だけではなく会社全体がそうだった。そして、そういう過酷な状況に置かれて誰もかもが余裕を失っていた。僕にも余裕は一切ない。だが、そんな中でも何とか良いものをと粘りに粘るだけだった。そして、ここに描いたようなことを心の中で叫びながら黙々とデザインしていたのだった。しかし、こういう修羅場を皆の力を合わせて乗り越えて来たからこそ、非常にタフな今のbAがある。苦しさを越え、立ち止まらずに前進し続けることの意味を知る、素晴らしい仲間たちにあらためて感謝。

web creators conference

来週の木曜日、MdN主催の「web creators conference」の講師をやることになった。特別企画となっているように、実はこのカンファレンスは別のイヴェントのワンセッションでもあり、僕への打診は随分前に別の方からもらっていた。だが、どうもコミュニケーションがうまく行かずそちらの話とこっちの話が同じものだということが中々わからなかった。中継ぎというか担当ですと名乗ってコンタクトしてくる外部の人が沢山いると話が混乱する。それはさておき、一応設定したお題はコミュニケーションコンテキストの中にあるウェブ。時代の変化と共にコンテンツ企画、情報設計、デザイン表現に影響を与えるあたりを掘り下げてみたい。

Saturday, September 27, 2003

KIORA / gourmet

今日の晩飯は麻布十番の「KIORA」。いやー美味い。まじ美味い。ここは予約がなかなか取れないレストランのひとつだが、それも充分頷ける。サービスも文句なし。とにかくびっくりするほど美味かった。鵜野さん、やるなぁ。ワインのチョイスも含めて久しぶりに文句なしな食事だった(ウェイティングですきっ腹に飲んだボンベイが効いちゃってちょっと酔っ払った)。

stroll through the streets

携帯のカメラ機能で自宅近所を散歩しながら何枚か撮った。街はグラフィックに溢れている。最近、ファインダーという絵を切り取れるフレームを持っている一眼レフとは全然違うノリに自分のアタマを切り替えないと、絵らしい絵さえも撮れないっていうあたり、なんか、やっと携帯で撮るスナップの具合がわかってきた感触。試行錯誤で撮り続けてると、徐々に目で見えているものと、絵として切り取りたい部分のブレが収斂してきた。バカチョン、されどバカチョン。エリクソンのA1301Sはホワイトバランスとズームは話にならないぐらいいい加減。だけど1/3段づつ程度の露光のアンダーオーバーが使え、締めたい部分にこれが結構効く。

works, today 0926/03

昨夜(今朝)、会社を出ると、ここは箱根かと言うようなとても濃い霧。都心では珍しいのではないだろうか。3時頃に帰宅して横になった途端に寝てしまった。

11時ごろ起床。久しぶりに午前中の予定がなく、いつもよりは寝た感じだが寝不足感は拭えていない。13時、堀田と待ち合わせてSONYで打ち合わせ。まだパズルが解けきらないが時間がタイトなのでとにかく前進させる。撮影を内山氏にねじ込まれてアップアップ。一度会社に戻り、タッチアンゴーで16時すぎHONDAへ。遅れ気味だったこちらは少し挽回。17時帰社。その後、毎週bAメンバー全員が揃う定例会。それからは別の三つの案件について打ち合わせに次ぐ打ち合せが続くが、どれも気が抜けないものばかりで集中。今日はほとんどデザイン作業として手を動かす時間が作れなかった。月曜にプレゼンする虎屋のロゴ開発案件の仕上げは週末に作業することに。24時すぎ、MIKIMOTOの作業完了。やれやれと一息。

なんだかんだで、会社を出たのが4時前。帰り道、西麻布のメシ屋で腹にものを入れて帰宅5時すぎ。なんか今週、ずっと明け方帰りだったよーな感じ。もう寝るべ。日曜は働くとして、とりあえず明日(今日)は寝るぞー

ちなみに「西麻布のメシ屋」っていうのは「EN-ICHI」という店。基本的には焼酎がメインのバーなんだけど、なんせ朝の6時までやってるし、食事も和食で、メニューも豊富で、どれもそこそこ美味しいということで、まぁ、時間の使い方が狂った生活してる僕のような人(結構混んでるんでそういう人も少なくないのかな)にはありがたい店。

Friday, September 26, 2003

shooting direction

撮影はリズムが重要だ。そのリズムは、OK!、次もカッコよく、もっと、という意識と、実際の時間配分の両面から生まれる。感覚のレベルが揃ったチームで撮影すると集中とプレッシャーが快感に思うほどだ。だが、押さえどころを明快にして臨まないと、ああでもないこうでもないの泥沼に嵌まってしまう。そこに無責任にさえ思えるような曖昧な好き嫌いを言うクライアントが立ち会うような状態だと、さらにその沼は深くなる。つまり絵作りの指針が撮影の場でぶれ始めるわけだ。撮影現場ではその時こそアートディレクターの真価が問われる。

どうしたいか。それにはどうするべきか。何が不足で何が不要かを、その都度スタッフ全員に明確にできなければ撮影現場に立ち会っている意味はない。現場は船頭のいない船のように揺れるだけで前に進まない。

撮影現場を仕切るのはカメラマンだと僕は考えている。それは、映画監督と撮影監督の役割りの違いのように絵は任すというスタンスで、僕が自分で撮れる以上の絵をカメラとレンズという筆を使って描いて見せろということだ。しかし、撮影は遊びではない。仕事なのだ。そこで良いものを作り評価を得るには明快なイメージを与える必要がある。それには多くの経験も必要だ。僕は現場では悩まないタイプ。撮影日までにアタマの準備は終え、打ち合わせで多くの方向をカメラマンと話し合う。それによって出来上がるイメージを絞り込み、現場に入る。後は暗黙知の表出作業。だが、任せっきりにはしない。必ずカメラの横に立ち、組み立てられていくライティングを観察し、アイデアも出す。それが出来るようになるために僕は数年間カメラマンのスタジオに居た。そうしてこそ欲しいイメージが作れるようになった。

works, today 0925/03

3時間ほどデザイン作業をして5時すぎ帰宅。即ばたんきゅ。起床9時。ねむぃ。10時、六本木の近藤スタジオ到着。さっそくNikonの撮影開始。今日のカメラマンは気心の知れた巨匠。絵作りを決めていく中での互いの息も知ってるので巨匠との仕事はいつもどこか安心。ポラ引いて撮ってポラ引いて撮ってで順調にカットをこなし昼食。お弁当を食べた途端にがくっと眠くなる。睡眠不足はこういう時に出るんだよなぁ。まるで時差ぼけな感じで午後の撮影開始。しかし午後の一発目のカットで目が醒めた。思っていた通りの強い絵。さすが巨匠、ビシッとドラマチックなライティングを決めてくれる。

後の予定が詰まっているので巨匠に後を頼み、スタジオを出て19時に帰社。別のプロジェクトの状況を確認するとデザインが進んでいない。なぜこんな簡単なことが出来ないんだよ、と、怒鳴りたくなるのを抑え、幾つかのアイデアを出し、簡単なデザインスケッチを起して送る。彼らは決めどころを欠きながらレイアウトをこねくり回して時間を浪費している。本当はここで横に座ってデザインのプロセスを教えるべきなのだが、僕も時間に終われている状況。しかし、その勘違いを指摘し、思考と作業の順番が違うことを言い続けながら育つのを待つしかない。デザインは感覚での作業の前に充分な考察が必要不可欠。思いつきと考えとは違うのだ。

その後、自分のタスクのFLASH作業。途中、明日のSONYとHONDAの打ち合わせのための会議を2本挟み、デザインワークを続け、1時半になんとか終了。ものすごく眠いはずなのに不思議と意識が冴えている。でもおなかがすいて目が回ってるので今日はここまで。今日も忙しい一日だった。

Thursday, September 25, 2003

numbers / typography

なーんか右脳と左脳の切り替えがうまく行かない感じが続いてたので、気分転換に30分間ぐらい、ちょろりと意味なくタイポグラフィのスタディ。うーむ。自分でも不思議だけど、なんとなくデザインできる感じになってきたので仕事に戻るっす。明日は朝からスタジオに缶詰めだし、さっさと片付けて帰るべ。

こうして見直してみるとOCRBのナンバーズは、特にこの「7」の数字が持っているような美しい曲線と、安定感のあるボディ設計が絶妙に美しい。それは何よりも、大きくしたくなった「0」の美しさに象徴されている。そうなんだよなぁ。「0」とか「O」とか、文字設計しようとするときにカーヴエレメントを美しくするのって簡単そうで一番難しい。

Wednesday, September 24, 2003

works, today 0924/03

8時起床。今日の午後のプレゼンに使うFLASHの微調整。10時、六本木の写真スタジオで明日のNikonの撮影に関する打ち合せを、巨匠・近藤さんと行う。11時すぎ東京駅に向かい、鎌倉へ。鎌倉につくと雨。なぜか僕の鎌倉はいつも雨。内山氏と駅前で落ち合い、13時すぎから宗徧氏にプレゼン。氏は「久しぶりにクリエイティブなものを見た」と大満足。自分でもコンセプトと表現がうまく融合できたと思っていたので、それが伝わってほっとする。16時半、大急ぎで東京に戻ってきて駆け足でSONYへ。担当のK氏と直接色々話して情報共有と意思統一。先週から考えていたアイデアを幾つか提示しておく。

18時、やっと会社に戻り、幾つかのプチミーティング。その後、今日までに戻す約束だったが、ずっと後回しにしていたThink!のインタビュー原稿の校正。しかし、落ち着いてよく読むと、話したことの意味が全然伝わっていない部分が沢山あって頭を抱える。でも、もう一度ここがこうだからと話して書き直してもらうことに費やす時間もないので文字数を変えずに意味が伝わるようにリライトして片付ける。しかし、こういう文字と格闘する作業はデザイン以上にものすごく集中しなければできない。やはり才能の問題だろうか。時計を見るとすでに24時前。急ぎMIKIMOTOの件のブリーフィングを受けてデザイン作業開始。今日もまだまだ帰れそうにねーなぁ。

japanese tea

最近、家でお湯を沸かして飲むものが珈琲からお茶に変わりつつある。今も、外での食事のあと、家に戻って飲みたいなと思うのがお茶。普段は忙しさのせいもあってコンビニで買った「まろ茶120」とか飲むんだけど、休日は急須を使って一保堂の煎茶と玉露を飲む。でも、これが難しい。急須にお湯を注ぐ注ぎ方ひとつ(やさしくそぉっと注ぐ)、その温度ひとつ(沸騰から少し冷めるのを待ち、さらに湯飲みに一度入れて湯飲みを暖めてから注ぐ。)、さらに急須で待つこと約一分で湯飲みに注ぐ(急須を揺らすと苦味と渋味が出てしまう)あたりで、おいしかったり、なんか違ったり。要はまろやかさ。そこに苦味・渋味をいかにバランス良く淹れるか、のところが微妙にむずかしい(その意味では「まろ茶120」とかは全然物足りない)。香港で買ってきた烏龍茶も同様に温度と手際で全然違ってしまう。

お茶で思い出したが、少し前、「虎屋」の仕事を見て、京都の一保堂茶舗からサイト制作の依頼があった。でも、求められているものを作るには、あまりに予算感が違いすぎて(その予算では実現不可能)お断りになってしまったことは今でもとても残念に思う。個人的には今からでもやりたいと思う。それっぽいモノを作るのは誰でも出来るだろう。正直、今の一保堂のサイトはそういう感じだ。でも、僕は虎屋の案件のように、本当に良いものを良いものとして伝えられるだけのものを作りたい。そうでなければ僕にとっても僕に仕事を頼む人にとっても意味がない。でも、それには手間をかけなければ実現できない部分が大きい。いや、関わるからには実現してあげなければならない。そんな葛藤はどの案件でも常に僕の中にはある。

しかし、一保堂のサイトでdesign byみたいなことを出してしまう制作会社は勘違いしてる、と思うのは僕だけだろうか。design byみたいなことを出す時点でブランドというものを勘違いしてると思うし、こういう、作り手が黒子になりきれない曖昧なスタンスには僕は怒りさえ覚える。正直むかつく。それは一保堂の顧客としても関係ないじゃんという違和感がある。やっていいことと、やってはいけないことの境目をクライアントにとってどうなのかで考え、自分を律していくべきだと僕は思うし、そういうPR的なことは別の次元でやるべきことのはず。

Tuesday, September 23, 2003

works, today 0923/03

休日だったが明日明後日の両日、打ち合わせや撮影で、昼間は会社で作業が出来ないので夕方に出勤。少しデザイン作業をする。何人か出勤していたが、集中していたせいか気がつくと会社にはすでに誰もいなかった。久しぶりに会社の電気を消し、戸締りをする。休日が作業スケジュールのバッファとして使われるのではなく、休日として休めるようになったんだなと思うと数年かかってワークフローを練り上げてきた甲斐を感じる。帰宅23時。

Kinds of pearls

MIKIMOTOのために撮影した写真の中の一枚。真珠にも沢山の種類があるわけだけど、その中でも最上の珠の数々を一枚カット撮りで撮影した。特に貴重な真珠が左端にある紅い色のコンクパール。火炎のような模様が特徴で、大きさよりもその模様次第で価値が決まる。ちなみにここに写っている珠たちだけで合計1,000 万を軽く越える。同時に撮影したダイアモンドは、カメラの前に並べたルース(裸の輝石)それぞれ一個でポルシェ買えるじゃんよ!みたいな価格のものばかり。撮影台の上に並べたモノだけで充分家買えるねぇ、とか言いながらも全然笑えない。なにげにスタジオに持ち込まれる鞄の中には数億円のジュエリーが入ってるわけで。だけど冷静に戻ってそれらを構成し絵を作ると、もの凄い迫力のある絵が撮れる。クラスが違うというか、輝き方が全然違うんだよなぁ。いいものはいいわけです。

La Gazetta 1987 / boutique

家のすぐ近所の「La Gazzetta 1987」が先々週改装したときに欲しぃなぁと思っていた「Felisi」の皮鞄を購入。日常に使うには大きいが一泊出張とかプレゼンに行く時ぐらいの荷物の量にはピッタリな感じ。本当はワインレッドが欲しかったのだが黒に近いダークグリーンにした(使い心地が良ければレッドも買うかも)。

で、この改装で大きく変わったのは店のド真ん中にどーんと置かれたイタリアンレッドのスポーツカーの出現。改装前にも、もう少し古い小ぶりなスポーツカーが置かれていたのだが、その時はインテリアの一部のように思えていた。でも、今日それを見て、そうか、ブランド表現って、こうあるべきだよね、と密かに学習。つまり、単にインテリアとして見栄えのするモノを選択したのではなく、暗黙知として存在しているブランド知識を、上手に伝えるひとつの手法として、このアンティークなスポーツカーは存在している。そこに、この店が愛するスタイルがあり提案がある。この連想を繋げなければ単に大きなインテリア小物で終わってしまう。そのあたりのバランスはとても重要。さらに、そもそも、この連想の組み立てが背景にないブランド表現は意味がないってことも再確認。

works, today 0922/03

午前中、宣伝会議・環境マーケティングでの連載原稿執筆。今回のテーマ周辺についてメモを書き溜める。この連載は1,400字。そこでの起承転結を組み立てるための僕なりの手法は、とにかく思うことを書き溜め、仕上げるぞの段階で贅肉を削ぎつつ書き足すやりかた。しかし、日経デザイン誌での連載とは違って読者層は幅広く、テーマ設定自体が毎回難しい。

午後、TORAYA CAFÉサイトの更新デザイン作業。なぜか予想もしなかった文字化けがFLASH上で起こり、少し焦るが夕刻無事納品。その後、明後日午後の某プロジェクトでのプレゼンのための準備。パネル化のためにリスマチックにデータを送る。その後、明々後日に予定しているNikonのための撮影の打ち合わせ。写真の方向性とカット数の内訳を調整しながら、手描きでラフらしきものを描いてアタマを整理する。明後日の朝、スタジオで最終調整の予定。

19時。Web Creators誌のムック本のために、とのことでインタビューを受ける。最近、同様の趣旨の本が大流行のようだ。インタビュア曰く「この本のために沢山の制作会社からお話を聞いてきましたが、情報設計が重要ですという会社は多いのですが、信蔵さんの言うように、その上のコミュニケーションを目的とした上で、ウェブがあり、情報設計がありデザインがある、という会社はありませんでした。」とのこと。まだまだウェブサイトを作ることを目的にしている会社は多いようだ。

21時、内山氏来社。SONY新製品の件について打ち合わせる。おおまかにスケジュールを決め、来週からスタートさせるべく準備の分担を確認。この案件は、とにかくパワフルに面白くして行きたい。

22時。こんな時間になってごめんなさいと皆に謝りつつ、信蔵塾を開講。約一時間半、喋り捲って終了。その後、リスマチックから届いた出力をパネル張りしていたら、虎屋のロゴ開発の指針についての打ち合わせをトムに希望され、作業の手を止めてホワイトボードにラフを描きまくる。その後、堀田と虎屋の希望との擦り合わせを行いチーム内のコンセンサスを取る。時計を見るとすでに1時。そのままMIKIMOTOから届いたクライアント希望をヒアリング。修正するべきところと、もう一度説明が必要な部分を明快にする。その後、パネル張り作業に戻って準備完了。デスクに戻ってThink!誌から上がってきたインタビュー原稿に目を通す。若干修正の必要アリ。それは明日の作業とする。最後に森美術館の件について指針を出して今日は終了。帰宅5時。